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#BrowniesFes|バックオフィスのプロ3人に聴く「ひとり経理からの脱却」パネルディスカッション|#BrowniesWorks

2020年4月24日に、Brownies Works のイベント #BrowniesFes を開催しました!

「Brownies FES.」は、Brownies Works がバックオフィス運営について最新の情報を発信する定期イベントです。2 回目となる今回は、緊急事態宣言を受けて初のオンライン・イベントとなりました。今回のテーマは、バックオフィスの「人」の側面フォーカスして、

「ひとり経理からの脱却」

と題し、お二人のゲスト・スピーカーをお招き。スタートアップ企業においてどのように経理部門を立ち上げ、自分だけの「ひとり経理」の状態を脱却して、どのようにチームを創っていったのか。苦労話とともにその知見をプレゼンテーションとパネル・ディスカッションでお伺いしました。

この note では、パネルディスカッションの模様を、当日参加の方が #browniesfes のハッシュタグでつぶやいてくださった Tweet とともにお届けします!

【パネラー】
・藤本 了甫さん(スタディプラス株式会社 管理部部長/株式会社AIトラベル 執行役員COO)
・乙津 康人さん(株式会社ヒトカラメディア CFO/合同会社バックオフィスデザイナー 代表)
【モデレーター】
・武内 俊介(株式会社リベロ・コンサルティング 代表取締役)

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1. 「ひとり経理」は自分の理想を追求できるが、飛び込むには相当の「覚悟」が必要

Brownies_FES___2「ひとりバックオフィスからの脱却」_-_YouTube

武内:一番最初に「ひとり経理」になったときって、どんなきっかけがありましたか?何か、魅力を感じてやってみたいと?

乙津:そう、魅力を感じてぜひ……って、そんなワケない!(笑)私は今までいた会社の半分以上で、ひとり経理のスタートだったけど、知り合いに誘われたり、ときには監査法人から声が掛かってっていうのもありましたね。

あ、でも一番最初のときは「誰もいないところに入って、自分が実現したいことを一人で追求してみたいな」って思ったのは、確かにチョットあったな。

藤本:僕も、きっかけは知り合いの役員から声かけてもらってでしたね。でも、事前に話を聞いて「これは相当、覚悟がいるな」とは思っていたので、思い切って飛び込んだ感じです。

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2. スタートアップの目指す世界を実現するためには、ひとり経理からの脱却は不可欠

Brownies_FES___2「ひとりバックオフィスからの脱却」_-_YouTube

藤本:一人で年次決算を締めつつ監査対応をやったときですね。これを毎年やりながら、更なるタスクが乗って来たときのことを考えたら、これはもう限界だな、採用だな、と。

でも、ただ人を増やすだけでは解決できないんですよね。乙津さんのセッションでも述べられていましたけど、非効率なことをやる人を増やすんじゃなくて、先に効率的な仕組みを整えておく必要があると思います。

武内:なるほど。一人だからこそ、基盤整備・仕組み作りがやりやすいって側面もありますよね。

乙津:僕も藤本さんと同じですね。これ、次の期末は乗り越えられないなっていう。月次はハードワークすれば何とかなっちゃう部分があるんですよ。

藤本:そうそう。特に、一人で仕組み作りしながら回してると、前月より改善したのが目に見えて分かるので、アドレナリン出まくりますからね。でも、そのアドレナリンを以てしても、期末は乗り越えられない。

武内:上場を目指しているのでなければ、月次+α で何とかなるかもしれない。でも、スタートアップが目指す世界線はそこじゃないですからね。

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3. 「悪魔のささやき」に屈するな!求めるのは「カオスを楽しめる人」

Brownies_FES___2「ひとりバックオフィスからの脱却」_-_YouTube

武内:先ほどの藤本さんのお話とか、僕のセッションでも触れましたけど、二人目ってただ人を増やせば良いってわけじゃないですよね。生半可なスキルの人じゃ困る、でも採用基準を上げすぎると応募が来ない、っていう難しさがあると思いますが、いかがでしょう?

藤本:直近の二人目採用活動では、応募のレジュメは 140 枚くらい見ましたね。で、約半分の 60 人くらいとお会いして、最終面接まで残った方は 3 人。採用活動を始めてから決まるまで、半年くらい掛かったかな…。

乙津:本当に人材がいないんですよね…私も過去最大のときは、1 人 雇うためにレジュメ 200 枚くらい見たんじゃないかな。

例えるなら、絶対ハズレを引いてはいけないクジ引きのようなものですよ。もしも良い人材を引き当てられなかったら、人手が増えるどころか、マネジメントコストが掛かる分、余計に自分が苦しくなるだけですから。

武内:なかなか採用が決まらないと、悪魔のささやきが聞こえてきません?「もう、この人で妥協しても良いんじゃないか…?」って。

乙津・藤本:あるあるあるある……

乙津:初めてひとり経理を経験したときに、あまりの辛さに速攻で悪魔のささやきに屈したことがあるんですよ(笑)。そしたら、1+1=0.8になっちゃって。あれ?マネジメントしなきゃいけない分、大変になってるじゃんって。以来、絶対に妥協はしないと心に誓いました。

武内:採用基準では何を重視しました?未経験者も OK にしたんでしょうか?

