ブリュッセルと恋
毎日のように外をブラリ歩いていると、
ブリュッセルという街は、なかなか肌にしっくり馴染んでくる。
気さくだし、おしつけがましくないし、シンプル。
かといって、下品なところは微塵もないのが、かっこいい。
だからって、ブリュッセルのような男が突然現れて、
「お姉さん、お茶でもどうですか?」とはならない。
私のほうが、心が開いていないのかもしれない。
恋とはそういうものだ。
まずは、心を開いて、パタパタと蝶のように羽ばたく恋を
外界に放してあげないと、なにも訪れない。
閉じてしまった私の心。
やれやれ。
しかたないな、こいつめ。
あ、私のことだった。
まだ旅行者のテキトーな格好をしているのもよくない。
一応、きちんとめのドレスというか、ワンピースも
スーツケースに2着くらい入れてきたけれど、
まだどこに着ていっていいものやら。
ヨーロッパの社交界は、どこに行けばあるの? 笑
素敵なブリュッセルお兄さんは、
いつ現れるのかしら?
待っているだけでは、やってこない。
ちょっと街に出て、固く閉じた心を解放する努力はやっている。
うーん、まだ開かない。どうしたんだろう。
ブリュッセルと恋。
その相性は、悪くないはず。
私の春はいつになる?(今、真夏だけどね)
まあ、気長に待つとしよう。
注文したカフェが来た。では、皆さんご機嫌よう。
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