第18章 居場所はあったんだよ!真紀…

図書室前にやってきた。

ガチャっとドアをくぐり図書室に入る。

私たちはどこからロボットや…戦車、待ち伏せしている学生たちが出て来るかも

と思い警戒しながらあたりを見回す。

「あれ?誰もいない?」

とゆりこが言う。

壮大…内部が議事堂のようになっている中…たくさんの本と本棚が建てられていて…

とっても広い図書館なのにとっても静か…いや…学生たちが本棚の影に

隠れて、いつ私たちを攻撃しようかと待ち構えているのかもしれない!

真紀が教えてくれた寝場所を紹介してくれた場所…

児童書が置かれている本棚を見つけた。

あっあそこに…あの元の世界の記憶のきっかけである封筒が見える。

図書室の入り口からはしごのような階段が見える。

すると龍鬼がポンと私の肩を叩いた。

ん?と私は答えるように返事をし龍鬼の方へ顔を向ける。

すると龍鬼は上の方を見てこう言った。

「あそこにいる!園田真紀が!」

私も上を見上げた。

児童書の二階、そこには何もない空室…

いつもは寝る場所を求め数人くらい集まっていてみんなそれぞれマットを

敷いているが、この二階…あっ!

そこにはどうやって持ってきたのか?

その二階にはベンチが設置されており

真紀はベンチの上で横たわっていた。

真紀は目を固く閉じてうなされているようだった。

もしかしてまたあの頭痛かな?

彼女もそういうのが多いていっていた。

私は小声で

「真紀。」

と呟いた。

私はもう一度キョロキョロと図書館を見渡して私は三人の方を見て一生に頷いた。

今なら!行ける!目の前に児童書!私が真紀とあった時に思い出した場所…

封筒

私たちは歩みを進めた。

封筒…見つけてその後

もし襲って来ても取られないようにしないと!

その時だった!

パッ!えっ真っ暗?

突然、真紀のいる上の階と私たちのいる図書室部屋が

真っ暗になった。

ちょっちょっと!何も見えないよ!

私たちは真っ暗の中あたりを見回していると

次の瞬間!

「うわっ」「ぎゃっ」「ごふっ」と三人の悲鳴が聞こえた!

そのあと私も

「うっ!」

と悲鳴をあげた。

私のお腹に激痛が走ったのだ

いきよいよく床に叩きつけられた!!  誰かに蹴られたのだ!

そして図書室絶対に電気がつく。

私たちは眩しい中目を開ける。

3人の学生たちと真紀が龍鬼に背中を蹴り、なゆをつき飛ばし、ゆりこは背負い投げをされたみたいだった。

えっあれ?学生…真紀と…三人だけ?

「海緒たち捕まえるのに…みんなあんまりこないから…

捕まえたい人だけここにいる…

特別教室棟二階にいた子たちはそれで待ち伏せしていた。」

とあの子の声が聞こえてきた。

ああ…なゆのアプリで…

みんな気づいてるんだ。この世界の違和感に…

誰もが悩んでいたんだ…この世界で…

私は眩しい中視線を見る。

そこには…倒れている私を踏んでいるのはさっきまで横たわっていた真紀だった。

真紀はロボットスーツを着ていたのだ。

それは、映像の中と同じスーツだった。

「海緒…あんたもロボットスーツなんだ〜どれくらい強いのかな〜」

と言う真紀

どれくらい強いとか戦うのは…ロボットで充分!

人間…みんなとは戦いたくないよ!

そして真紀は一声出す。

「は〜いお疲れ〜みんなよくきたね〜ここまで。」

そのあとに

「でもね、もう終わり。 外の世界なんてないんだよ?

結局私たちはここにいるしかないの…だってそうでしょう?

