第4章 周りに合わせなきゃ…【発達障害の子】
するとマッシュな髪型の…男の子は口を開くとこう言った。
「だって僕、 発達障害だから。」
ジリリリリリッとまた頭が痛む。
私は頭を…押さえる。
なんで?そういえば幸くんって
どこかで…なんだか…いや…気のせいかな?
…
マッシュな髪型をした男の子は口を開き自分の病を語った。
「脳損傷児と勉強ができない障害この世界だとADHDと
僕は半分…学習障害っていうみたいだよ
まぁこっちの単語の方がいいやすいしあんまり気にせずにすむよ。
よかったぁやっと覚えられた。」
本で読んだことがある。
ADHDはじっとしていられなかったり、忘れっぽく自分の寝場所の整理整頓ができないって、学習障害はさっきの男の子がいっていた通り勉強が難しいみたいだ。
目の前には前髪を触り、後ろの背中をかきながらニコニコ笑う
マッシュな髪型の男の子だった。
「そっか?会長さんはまだ…、記憶がないんだね。あっ…なら…」
記憶…どういう意味?
「まぁこっちの話、、ねぇねぇ会長さん!聞いてよ!
僕、みんなより…遅れていて…もっと色々勉強しなきゃなんだ!
周りに合わせなきゃだから…
お願いです。会長さん僕に勉強、教えて?
僕、実は…しょ、処分間際なんだ 無理かな?僕なんて…」
とマッシュな髪型の男の子は答える。
「いいよ?教えてあげるよ。私、園田真紀。高校三年生、
幸くんの言う通り…生徒会長だよ!」
と私は答えた。
「僕は…柳田幸小学6年」
とその…幸くんは答える。
処分間際か…処分間際の子って…さっきのように…同級生や他の子からも…
いじめられたりして…大変なんだっけ?
私は…1番を取らないと…処分……されてしまうけれど
この子は…最下位ギリギリなのか…
こんな言い方をしたら…悪いかな?
たとえ…同じ境遇じゃなくても…
この…縛られた…世界の中、この子も一生懸命がんばっているんだね。
私も頑張ってみようかな?
すると女子トイレからまた、「そのちゃん!!」という声が聞こえた気がした。
とはいったもの、処分間際の子を図書館に連れて行ったら
他の学生になんと言われるか…にもよるし、
さっきこの子いじめられてたし、どうしようか?
「ねぇ会長?良い場所があるよ。」
と幸くんは言った。
えっ?
幸くんはニコッと微笑んだ。
その良い場所というのは…
「え〜〜〜無理無理無理ダメだよ。怒られちゃうよ!」
と私は思わず叫ぶ。
だって良い場所というのが狭い!暗い!
天井の裏だったから…
入った場所は…トイレ…トイレの個室からだよ!
幸くんの方を見ると楽しそうに天井裏の通路に入っていく。
「いやいやいやこんなところで勉強、なんて真っ暗だしできないよ!
それに勉強は椅子に座ってするものでしょう!!!
何かねずみとかいたらどうするのよ!
しっ…照明器具…持ってくるから待ってて!幸くん!」
と私が言うと幸くんは…
「でもさ、2人で入ると…なんだか怖くなくなっちゃうね?」
と言った。
まぁ…言われて見れば…そっか…そうだよね?
私は図書室から自分が勉強する…自習机に行き
照明器具を持つ。
そして、他の生徒たちにバレないように…
トイレに誰もいないのを確認する。
そして、なぜか、トイレの個室の上についている天井裏の蓋を開けて
中に入っていく。
入るときは…せっせまい。
けど入れた。私と幸は交互に向かいあい、真ん中に照明器具を置いて
寝そべって勉強することになった。
「でわからないところはどこ?」
私はそう言い勉強タブレットを開く、どれどれ〜
ん、数学!?相関係数…平方根、えっ小6でこんなのやってんの!これじゃついていけるわけないじゃん!
「あー違う違うこっちじゃない。これお姉ちゃんの。」
えっ!?タブレットの所持者を確認してみる。
【岩下海緒】
えっ海緒?
「なんで幸が持ってるの?海緒ちゃんの勉強用でしょう?」
と私は幸くんに問いかける。ってもしかして!
「タブレット泥棒事件って幸だったの?」
と言い私は幸に言う。
「あっごっごめんなさい!会長!どうか先生には話さないでください!
