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【ネタバレ】シンエヴァを観たのでアスカとシンジの関係についてだけ考察します!

シン・エヴァンゲリオンを観てきました!
SNSを見ていてもネタバレに対する配慮が多く、私のタイムラインもなんとなくエヴァについて書いちゃいけないような雰囲気を感じたのでここに逃げてきました。

率直な感想としては、めちゃくちゃ良かった!
そして、もう一度観たい!

正直、エヴァはアニメから新劇まで一回通して観ただけなので用語やら設定やらは全然理解できてないんだけど、話題になってるアスカのラストについてだけは自分なりの考察をしたいと思ったから書きます。

まず、旧劇の名台詞「気持ち悪い」について、私はどうして世間でそんなに考察されてるのかわからないくらいすんなりアスカに感情移入できてたと思う。
だから、あまり設定をわかってないからこそ、純粋な女心でアスカを見ると、実はわかりやすいんじゃないかと思ってる。
他の女性ファンの意見が気になるけど、私と同じタイプの人は割といると思う。
その女心とやらを信じてシンエヴァを思い返すと、アスカはケンスケと結ばれたっていうネット上の意見は突拍子もない感想なんじゃないかと感じた。

まず、綾波に「あなたは働かないの?」と聞かれてアスカが「私はここを守ってる」と言うシーン。
諸事情で第三村には近付けないという設定があったのでそれの関係で本当にケンスケの家周りを守ってるのはあるだろうけど、
シンジを見守ってるという意味に思えた。
というのも、放っておけばいいとは言いつつも、家出してるシンジを毎日こそっと確認しに行くし、ご飯も作ってあげてるし、無理やりご飯も食べさせるし、お互い黙ってれば良いものをわざわざこまめに話しかけてる。それが全部嫌味ってのがまたアスカらしいけど。
綾波がちゃんと動いてるかシンジに確認させるような質問をしてるのも、綾波のプラグスーツの電源が切れちゃうことを予想してて、シンジがもしそれを見たら奮起するとわかってたからこそ、綾波を助けずに放っておいたんじゃないかと。
裸を見せて感情を取り戻させようとしたり、ケンスケはいつも朝6時から働いてるんだからその役に立てと言って少しでも活動するように仕向けたり。
とにかくシンジがその気になるために、不器用なアスカなりに手助けしていたんだと思う。

というところから、アスカはまだシンジのことを完全には諦められてないように見えた。
この表現が難しくて、諦めるも何もないんだけど、それでもまだやっぱり気にかけてしまう…だけどこれはクローンタイプはシンジに好意を寄せるようにプログラムされてるからであってもうとっくに好きじゃないと、自分の中で納得させてるんじゃないかな。

ヴィレに戻った後、13号機回収の戦前にシンジの部屋に寄り道したアスカ。
「昔はあんたのことが好きだったかもしれない。だけど私の方が先に大人になっちゃった」と言う台詞。
この発言がネットでは、大人になった=処女じゃなくなった=ケンスケと体の関係を持っている、とされてる理由らしい。
だけど、普通に考えて、もう会うのが最後かもしれない時にわざわざ「ケンスケとよろしくやってんのよ〜」なんて言うとは思えない。
特にアスカは、「最後だから言うけど」を2回も使っていて、本当にもう会えないと思って決心して言った言葉だと思う。
だからこそ、あれだけ意地になってたアスカが決心して素直にシンジに好意を伝えたんだと感じた。
その流れで考えると、「私の方が先に大人になっちゃった」は、「昔はあんたのことが好きだったけど私はもう大人だからあんたなんて興味ないのよ」=女性にありがちな、振られる前に振ってやるというような強がりだったんじゃないかと思う。
あとは、もう好きじゃないんだから私に会えなくなったとしても悲しまないでねといった戦闘後に取り残されるシンジに対する配慮でもあったのかもしれない。

第三村とこのシーンでわかるのは、
アスカは体こそ大人になったけど、やっぱりまだ心はどこか子供のままで、自分のためにもシンジのためにも必死に強がって大人になった振りをしているということ。
もちろん14年前に比べたら精神的にも大人へ成長してるだろうけど、
やっぱり好きな人が14年間も眠ってるのをずっと待ってたわけだから、アスカの恋心の中では時が止まったままな部分もほんの少しあったと思う。
普通に考えたら、中学生そこらの子があんな世界で戦いながら、友達でもあり好きな人でもあり敵でもあるシンジを待ち続けるのは相当しんどいだろうし、その間にも彼女は残された人たちと生活しなきゃいけないわけで、だとしたら無理にでも自分を説得して大人になろうとするのは自然の流れかなって。

