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あのたび -陽気なドゥマゲッティと東南アジア各地のワインレビュー-

 ディポログ(DIPOLOG)で朝起きて市場へ行く。角煮+肉団子20₱+コーラ5₱。おばちゃんがやたら元気で強気だった。1₱(ペソ)は当時2.2円くらい。パン5個7₱で買ったがイマイチ。パンはまずいのはまずく店によって相当差がある印象だ。

 船で北へ向かおうと思うのだがフェリーポートが見つからない。20年前の当時はスマホもなくガイドブックをも持っていない状態だったので人に尋ねるしかなかった。親切なTIC(ツーリストインフォメーションセンター)の人が地図をくれて港への行き方を教えてくれた。どうやらフェリーはディポログからではなく、隣のダピタン(DAPITAN)から出港するようだ。TICはCity Hallの中にあった。

 昼はごはん+野菜+イカで25₱。水1リットル3₱で発見。食パン10₱。(←船内用)

 COCALIONGという船会社のチケットを買う。14時発170₱。バス6₱でダピタンへ移動。そこからバイタク10₱で港へ送ってもらう。港を歩くとCOCALIONGの他にも多数船会社はあったようだ。

 4時間でネグロス島のドゥマゲッティ(DUMAGUETE)到着。夜8時、突然の大雨が降るがすぐ止む。最初に聞いた宿はエアコン付き250₱と安いが、エアコンなくてよいので他のところを紹介してもらう。Serenaという宿が100₱(≒220円)。昔はネットで予約とかスマホのグーグルマップで探すとかいうことができなくて、行き当たりばったりで宿を探し値段交渉、気に入らなかったら他へ(しかも重い荷物を持ちながら)という結構ハードな旅だった。

 雨上がりで夜でもとにかく蒸し暑い。マンゴシェイク5₱とホットドッグ15₱。物足りずココナツミルク煮ごはん8₱。今では珍しい瓶のコーラ10₱。ドゥマゲッティは夜でも明るく活気がある町。治安も良さそうだ。

 数カ月後の帰国したあと、ドゥマゲッティ近くへ青年海外協力隊として赴任したことがあるという知人に話を聞く。ドゥマは学生街で人がよく毎日楽しかったという。思い返すとフィリピン滞在中で一番過ごしやすかった町だった。観光名所とかはないので旅行者が来ることは稀だろうけど。逆に人がすれていないのでぼったくろうとかいう輩もいないのが良い。

 翌朝、市場へ行きご飯と魚で17₱。アボカドシェイク5₱。とにかくいろいろな種類のシェイクがありだいたい5₱というのが安くてたまらない。ここ数日毎日雨が降り、洗濯ができないので宿でランドリーサービスを頼むが、その日のうちには無理で翌日10時以降に仕上がるという。洗濯代Tシャツ12₱×2枚、パンツ7₱、Gパン20₱。100₱払ってもう一泊することにする。

 ドゥマゲッティは町中に大学のキャンパスが多い。そう広くないそのうちのひとつに入り、ソフトボールの試合を眺める。キャンパスに緑も多い。昼20₱でバーガー+Coke。インドネシア風の揚げバナナも発見。1個3₱。

 時期が悪いのかフィリピン滞在中はほぼ毎日雨が降る。底がペラペラになったビーチサンダルでは足が汚れまくるので底が高い新しいサンダルを買う。50₱。奮発して赤ワインを127.5₱(≒280円)。以下にこれまで旅行した東南アジア各地でワインをレビューしてみる。

 ボクはお酒の中でワインが好きだ。ビールは苦くて美味しいと感じたことはほとんどないし味の違いもわからない。炭酸が嫌いだというのもあるのだけど。

 日本よりも娯楽が少ない東南アジアということもあり、毎日ビールを飲むことを楽しみしている旅行者もいる。アジア各地にはその国特有のビールがあるからだ。そこでボクは1つの楽しみとして各国でワイン巡りをすることにした。

 中国は大理のカフェで雲南ワインを注文した。一泊が15元(≒225円)に対してグラス一杯が10元は安いとはいえないが、急ぎ足の旅行で疲れた体と冷えた身にほどよい甘さが心地よかった。

 ベトナムに入ると、まだ2月だというのに蒸し暑かった。ハノイに着いて2$のダラットワインを買った。ダラットはベトナム中部の高地で、新婚旅行の土地として選ばれる涼しい所。そこで作ったワインということになる。  
 電車で仲良くなり一緒の宿になったドイツ人のトーマス、なぜかプレステのメモカを持ち歩いて旅行しているオーストラリア人のクレイグ、現地人相手の交渉にも負けないコージくんたちと分け合って飲んだ。ハノイには美味しいつまみとなる食べ物が屋台でもたくさん売られていたりするのでココで飲んだダラットワインが旅行中で一番うまいと感じた。
 フエでケンさんからサパワインをもらったが、はがれたラベルに手書きで書いてあるようないい加減な代物でやたらアルコール度数だけ高いまずいものだった。

 カンボジアのプノンペンで泊まったサダゲストハウスで仲良くなった建築関係を勉強している日本人2人と何かお酒を飲もうということになり酒屋へ行った。最も安い値段のビン2本を3人で割り勘で購入し、宿へ持ちかえって飲んでみた。片方はドクドクしい色の見た目通りまずく、もう片方は薬用酒なのか薬っぽい味がした。アルコール度数はそれなりにあったので酔って話は弾むのだが混ぜて飲んだほうがまだうまいというのはどうなのだろうか。翌日シェムリアプへ行くバスの中で気分が悪くなった。

 ラオスでは怪我をしたルアンパバーンの町で静養中に赤ワインを屋台で買ってみた。甘すぎる原液といった感じで全部飲むのはつらかった。何かで割って飲むべきなのかもしれない。

 タイのメーソットでは路上で取りたて絞りというような赤ワインらしきものがあったので試飲させてもらったが、ラオスと同じように甘ったるいものだった。

 インドネシアのバリでバリワインを購入。芸術の町ウブドで4泊しながら毎夜酔払っていい気分で寝ていた。サテといわれる焼き鳥がつまみによい。

 ここフィリピンでは、地元のモノかと思って購入したのだがスペイン産だったのでガッカリ。ワイン売場なのにコルク抜きがなかったので、バーベキュー屋のアルバイトのお兄さんに串でコルクを空けてもらった。なかなか空かないのでどんどん周りに人だかりがして、空いた瞬間にはみんなで大歓声。学生のノリがいいのはどの国も一緒だ。お礼にお兄さんに一口飲んでもらってヒューヒューと大盛り上がり。
 公園で大きい焼き鳥や豚角煮などをツマミに買って一緒に飲んでご満悦。フィリピンはバーベキュー屋のような夜の路上屋台がさかんで、肉魚とも大きく安くうまい。ビールも1缶15P(≒33円)と安いので酒好きにはたまらない国だ。この町は何日も泊まりたい住み心地のよい町だった。

フィリピンルート

(つづく)


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