呪いのことばとマリオネット

『しっかりしてるね』
『頼りになるね』
『大きいんだから』
『もう◯歳なんだから』

この言葉を見つめるだけで、いまだに胸が苦しくなるのは、私の中にまだまだ消化しきれない思いがあるからだろう…。

一見、褒めているように感じられるものもあるかもしれない、これらの言葉。

こういった言葉で、私は子どもらしい欲求を殺してきた。

上の子なんだから、我慢しなくてはいけない
わがままをいってはいけない
困らせてはいけない
抱っこしてほしくても、諦めなくてはいけない
下の子のほうが可愛いと言われても、受け入れなければいけない
甘えたくても甘えてはいけない
遠慮しなくてはいけない
欲しいものを欲しいと言ってはいけない
父母が喜ぶようなものを選ばなければいけない


いけない、いけない、いけない…


だって、ルールを守らない私は認められない…
必要とされない…
愛されない…

だって、彼らが求めて愛した、わたしって

しっかりしていて
頼りがいがあって
わがままを言ったりして困らせなくて
抱っこしてほしくても、我慢して
自分が可愛くないことも笑顔で受け入れて
遠慮ができる

そんな子なんでしょう?


愛してもらえるなら、わたし、お人形さんにだってなるよ
つまらない冗談にも笑ってあげるよ
あなた達の欲しい反応だって、好きなだけしてあげる

それなのに…
ねえ?
どうして下の子は全部笑顔で許されるの?
小さいほうがかわいいのは仕方ないってほんと?
じゃあ私はかわいくないの?
こんなにどりょくして、がんばってるのに?
いらない、いらない、いらない…
私に兄弟なんていらない…


気づいたときには、下のきょうだいが大嫌いで仕方なかった。


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