そして最後の回想シーン。
あそこで登場するアスカは一体どのアスカなんだというところから疑問は始まるわけですが、正直私にはさっぱりわからない。
だけど、赤プラグスーツを着てて且つ自分がシンジに好意を伝えたことを知っているということは、13号機の中に取り残されてた惣流の魂とその惣流に浸食された式波の魂が統合されたアスカってことなのかな?
そうだとして、
あのシーンではシンジは大人になってるので素直にアスカに「ありがとう、好きだと言ってくれて。僕も好きだったよ」と伝えることができた。
おそらく、戦闘前のアスカの告白を受けたからこそ、シンジの中では過去のアスカとの両思いは青春時代の美しい思い出としてけじめをつけることができていて、そんな両思いだった大切な人だからこそ、僕じゃない誰かアスカをちゃんと大切にしてあげられる人と一緒になって欲しかったんだと思う。
現代で言う、元カノの新しい彼氏との幸せを純粋に願う元カレとしての心境に近いものというか。
シンジにとって今のアスカを支えられるのはケンスケだと感じたから、もしくは第三村での生活でアスカとケンスケはもう恋仲に発展してるんじゃないかと捉えたから、
だから「ケンスケにもよろしく」とアスカに託したんじゃないかな。

一方で、必死に強がって大人になった振りをしてきたアスカだからこそ、いくじなしの子供だと思ってたシンジがあんなにも真っ直ぐ告白してくれたから、逆に面食らってしまったんだと思う。
実はまだ子供なのは私の方だった、と。
ケンスケの家でシンジに裸を見られても平気だったのは大人の余裕を見せようとしていたからで、
いざ大人になったシンジに自分の裸の姿を見られたらまだ子供のままだった自分に気づいて昔のように羞恥心が戻ってしまったんだと考えられる。

個人的には、もうこの二人の恋愛は綺麗に決着がついてるから、あそこからどうこうなるってのは予想もつかないし求めてもないんだけど、
だからといってエヴァのない新世界になった後のアスカがケンスケと付き合うのかといったらそれはないんじゃないかと感じた。
駅のホームのシーンで、シンジ・マリ、レイ・カヲルとペアになっている中でアスカは一人だった。
もしアスカがケンスケと恋仲を求めてるんだとしたらこの場に一緒にいたはずだと思う。
もしかしたらアスカは時間が経ったら他の誰かと普通に恋愛をするのかもしれないけど、
少なくともこれまでの新劇アスカって、旧劇アスカと違ってとにかく「私は一人で大丈夫」ということにこだわってきて、大人になろうとする自分とお人形と対話して子供心を捨て切れない自分とで葛藤していた。大人になりきれない理由がシンジに対する心残りでもだった。
だけど回想シーンでシンジとの決着がついたことにより、または大人になったシンジを見て自分ももう前に進まなきゃと決心できたことにより、大人になることができ、精神としての二人のアスカ(惣流と式波のことではない。アイデンティティとしての二人)が一人の大人のアスカに統一された(自我を確立した)。
つまり、ひとまずは恋愛として他人を求めるのではなく、自分との戦いを終わらせて自立したことに満足してることを表現しているんだと思う。

旧劇や過去でアスカとシンジは心が子供のまま、自分自身と向き合えないでいるという点でも似た者同士だったからこそ惹かれ合い、だからこそぶつかり合った。
どちらかが大人にならなければそこから先へは進まないし、どちらかが大人になると関係性は変わってしまう。どの道、結ばれることは難しかったと思う。
結局、最後まですれ違い続けた二人だったけど、だからこそ両者ともにその勘違いで大人になれたわけだし、青春時代の不器用な恋愛を終えて別々の道に進むのが綺麗でそして切なかった。

というのが私の考察です。
あまりエヴァの知識を使わないで、とにかくアスカに同じ女性として女心を重ねたら、こんな感じに見えるのが自然なんじゃないかなと自分では思ってます。

#シン・エヴァンゲリオン劇場版 #アスカ #シンジ #考察 #映画

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