実は…ってこれいっちゃダメだ。とにかくもうしないから」
「その事件…先生から聞いたけどいつからなの?」
と私は幸に問うと
「生徒、十名くらいでも、お願いします。全員に返しているので職員室に…」
と幸くんは言う
「かっ返してるの?じゃぁなんで海緒のだけ…」
私はそう言うと幸くんは押し黙ってしまった。
「それは…さっきの男の子にいじめられていたから…
それに…海緒姉ちゃんはもう…あっ…いや…その…
とにかく…ごめんなさい!今日、ここでする勉強が終わったら…
また職員室に寄るから…それに…もうしないから…絶対に…」
「う〜んとっとりあえず返してあげてね?
それ、お姉ちゃんが届けるから」
と私はそう言いアイパッドを幸くんの手から取ろうとすると幸くんは
海緒のアイパッドに抱きついてこう言った。
「…いい僕が返すから。もうしないし本当に」
と幸くんは言う。
「本当に?絶対の絶対の絶対?」
と私が聞くと
「うん!絶対の絶対の絶対の絶対の絶対の絶対!」
と幸くんから絶対の言葉が2倍返ってきた。
しょ…しょ…しょうがないなぁ
さ、私は自分の勉強道具も持ってきた。
「勉強を始めましょう。」
と私は幸くんにそう言った。
やっぱここでは書きにくくない?
Aが格上で…jが…1番下のランク…
幸くんの組はjクラスだ。
月曜日は国語の小テスト、火曜日は算数の小テスト、水曜日は休み。
木曜日は理科の小テスト、金曜日が社会の小テストのようだ。
土日は、休みのようだ。今日は水曜日だった。
国語は20問出題されるようだ。
あっ、ちなみに私はAクラスだよ。
さぁて。勉強始めよう。やっぱ書きづらい。私は!
「ねっねぇ幸くん!わからないところある?あるなら教えてあげるよ?」
と私は言う。
「会長…僕ね…う〜んと小さい頃から覚えることが苦手で…
暗記のしかたができないんだ。覚え方がわからない。」
と幸くんは言った。
う〜んと小さい頃?ってどういうこと?
とりあえず!
「よし!じゃぁお姉ちゃんが教えてあげるか!どれどれ〜
あ〜あ〜幸くん1度に覚えようとするからだよ。
いい覚え方を教えてあげる。
まず今日このくらいなら覚えやすいかなぁっていうのを何個か分けてみて」
と私は幸くんに暗記の仕方を教えた。
「んー10個ぐらいなら…」
と幸くんは答えた。
「じゃぁこの10個を今日は覚えよう。
とりあえずまずは5回全部練習して書いてみよう。
そのあと…私
お姉ちゃんが漢字を読み上げるから書いてみよう。」
と言い私は幸くんの漢字ドリルを触り答えが書いてある
漢字1問目を手で隠し私はこう言った。
「それから〜
お姉ちゃんが読み上げた10個の漢字が書けないと眠ることができないよ。
お姉ちゃんが…生徒会の仕事や忙しくていない時には…こうやって手で隠して〜
自分に答えが見えないようにして問題を解いていこう!」
すると幸くんは…こう返事をした。
「うん…わかったよ!」
「それから〜どんどん
この幸くんが決めた10個から20個〜30個と1日ずつ
問題を増やして問いていこう!
もっと前の日から勉強するといいよ」
と私は笑顔を浮かべてそう言った。
幸くんは不思議なものでも見つめるかのような顔をしてこう言った。
「へっへぇ…こうやって覚えれば…僕…できるかも!
ありがとう!会長!」
「だっだから?私…会長って呼ばないで普通に真紀って呼んでほしいんだけど…」
と私は言うが…
幸くんは…
「さぁ最初の一問目は…」
と言い私が言っていた通りに勉強をし始めた。
ガーン!また…真紀って呼んでもらえなかった…
…
それから私はまた天井裏に行こうと
特別教室棟3階図書室近くの廊下を歩いていると、
「会長!!僕、満点取れたよ!」
と喜んでそう言う幸くんが上にいた。
えっあれ?ここって特別教室棟3階の廊下だよ?
廊下の上にも天井裏の蓋がついているなんて!