それが現実だから。そうやって私たちは生きてきたから。」

と真紀はそう言った。

すると顔をしかめてる龍鬼の背中を足でふみ押さえている学生がこう言った。

「生まれてから私…周りとずれていて

馴染めないうまくいけないこの世界で…

ずっと人生終わり、処分されないように…いじめられないように

耐えて生きてきた。

でもここしかないから…私はここで永遠に先生たちの…誰かの駒として

生きていくしかないよ…」

「そっそんなわけないよ!」

と私は言った。

この子も外の世界…可能性のある世界を知らないんだ。

この閉じ込められた世界にきて…自分の…元の世界の記憶をなくしているから…

外の世界…ああ何であの学校…思い出せないのよ!

今は真紀の元の世界の記憶のきっかけ…封筒しかわからない!

とにかくあの子もそうだし…今の段階じゃわからない!

今は目の前にいる子…真紀を救わないと!

私はふまれている真紀の片足を掴み反対方向の床に地面をつけてる片足とは逆の方向に真紀を転ばした。

「きゃっ」

真紀、ごめん 今助けるね?

私はいきよいよく立ち上がり児童書のある本棚の方へ走る。

他の学生三人が私を追いかけようとするが

「俺らは戦わない!」

「脱出するの!うちらで!」

「外の世界は…

海緒も含めて私らで見つける!」

と龍鬼とゆりこ、なゆがそう言い図書館にいる生徒さんたちの

腰に抱きつき逃げないように押さえる。

あっありがとう三人とも!!

絶対証明させないと!

まずは早く見つけないと!真紀の記憶のきっかけを!!

「待ちなさいよ!海緒!あんたは、

あんたたちは現実から逃げてる!甘いのよ!

したがいなさいよ!この世界のルールに!!!

あんたたちがいくら足掻いたところでっ」

真紀は私たちを追いかけながら叫んだ。

後ろを振り向くと龍鬼が真紀を追いかけて止めようと肩を掴んでいた。

「やめて!」

と真紀は言い龍鬼の足を蹴飛ばす。

そのため龍鬼は転んでしまった。

しかし真紀の腰を掴む。真紀は龍鬼から離れようともがく。

「離れろ!って言ってんのよ!」

と真紀はそう言う。

「「「離さない!」」」

と三人は叫ぶ。

児童書の本棚に来た。

急がないと!ええと、日本昔話集は?

あった。

私は日本昔話集の本を手に取り

その本を開いて封筒に書かれている文字を見る。

あった!これだ!

そして真紀のところへと走っていく。

「海緒、 あんたはもうしたがいなさい!」

と言う真紀に

「待って!真紀!これこの手紙!見て!」

と私は言い真紀は封筒を見る。

手紙の封筒の開け口の裏側には住所と郵便番号が書かれている。

【園田真紀様へ、辻真葵より】

真紀は目を見開きその手紙を見た。

すると突然!

「うっゔぁ〜」

と真紀は頭を抱えて悲鳴をあげた。

すると目を瞑り意識がなくなったのかぐらっと真紀は倒れようとする

後ろにいた龍鬼が真紀を支え背中から抱く。

えっなになになに?もしかして元の世界の記憶が!

真紀?倒れちゃった。

真紀が倒れたのを見ると

ズキン!

突然、私にも頭痛がしてきた。

なっ何で?ここで?

「うっていっつ!」

と私も叫び頭を抱える

ジリリリリリッという音、幻聴と頭痛がする。

ど、どうしてこんな時に、私も頭痛が!

ここで倒れたくないのに!

休憩できる場所…

私は目を瞑る。

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大人サイド

【元の世界の記憶とここに来たあなたの記憶を切断します!】

真紀お母さんを助けにいく時

普通教室棟で二階にいた園田あきのりたちや

ゆりことなゆ、龍鬼、月加以外、頭痛になっていた。…

それと、もう一人の子供になっている私に月加、ゆりことなゆが

「実は、この世界は…」って話してた。

もしかして、月加、ゆりこ、なゆは気づいてる?

何か知っている?

早くこのメガネを…外して外に出たい。

【もう一人の園田真紀の過去の記憶を見せます。】

私は目をつむっているけれどまた瞼の裏にある光景が見えてきた。

ここは?