藤本:重視したポイントは 3 つあって、① 信念 ② コミュニケーション能力そして、未経験者であれば ③ それを補う別の武器 ですね。

武内:世間一般が経理人材に求めるような「簿記○級」みたいなのは、それほど重視しなかった、と。

藤本:もちろん経理スキルがあるに越したことはないですけど、それよりスタートアップ特有の環境に適応できるかどうかだと思いますね。

スタートアップは、良くも悪くも色々なものが整っていないですから、オペレーションひとつ取っても、構築しようとすれば複数の部署で横断的なプロジェクトを組む必要がある。

そこでは、「自分は経理というキャリアを通じて、これを成し遂げたいんだ」っていう ① 信念がないと辛いし、色んな部署と折衝をするための ② コミュニケーション能力も必要になってくる。

カオスな状態から、自分で創り上げていく楽しさを感じてもらえるような人。いわゆるカルチャー・フィットっていうことだと思いますが、そこが二人目の採用で一番難しかった部分です。

③ 未経験を補う別の武器って言うのは、実例で言うと、最終面接に残った 3 人の内の一人はエンジニアだったんですよ。経理未経験でも、例えば Google App Script が使えるなら、業務改善においては大きなアドバンテージになる。そういう武器がないと、まったくの未経験では厳しいかも知れないですね。

乙津:私が重視したのは、素直さですね。面接のときに必ず、税務に関する質問をするようにしてるんです。例えば「損金って分かりますか?」とか「法人税の計算したことありますか?」とか。

そこで知ったかぶりする人は NG。正直に「やったことありません」って言ってくれる方が、まだ良いですね。

スタートアップって、想定外のことしか起こらないじゃないですか。いつも想像のナナメ上を行くっていうか。言ってみれば、会社なのに会社になりきれていないような状態。そこを乗り越えるために必要なのって、突き詰めると、分からないことを分からないって聞ける、素直さみたいなものなんじゃないかなって。

武内:スタートアップって、サークルの延長線上みたいなとこがありますよね。みんな事業をやることが楽しくて仕方がない。だから、長時間労働も気にならないし、テンションで乗り切っちゃうっていう。

乙津:そうそう。そういう意味では、若さもやっぱり、ポテンシャルの一つですね。学べば分かることってたくさんあるので、若ければそれだけ時間に余裕があるし、その分、学びに使える時間が多いってことだから。

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4. 二人目にオペレーションを引き継ぐために必要なのは、ひとり経理のときの「仕組化」と「文書化」

Brownies_FES___2「ひとりバックオフィスからの脱却」_-_YouTube

武内:二人目がいて良かったなっていうのは…

乙津・藤本:絶対にオペレーション!

乙津:やってもらっている間に、自分は別のことができますからね。じっくり考える系の仕事とか。

武内:分かる…ひとり経理のときは、監査法人と打ち合わせをして帰ってくると机がメモ書きと書類の山になっていたのが、二人目がいてくれると打ち合わせをしている間でも処理が進んでいますもんね。

藤本:自分の役割という点では、オペレーションを二人目に任せて、自分は監査対応や新規事業のオペレーション構築といった、一つ上のレイヤーの仕事に時間が割けるようになりますよね。

だから、オペレーションを渡すのは絶対です。そこを目指して、ひとり経理のときにいかに仕組みを作っておけるか、自分の頭の中だけにある業務フローを文書化しておけるかっていうのは、やっぱり大切だな、と。

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5. あり得たかも知れない別の未来 - 「もしも当時、Brownies Works があったら?」

Brownies_FES___2「ひとりバックオフィスからの脱却」_-_YouTube

武内:ここまで全部、この質問のためのお膳立てだったようなものですが(笑)どうでしょう。もし、自分がひとり経理だったときに Brownies Works があったら、使ってもらえましたかね?

藤本:二人目の採用が行き詰まってたタイミングがあったので、そこでいったん Brownies Works を入れるって選択肢はありですね。

乙津さんの言葉をお借りすると、二人目の採用って絶対ハズレを引いてはならないクジ引きみたいなものなので、相当リスクが高いんですよ。

Brownies Works を入れておけば、イチかバチかで採用するっていう博打を打たずに、じっくりと採用に取り組めるっていうのは大きなメリットだと思います。

乙津:私はまさに 1 回目の博打で大失敗したので、当時あれば使いたかったなぁ……。

採用のオプションが増えますよね。普通だったら、二人目って超高度なゼネラリストが必要なんですけど、Brownies Works にオペレーションと仕組化を任せられるってことは、プロフェッショナル思考の人でもいける余地ができる。その分、会社との相性をじっくり見極めるとか、選択肢が増やせるなと。

あと、やっぱりスタートアップやベンチャーって変化が激しいので、ある日突然、事業構造が変わるとか起こるわけですよ。そしたら、派遣や経理代行だとゼロから教え直して、リスタートになってしまうんですよね。

藤本:そうそう。そこをキャッチアップしてくれるって意味では、派遣や経理代行とは違って Brownies Works だったらパートナーになってもらえるって言うのが大きいですよね。

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Brownies Works は、バックオフィスの再構築と運用で、最適な経営管理体制の構築をパートナーとしてご支援します。バックオフィスの業務改善でお困りの際は、ぜひ Brownies Works へご相談ください。

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