私はあたりを見回すと幸いこの廊下には…誰も生徒がいなかったために
私はもうそのまま廊下から幸くんのいる天井裏によじ登り
入っていくことにした。
だって…やっぱトイレからは…ねぇ。
そして天井裏の中でよかったね。とハイタッチした。
幸くんはよく私が普段いる寝場所の図書室前の廊下に
やってくる。
そして、私は空室から…空室にも見つけたのだ。天井裏裏を!
幸くんは男子トイレから登り
天井裏で集合。
図書室の中に入ってこればいいのに…自習机とか広い場所があるのにさ?
幸くんはやけに天井裏に入りたがっていた。
それと…またあの男の子三人組だ。ここ幸くんに勉強を教えて4日間、
毎日、図書室前の廊下でいじわるしたりしにくる…
男の子三人組の1人がこんな声が聞こえてきた。
「黙っててやるんだからいいだろ〜う。ふふっ」
ん?黙っててやるんだからってどういう意味だろう?
今度は教室の埃かなんかを持って幸くんにちょっかいを出して何かを言っていた。
「へーいごきぶりだごきぶり!!」
よりによってG…
「こらーあんたたちやめな〜」
と私が注意しに行くといじめっ子男子三人組は幸くんを置いて逃げていった。
やれやれ…何がしたいのだか…
先生に頼まれ事をされ運び物をしていると
「ん、あっ会長〜早く秘密基地で集合だよ?。早く〜。」
幸くんは職員室前の廊下の天井裏から蓋を開けて覗いてそう言った。
なんだか幸くんは…忍者かな?
ふふっ!
「うん!」
と私は答えた。
天井裏で算数の勉強を教えている時だった。
算数は面積を求めるテストが5問出題されるようだ。
その時幸が
「8(はち)ってさ、前から思っていたんだけど僕二年生の時頑張って覚えたんだけど。
掛け算の時、さんぱ24とかさ。ごわ40ていうじゃん?
僕それだとよくこんがらがうんだ。」
「そうなんだ〜うーんふつうに(はち)って呼んじゃってもいいんじゃない?
さんはち24、ごはち40。」
と私がアドバイスを言うと
「確かに〜会長天才!!」
と幸くんは喜んでいた。
いやだから、別に会長なんて言わなくていいよ〜。
しかし、水曜日の夜いつものように天井裏の方へくぐろうと廊下を歩いていると、
「へーい処分者、処分者〜障害〜」
「やっやめてください。」
という男の子たちの声がした。えっ処分者?そんなまさか!幸!
私は急いで走って男子トイレの前にいくと、
幸くんは倒れており男の子三人に蹴られていた。
どうして?点数あがったのに?どうしてまたいじめられているの?
「やめなさいよ!」
と私は言う。
「うっせ〜ババァ、ストレスの発散中に止めてくるんじゃねぇよ!
最近なんなんだよ!必死にここで生きていくためには
こうやってストレス発散…息抜きも必要なんだよ!
弱い者いじめをするのはしょうがないだろ。」
と男の子三人組の中、1人がそう言った。
ババァって、何この子?それに幸が弱い者?
「幸くんは確かに…発達障害を持っているけど…彼は彼なりに
一生懸命にやっているんだよ!
この世界で…みんな、処分が怖い中、必死にやっているの!」
と私は言った。
すると男の子三人組の1人…いじめっ子の1人は驚きのことを口にした。
「何にも知らないみたいだな?こいつはお前を騙しているんだぜ?
本当は小テストも受けてねぇんだよ!元から処分者なんだよ!」
「何だよ!言わない約束だろ!」
と幸は言い
「あはは〜騙されてやんの〜」
といじめっ子は笑っていた。
えっどいうことなの?幸?処分間際なんじゃ…
幸はしばらくすると口を開いた。
「ごっごめん!会長!!うっウワーンああ泣いたらまずい!」
幸は大泣きし始めた。
いじめっ子三人は、
「うわっまたこいつ変になった。逃げろー。」
と言い三人は廊下を走って三人は逃げて言った。
ちょっと廊下は走っちゃいけないのに…
大泣きしてる…幸くん!どうしよう
元から処分者だったっていったいどういうこと?
幸くんは何かを口でもごもごといっていた。
何か言いたいのかな?