台所!?

そこでは大きな女性が立っていて台所で皿を洗っている。

あれ?この女性って?

くるりんぱっと左右横の髪を後ろにしてミディアムヘアにしている女性…ー

あれって、謎の声が聞こえてきて見せられたあの…

私の知らない…もう一人の子供の私の元の世界での過去の記憶。

で見た。

私のおばあちゃんに似てる。謎の少女、沙由里が台所で立っていた。

ん?身体が機械みたいに見える。ロボットみたいに?

しかし、そのもう一人の子供真紀の記憶はそんな違和感も気にせずに

動きだす。

【真紀のお母さん、沙由里に似たおばあちゃんが立っていて台所で皿を洗っているところ

そこに勢いよく走ってくる女の子がやってきた。

その女の子はもう一人の子供の真紀、お母さんだった。

もう一人の真紀は

「ママ〜見て〜真紀ね〜今日テストでね満点取ったんだよ〜」

と言う。

するとその沙由里に似たおばあちゃんは振り返ると真紀の頭を撫でって言った。

「すごいね〜真紀あんたはよくできる子だねぇ。〜よしよし今日は真紀の大好きなハンバーグだからね!!」

「やった〜」

ともう一人の真紀は喜んでいた。

そのあとの夕食で、お父さんに沙由里に似たおばあちゃんは真紀の報告をした。

「おおーよくがんばったな真紀。偉いね。」

次の場面では、

「お母さん、ごめんなさい。今日は98点しか出来なかった。」

ともう一人の小さな子供の真紀は言った。

その沙由里に似たおばあちゃんは、一回水道の蛇口を止めた。

また真紀の言葉を無視するかのように皿洗いを始めた。

お父さんは

「なぁテストが98点でも褒めてやらないか」

と言ってくれたが。

「お父さんは黙っててあの子のためよ。真紀はいい中学入って、いい高校入って

いい大学に入るのよ!」

と沙由里に似たおばあちゃんは言う。】

ちょっと!そんな風に言わなくても!

しかし聞こえるはずはない。

ここはもう1人の子供時代である真紀が見ている記憶の中、元の世界の時の記憶

だから。

私は瞼の裏に映る光景を見続けた。

【「はい」

もう一人の子供の真紀は俯きそう言う。

でもお父さんは

「真紀、おまえはおまえのペースでいいんだぞ。お父さんはどんな点数でも構わないぞ」

と笑顔で言った。

どうやら真紀、沙由里に似たおばあちゃん、お父さんの3人家族のようだ。】

次に瞼の裏に流れこんだ映像は。教室のようだ。

【教室の中の前には学年目標が書かれていた。

後ろにはこのクラスがが書いたのであろうたくさんの習字が並んでおり、

その下には縦4段、横6段、全部で24段のロッカーの中はランドセルが入っている。

どうやら小学校の教室のようだ。

机を周りに囲んでいる。

「今年の修学旅行のバスで絆を深める会の学級会議を始めます!!」

教壇に立つ書記係、そしてクラスの前で声を上げているのは

メガネをかけて髪を結んでいる子もう一人の子供真紀だった。

下駄箱で話しをしている女の子、もう一人の子供の真紀が通ると

「あっやばい委員長きた。」

「うんまた明日ね。」

とかえってしまった。】

もう一人の子供の真紀は学校で友達はあんまりいなかったんだ…

えっでも 私のお母さん…真紀は…子供の頃友達はいたよ?

あっ、また変わった。

【次はこんな光景が瞼の裏に映った。

前には白板と後ろには【難関中学も100%合格】と書かれていた。

「うちの子はすごいんです。◯◯◯◯中学で合格させてください。」

よろしくお願いします。とおじきしあう先生と沙由里に似たおばあちゃん

が映った。

そのあともプール、ピアノ、習字、もう一つの塾を真紀に通わせる。

そして見事、中学を合格する。光景も映った。】

おめでとう!

