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あのたび -イロシンの温泉が最高だった-

 朝、雨模様。パン8個8₱公園で食べる。ナガ(NAGA)からイリガ(IRIGA)へローカルバス25₱で行く。Iriga Lodge200₱。シャワーなし。一泊ではなく24時間という単位の宿泊が不思議。

 昼は魚のココナツ煮+米で25₱。骨が多くて食べにくい。ハロハロ5₱。バナナ春巻9₱。水8₱。ハロハロとはまぜこぜという意味で、かき氷に近い食べ物。フルーツや白玉などが入っているものもあり、あんみつに似ているかも。

 公園に座っているとひたすら歌い続ける少女が寄ってくる。あまりに早口で上手いとはいえない。お金をだすまでやめる様子はなく立ち去らない。その歌が上手であったなら小銭を渡しても良いと思ったが、聞いてて不快なほど下手なのでいたたまれなくなりその場から逃げた。

 夜はにがうりとエビの炒めもの+米15₱。フィリピンにもゴーヤのようなものがあるようだ。他春巻3個3₱ジュース5₱豆5₱バナナ揚げ2個6₱。
 宿の部屋にいるとときおり、パンと乾いた音が響く。銃声ではないかとびびりながら寝る。

 翌朝、スパゲティ10₱、パン6個6₱。干しぶどう入りがうれしい。パイン10₱。朝はとにかくパンが安いので毎日買って食べているが、ほとんど味がない素のパンだ。たまに味がついていると喜んでいる。

 レガスピ(LEGAZPI)へバスで50₱2時間。200年前に噴火したというマヨン火山が見ものだというが、天気悪く頂上に雲がかかっていて全景見えず。

 教会近くのXandra Hotel150₱。1000₱札で払うとお釣りをくれない。あとで返してくれるのだろうか。海外で大きいお札を持っていると受け入れてくれないことがままある。普段は10₱20₱というやりとりをしている小さい屋台や商店が多いのでお釣りがないのだ。
 だから大きい店や宿では高額紙幣を出すのだが、そのお釣りすらないという宿は驚きだった。どこかでくずしてきたのか、あとでお釣りはくれた。

 夜、マミ14₱。マミとは日本のラーメンに近い食べ物。あっさりスープにゆで卵が入っており見た感じ期待が持てるのだが、やはり日本のクオリティには及ばない。期待しすぎだった。麺がちと生煮えだった。ビールも久しぶりに飲む。1缶19₱(≒42円)は安すぎである。みかん5個5₱買って帰る。

 翌朝みかんで朝を済まそうとするが固くてすっぱかった。ジプニー4₱でセントラルバスターミナルへ移動。ソルソゴン(SORSOGN)へバスで25₱。途中にエンジンが故障して立ち往生。結局エンジンは直らずに、別に来たバスに乗り換えさせてもらうことに。こういう事情なんでお金を2重に払わないといけないのか? と英語で説明しようと思ったがうまくできない。新しいバスの運ちゃんには、別にいいから乗れとジェスチャーで伝えられた。

 ソルソゴンからイロシン(IROSIN)へジプニーで25₱。イロシンは温泉街として有名らしく日本の熱海や草津のようなところらしい。昼は市場でスパゲティと野菜エビ入り炒め23₱。

 宿泊もできるマテオリゾート(Mateo Resort)という温泉宿の場所を聞くと、イロシンから30~40分戻るらしく仕方なく歩いて向かう。主線の国道からさらに山道を入ったところにあった。

 1泊150₱+入湯料?50₱(≒合計440円)。安すぎ。他の町の宿と変わらない値段ではないか! 

 日本のような温泉といった雰囲気ではなく、どちらかというと25メートルプール大の広さに並々とお湯が湧き出ているという大きな風呂。泳いで遊べる。水着を着て入る形式。日本ほど熱くなくおそらく30℃くらいのぬるま湯。だがそれがいい。長く浸かっていられる。フィリピン人も外国人も大勢が入っていた。

 温泉は屋外で林に囲まれ、折よく空は晴れ満月。気持ちよすぎ。日本人は温泉という言葉に弱い。東南アジア各地で温泉と聞くと、長旅の疲れを癒やすためにバックパッカーはそこへ向かうのだ。

 ベトナムのフエから行った温泉も良かった。

 バリ島のロビナでは、何やらいかめしい彫刻の竜の口から打たせ湯の出るところへ連れて行ってもらった。屋外の公衆浴場といった風で子供たちが多く騒いでいるのでゆっくりとはくつろげなかった。

 インドネシアのモニで山頂の三色湖を見た帰りに温泉に寄ってもらった。といっても民家の庭のようなところに涌き出ているモノなので近くの住民が洗濯やらハミガキをしていて、なんか変な人が来たぞという目で見られてしまい居心地が悪かった。

 フィリピンのイロシンの温泉が旅行中で一番快適だった。熱すぎずちょうどよい温度でのぼせたりすることもなく2時間も浸かっていた。時おりイチョウ?の実がポタンと落ちてくるのも風情があってよい。ただ周りに何もないので食べ物に困った。長居するつもりなら食料を買いこんでいくとよい。 
 ボクの場合、大通りまで歩いて出ていって焼き豚4本12₱+コーラを見つけた。

 ビーチにいくつもりがない一人旅の旅行者でも水着1枚はあったほうがいい。こういった温泉に出会うときもあるからね。

フィリピンルート

(つづく)


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