私は背中をさする。すると
幸は本当のことを語り始めた。
幸サイド
真紀に、
この世界に来てからのことを…僕が…元の世界の記憶を取り戻しているって
悟られないようになぜ前から処分者だったことをいじめっ子たちから
黙っててもらっていたのかを話した。
【生まれてから……この世界に来てから…
大きな四本足の機械の動物や機械の二本足の人を始めてみた。
最初はこの世界…楽しかったけど。
僕は一定の決まった勉強の速さについていけなくなり、
みんなは普通と言うけれど、僕はとにかくついていくのに必死だった。
最下位になれば処分されるこの学校…
縛られた世界…この場所でできた友達のノリに合わせたりした。
僕をいじめていた男の子三人はここに来た時は…友達だった。
ある日、図書室で 発達障害診断という本を見つけた。
あの三人と診断をしたら、僕がADHD、学習障害だったことがわかったんだ。
そっか。僕は普通じゃないんだって。
頑張っても意味がなかったんだって。
NO3熊の先生は、採点が終わり、
「処分者は…柳田幸!」
と言われた。
ドゴーンと廊下に処分用ロボットが現れる。
いっ嫌!助けて!僕は死にたくないよ!
僕は教室を飛び出したしかし、
追いつかれちゃう僕は足も遅い
処分用ロボットは僕を握るが急停止した。
でもいきなりなのか?処分用ロボットは僕を離し壁にしまってしまう。
どうしてなんだろう?
その時、No.1の黒服の先生がやってきて、
No.3熊の先生は処分者の僕がいるにもかかわらず
No.1黒服の先生と何か話している。
あれっ? 先生?
その時、先生たちの話し声が聞こえてきた。
「ちっ、処分用ロボットが故障だと〜」
あっそうだ!今のうちに!
僕は…その後、逃げた…逃げて…逃げてしまった。
先生に追いかけられそうになったけれど、
トイレのドアで途中、水色の髪の女性に見つかったが
特に何もしてこなかった。
僕は男子トイレの掃除用具入れに急いで隠れた。
でも…どうしよう!先生たちがきちゃう。
ああ、もうダメだ!
そんな時…ふと天井裏の蓋が見えた。
僕はトイレによじ登り天井裏の蓋を開け、覗いてみた。
そこには人がしゃがんで進めば入れそうな通路が広がっていた。
二足歩行のロボットがトイレの中で僕を探すために入ってきた。
僕はその天井裏の中に入った。
隠れたのだ。隠れてしまったのだ。
僕はそ天井裏で過ごして眠ってしまい気づけば11:00だった。
そのあとは先生が追いかけて来ないので、
僕は天井裏の中を歩いてみることにした…
本当はこんなことしちゃダメだ。
ちゃんと先生に僕は訴えればよかったんだ。
処分しないで!周りに合わせるから…って
だけどもう遅い。こんなに時間が経っちゃって
きっと先生は僕を探してるだろう。
処分は怖いけど…周りと合わせなきゃ!
どんなことがあっても僕は離れちゃいけない!
周りから外れたら…居場所がない!
自分らしくいられる場所があればいいのにって思ったけど
僕はこの世界でやって行くしかない!
周りから外れたらもうどこにも自分らしくいられる場所はない!
僕は…元の世界に戻っても…普通じゃないから…自分らしくいられないんだ。
男子トイレの反対側の女子トイレもなぜか天井裏に穴が開いていたのだ。
僕は…そのまま何年立ったかはわからないけれど、天井裏で過ごすことにしたんだ。
僕はずっとこのまま1人なのかな?1人は怖いよ!
でも…こんな方法を見つけたよ!
食べ物は給食室から取れば良いという事やプールサイド(お風呂)からは
みんなが授業中のうちに入るといいなど、
暗くて狭い中、ロボットたちから生き残る術を考えて生活していたんだ。
しかし、思い返せば僕は逃げてしまったあの時から、
この暗くて狭い天井裏にいる…孤独…
僕はこのままでいいのかな?
周りとこんなに違うことをしてしまっていいのだろうか?
でも…ああそうだ。僕は発達障害…
必死に合わせていたこと全部、全部意味がなかったから…
でもそれでも…生きていくためには
周りと合わせて行かないと…
でも天井裏で生きる術が見つかった。
けれど…ここは孤独だ…
何十年かはずっと天井裏で過ごしていたけれど…
あることに気がついたんだ。
あれ?僕の背が縮んだり…大きくなったり
していた。なんでだろう?
