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「m/М」

 「吹奏楽」という、音楽ジャンルがある。

 オーケストラなら、「1812」「田園」「新世界より」など、ビックバンドなら「A列車で行こう」「イン・ザ・ムード」「ヒーツ・オン」のような、そのジャンルの為に書かれた曲が、吹奏楽にも、ある。

 グスターヴ・ホルストの「吹奏楽のための第一組曲」や、アルフレッド・リードの「アルメニアンダンス」、ジェイムズ・バーンズの「アルヴァマー序曲」などが、それだ。

 あくまで私個人の見解、好きな選曲であるが。

 ご存知のように、吹奏楽は、多くの学校で部活動の一つとなり、連盟が主催する年に一度のコンクールを目標に、全国の吹奏楽部員が、練習に励んでいる。

 ・・・。

 そう、かつて私も、その一人であったのだ。

 「風紋」と聞いて、風によって描かれる砂地の模様という意味を知る前に、私は、吹奏楽コンクールの課題曲で、名曲だと思うほど好きな曲になっていた。

 オーケストラやビックバンドにも、楽器を手にしない方々が知らない曲はあるだろうが、「風紋」は、少なくとも吹奏楽の中では、有名な曲である。

 第九レベルで。シング・シング・シングレベルで。

 よくある話である。

 そういうモヤモヤと困惑の中、同時進行でビックバンドに入ったり、あまり好きではなかったクラシックを、吹奏楽に編曲された「ショスタコーヴィッチの革命 第四楽章」を演奏したことで聴くようになったり、地元のアマチュアオケのトラ(助っ人・手伝い)をしたり、演奏者として色んなジャンルの、沢山な体験をすることになった。

 マイナーなのに、メジャー。

 そんなプロローグ。

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