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片手生活になって気に病むこと…

今週末は、ひさしぶりに多人数との会食イベントに参加の予定です。そのイベントの詳細は書けるようならまた別途ご報告させていただきます。

それでね。

片麻痺中途障害者となった今のオレが、対人的に最もナーバスになるのが、実は会食シチュエーションなのです。

オレは、ドラマや映画やユーチューブであれ、人が何かを美味しそうに食べている映像が好きで日常的によく観ています。

そうすると必然的に、そういう動画の中には、どうしても「魅力的に見える食べ方」と「見てて好ましく思えない食べ方」が出てきます。

それは、厳密な意味でのマナー違反かどうかというより、あくまでオレの個人的な好悪の感覚的な観点からの区別ですけどね。

そうやって他人様の仕草が気になってくると今度は、決してグルメとは言えなくとも、食べることや飲むことに対して人一倍意地汚い中途障害者のオレとしては「翻って自分は、まわりの人に対して不快感を与えることはしていないのだろうか?」と、とてつもなく不安になってくるのです。

なぜなら今のオレは、日本人の食事の際の基本の「箸を持つ反対の手でお椀や皿を持つ」ことからすでにできないし、口角の左半分の感覚も健常者の1割程度の感度まで麻痺しているから、口元の締まりがよろしくないし、いわゆる「唇まわりにお弁当付けてる」状態になっても自分では正直気づきづらいのです。

オレだったら口元を汚したままの人とはあまり同席したくないもの。

オレの万に一つ麻痺が治った時にやってみたいことリストの上位には「どんぶり飯をかき込む」ことと「蕎麦猪口を持って盛り蕎麦を啜る」ことが、常に不動の地位を占めています。

おそらくもう死ぬまで二度とできないでしょうが、よく夢には出てきます。

そして、目覚めてしょんぼりしちゃう。落語の蕎麦食いの所作もできないやってね…。

そんな身体の状況だから、そういう席で初めて同席する方には「今のオレはあまり綺麗に飲み食いできないから、もし不快になったらごめんなさい」と、事前のエクスキューズを必ず入れておきます。

そもそも発症前から、トークや雰囲気作りだけで場を盛り上げられるほど魅力的な人間ではないから、せめて同席者を不快にはさせないように留意はしていますが、本音の部分では、オレは飲食の機会とその場を存分に堪能したいんだよね…。

それが片手だけだとホント、悲しいほど不自由であんまり心底楽しみ切れない。

手が動くなら、流れるような所作で美味しそうに飲み食いしてみたいわ。

これは料理を作る際にも感じるんだけどさ。好きに動いて、美味しそうに作ってみたい、盛り付けてみたい。

何なら好きな音楽かけて缶ビールでも飲みながら、思いつくまま料理を作りたいよ。それから徐ろにワインでも開けてパートナーと休日を過ごすんだ。

ふと気づけば、そんな叶わぬ夢想ばかりしてしまうバカな片麻痺ヤロウなオレです。

https://www.hinuma-acu.com/14667574816767


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