この世界だから?そういえば…この世界って…
あいや?もしかして…
ひょっとしたら僕は、本当は違う生き物だったのか?
人間ではないのかな?妖精、宇宙人?だからなのかな?
そうだったら、いいなぁ。ファンタジーみたいだ。
ファンタジーか、想像するの楽しいなぁって?
って僕はこんなことをしていてはダメだ。
結局この狭くて暗い天井裏では…1人ぼっちなんだから…
海緒姉ちゃんがこっちの世界に来た頃…一年前…
僕は…でも、そろそろちゃんと戻ろう!と決意した。
先生に!もう一度チャンスをもらわないと!
みんなみたいに合わせないと!どんなにつらくても!
いじめが…あっても…
こんな暗い場所は嫌だ!1人は…
結局、僕は…周りから…ずれても合わせなきゃダメなんだ。
ここには何もない!
自分らしくいられるなんて明るい場所なんてないんだ。
とりあえず、先生に…認めてもらわないと!
先生にもう一度認めてもらってまた教室に帰れたりはできないかな?
天井裏をつたって普通教室棟を出て、外に繋がる廊下を歩いて、特別教室棟に行き、
また天井裏に登った。
職員室の上の方でゴンゴンと何かを叩く音がしたんだ。
なんだろう?
僕は天井裏の床下を開けてみた。
職員室…じゃなくて、職員室の隣にある小さな部屋だった。
そこには一つの縦長の小さなロッカーがあった。
僕は天井裏をおりて、呼んでみたりした。
「おーい!誰かいますか?」
…
「うむ、言う。言わない。正体。」
と言う声が端っこにあるロッカーから聞こえてきた。
えっ?今何かいった?ひょっとして…
「もしかしてロボットが入ってたり?」
と僕はロッカーに近ずくが
すると白い紙がロッカーのドアにある隙間から出てきた。
僕は白い紙を見た。そこには…
【ようこそ!わたしはロボットです。よろしくね!幸くん】
と書かれていた。
やっやっぱり!ロボットだったんだ!
どうして僕の名前を知っているんだろう。もしかして他の先生から聞いたのかな?
僕はロッカーの中にいるロボットと仲良くなった。
そっそうだ!
「ロッカーの先生!勉強を教えてください…
でもここで見たこと言わないで!死にたくない!
僕らだけの秘密にして欲しい。隠れて努力してでも…戻らないと!
周りの人に合わせなきゃ!」
と僕は大きな声でそう言うと
ロッカーの先生はまたロッカーのドアにある隙間から紙を出した。
僕はまたその紙を見る。
【幸くん、きみはどうして、まわりと合わせたいんだい?】
と書かれていた。
ロッカーのドアの隙間からぺンと紙を転がしてきた。
そうだ!これ…このペンで書いて僕の思っていることを伝えよう!
僕はペンで紙にこう書き
【だって、1人は怖いから…暗い狭い場所…天井裏!】
今度は僕が外側からロッカーにあるドアの隙間から白い紙を入れた。
もう一度、先生に認めてもらわないと!
処分怖いけれど…そこしかないし…僕は…
ロッカーのドアの隙間に送るとまたしばらくすると、ペンと紙が僕の方に
ロッカーのドアの隙間から出てきた。
【君は君だろ?みんなと違ってもいいじゃないか?
幸くん君のペースでやってみよう?】
みんなと違ってもいい?
ずっと暗くて狭い場所、天井裏で身を潜めて過ごしていたから…孤独
元の世界でも…いじめもあって孤独だった。
外れたら…何もないよ!だって僕は狭くて暗い天井裏にいたんだよ!
孤独だったんだよ。
処分が待っているじゃん!
ずっと暗闇だよ!僕らしくいられる場所はないよ!
僕はロッカーのロボットに
「周りとずれちゃいけないんだ!
たとえ発達障害だとしても!
いじめられても!この場所が苦痛だとしても!
だから…僕、勉強する!隠れてでも努力して周りに追いつかないと!
お願いします!」
と声を出し、お願いした。
それから…僕は、ロッカーにいるロボットから勉強を教えてもらった。
僕一人だけみんなと一生に授業するのではなく。
わからないところがあったらロッカーのロボット先生に聞きにいって。
週に二回、三回ほどはそのロボット先生に会っていたよ。
優しいロッカーのロボットの先生がいてくれて…
僕をわかってくれる先生がいてくれて寂しくなかったよ!
それからしばらくして気づいた。
僕は
最初は孤独で寂しいと思っていた何十年も過ごしていた天井裏生活も
思えば、楽しかった。
朝、昼、晩食べ物は給食室から取ってきていた。
なんだかスパイみたいで楽しかった。
お風呂…
プールサイド(お風呂)からはみんなが授業中のうちに入って…
誰もいないお風呂でワクワクしていた自分がいた。
みんなが寝ている時間にこっそり図書室に入って好きな本をとって読んでみたり
僕は気づいた。
周りを気にせず、こんなにも自分のしたいことができるなんて…
勉強も頑張らないと…
岩下…海緒ちゃんが記憶を戻す一週間前…僕はいつものように
ロッカーの先生に会いに行こうと思ったんだ。
僕は職員室の隣の部屋に天井裏から入り
ロッカーのドアの隙間に紙を入れた。
どうしたの?先生…ロボットの先生…
ロボットの先生が…急にどれだけ話しかけても返事をしなかったんだ。
そっか…僕が孤独の中…天井裏にいたけど寂しくなかったのは
わかってくれる…先生がいたから…なんだ。
僕はまた天井裏に戻ろうとすると
この小さな部屋に誰かが入ってきた。
図書室前で発達障害と知って僕をいじめていたいじめっ子3人組だった。
どうしよう!…生徒にバレちゃった。
「おまえ、処分されても殺されなかったんだろう?
いいなぁ!発達障害は」
といじめっ子1人の子に言われた。
「おまえ暇だろ?俺たちのサンドバッグになってくれない?
ストレス発散のためによ!
俺たちの言うことを聞いてくれたらおまえがここにいること
先生に黙っといてやる。」
といじめっ子のもう1人の子に言われた。
「あーおまえは発達障害だからなぁ?いいなぁお気楽で。」
ともう1人に言われた。
違う僕だって、頑張りたいんだ。
なのに!
僕だって必死なのに!
確かに逃げてしまったけど…でも…
僕はいじめっ子3人に体育館に呼び出され
僕は一生懸命立ち向かったがボコボコにされてしまった。
最初は立ち向かったが何度もボコボコにされた。
弱いものは強いもののいうことを聞くしかないのかな?
確かにそうすれば…まだ、みんなと同じでいられる。
1人じゃない。
でも、僕の気持ちは…どうだろう?
そしていじめっ子3人に命令されてしまった。
女子高生の勉強用タブレットを盗んでこいと
タブレットを盗んだ。
でも、僕はいじめっ子にバレないようにずっと盗んでは職員室に返していた。
海緒姉ちゃんのタブレットを盗んだけれど、
その時、僕って何やってんだろう?
強いもののいうことを聞いていて何してるんだろう?
これで本当にいいのかな?
這い上がろう!いつか認めてもらう人のためにも
そこで僕がいじめられている時、会長さんと会ったんだ。
計画を立てた。
僕が処分者だと言ったらどう思うかな?だけど…本当はこんなことしたくないけど
仕方ない。
僕は会長を騙しちゃうかもしれないけど、人に頼りたかった。
会長さんとこっそり勉強して、とった点数を職員室の先生に送っていたんだ。
でも…本当は自分から言おうと思っていた。】
真紀side
「あ〜結局バレちゃった会長ごめんなさい〜」
という幸に
私はただ背中をさすりながら
「えっ?それなら今まで丸がついていたのは?」
すると幸は涙目になりながら、
「じっ自分でたくさんワークの答えをとってきて調べて
丸付けしていた。」
じっ自分で?
幸くんの小テストを見ても採点ミスなどなかった。
「えっそれって!自分で見直ししたってことなんじゃん。
ねっねぇ?とにかく今、ここにいたらまずいんじゃない?」
と私は驚いてそう言った。
後ろから足音が聞こえた。嘘!見つかった。
「おや、我が世界に君臨する女王、生徒会長が処分者というけがれた存在と仲良くしているなんて、聞いてないぞ。」
NO1の黒服の先生がいた。
なにそれ…けがれだなんて!ひどいじゃん
「それと幸くんだったけ?おまえを○す!」
とNO1の黒服の先生は言い幸の方を見た。
幸は目をキツく瞑っている。ずっと隠れていたが…
今日ついに見つかってしまったからだ。
しかしNo.1黒服の先生は急に何やら企んでいるかのような笑みを浮かべこう言った。
「ふふふっ使えそうだ。いい駒か…
幸…私はお前のできがどうだろうが、一切認めない。
小テストもお前がかってに足掻いているだけだ。
何せお前は処分者は処分者だから。処分者は結局死の運命にしかならないのさ。
お前のしていることは迷惑でしかないからだ。
あとあのゴミロッカーのロボットは…おまえと会いたくないそうだ
結局君は…周りに合わせること以外に自分らしく生きられる場所や
居場所はないんだ!」
黒服の先生は幸の目の前で幸が今までやってきた小テストをやぶり
宙にばら撒いた。
黒服の先生は幸に近づく。
「そっそんな!僕は死にたくない!まだ生きたい!
結局…一人は…一人ぼっちは居場所がない!
どんなに嫌なことがあっても周りに合わせて行くしかないのか……
僕らしくいられる場所なんてなかったんだ。
自分らしくいられる場所はないんだ!」
幸は泣きながら大声をあげてそう言い自分が今まで頑張ってきた小テストのプリントを荒々しく掴む。
「人間は…理不尽なことだらけの世界を作った…
だけど必死に生きているようだ!!
でも弱いやつは切り捨てられる運命だ!
過去もそしてこれからも!私たちはもう戻ることは…永遠にできないんだ!!」
すると壁が崩壊し、処分用ロボットが出てきて幸と私は取り押さえられた。
それから目の前が真っ暗になった。
意識を失う直前、幸の声が聞こえてきた。
「僕はどうすればいいの?僕が受け入れてもらえる場所はどこ?
まだ生きたいよう
こんな自分らしくいられない殺されるかもしれないってビクビクしなきゃいけない
こんな世界…もう嫌だよ〜」
弱い奴は切り捨てられるって…。
あれ?何か聞こえる?
「だが…幸…君にチャンスをあた…」
そんな時…
【記憶を消去します。】
とそんな…謎の声が聞こえてきた。
私は目を開けると女子トイレ前の壁でしゃがんで眠っていた。
あれ?ここは?トイレ?
あれっ私何していたっけ。あっそうだ思いだした。
あれっ私何していたっけ。あっそうだ思いだした
ここは縛られた学校でここしか存在なんてしない 】
主人公side大人、
はっ、として私は目をぱちりと動かし、私はあたりを見回す。
あっあれ?目の前にいた人だかり…
左右…前後…上下を見渡すが…あれ?
下にある学校を見ているかのように大きな雲のように
集まっていた…たくさんの人々が、いない!
どこにいったんだろう?
さっきまで大勢の人が上にいたのに…
幸くんの勉強を教えていた…幸くん…私のひいおじいちゃん
といた時の真紀…というか、もう1人の子供姿のお母さん…が
記憶を忘れてしまったけど…
大丈夫かな?
幸くん…ひいおじいちゃんは大丈夫かな?
幸くんは…元の世界の事を思い出していた。
自分が発達障害だって…ことも気づいて…
あれ?でも…幸くん…私のひいおじいちゃん確か…
元の世界…私の世界で障害って病を持っていた気が…
幸くん…大丈夫だよ…
あなたのらしくいられる場所はきっとあるよ!
周りに合わせて行かないといけないなんてことないよ…
あれっ?私、今、どんどんと落下してない?
ヒューと私は学校の上からどんどんと落下してしまった。
そして特別教室棟四階の屋上からどんどんと
三階、二階、一階と
自分の身体が床の壁をすり抜けてどんどんとおっこちてしまった。
もう1人の私に声をかける龍鬼が見えた。
そしてまた
もう1人の子供姿の私に私の身体は
頭、身体、腰や足、ゆっくりとそのもう1人の私に近ずき
私の身体一部一部が吸い込まれるようにもう1人の子供姿の私の身体の中に
入った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ジジジッと砂嵐のような音が響く。
【元の世界とこの世界に来たあなたの記憶を消しました。】
えっ何?また私、元の世界にいた時とこっちに来た時の記憶が
消えちゃうの?
「切断完了しました。」
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