【次は日誌を職員室に届けるもう1人の子供時代である真紀の姿が。】

その時、私の耳から誰かの声が聞こえてきた。

職員室内で誰か…子供かな?

それと大人の声?

【「辻さん、あなた現実をみなさい。バスケが好きなのもわかるけど。

成績表はどうですか?クラスで勉強は最下位で危ないでしょう

いつも、補習ばかりでしょ。このままでは進学、卒業できませんよ?

そうしたら、あなた、いつまでたっても大きくなれませんよ?

聞いてるの?辻真葵(つじまき)さん」

と職員室の先生は辻真葵さんに言う。

辻真葵という女性は手に紙を持っているのが見えた。

それは成績表だった。右上には「辻真葵」という文字が見えた。】

あれ?この子も漢字が違うけど

私のお母さんと同じまきという名前だ。

【真紀は急いで職員室から離れ、廊下にでて先生と辻さんが出るのを待つ。】

あっもう一人の子供の真紀も聞いていたんだ…

やっぱりもう1人の子供時代にいた真紀じゃないよ!

私のお母さんは真紀は学校時代…たくさん友達がいたよ!

もう1人の子供時代にいた私やゆりこ、なゆはいったい何者?

別の世界だったり…

突然、謎の声が、

【ここからは今、もう一人の真紀が忘却空間の中、思い出しているきっかけ

である記憶を見せます。】

もう1人の子供時代だった頃の真紀の記憶が一気に私の頭に流れこんできた。

【子供真紀サイド   元の世界で…

辻真葵さんの部活はバスケ部、体育では成績良い。

でも学校の勉強は…よく補習しているところを見かける。

クラスでは明るいため、みんなの人気者。

陰口を言われたこともあるみたいだけどいつも彼女は笑っていた。

なぜ辻さんは笑顔なのか。いつも不思議だった。

中学3年生になったとき。6月

【進路希望調査書】が配られた。

どうしよう何も将来思いつかない。

学校帰り傘を忘れてしまい

学校に戻り廊下を渡り教室のドアを開けようとしたが

最初は聞き間違えかな?と思った。でもはっきり聞こえたのだ。

「園田さんってさぁいつも真面目ぶってるよね〜」

「先生に絶対媚び売ってるよね〜友達いないくせに」

その時辻さんが教室に入っていった。

私は引き返し濡れたまま家に帰った。

家に帰るとお母さんが慌てた様子で電話をしていた。

そして受話器を戻すと、こう言った。

「真紀?お父さんが交通事故で亡くなったって」

内容はこうだった。

会社の取引先に向かう途中、杖を持ったおばあさんが横断歩道を歩いていて

信号は青なのにトラックが走ってきて、おばあさんを守ったが

お父さんは亡くなってしまった。

すぐにお葬式が開かれたり着々と忙しかった。

「真紀、おまえはおまえのペースでいいんだぞ。」

いつもそう言ってくれた。お父さんが亡くなってしまった。

友達もいない。将来のしたいことがわからない。

そして大切な人が亡くなってしまった。

真面目にやること、学校や地位でトップになることになんの意味があるんだろう。

先生や、お母さんにもう縛られたくない。

なんかもう、疲れた。

ピピピピッと目覚まし時計がなる。

あっ今日も学校だ。起きなきゃ。

ううっ何これ!吐き気するしなんだかお腹いたい!

私はトイレで原因のわからないものを吐いた。

「お母さん、今日、学校休みたい。」

とお母さんに言った。】

【この時から私は不登校となった。

ピンポーンと家のチャイムがなる。

「こんにちは〜辻真葵です〜宿題のプリントを届けにきました〜」

と玄関側から明るい声が聞こえてきた。

お母さんはその明るい子を中に入れるとどこかへと出かけてしまった。

お母さん?

私はお母さんが玄関から出たので私は自分の部屋を開けて今日は誰がきたのかを

様子を伺う。

あれ今日は辻さんだ。日直なのかな?

いや、でもまだそんなに日はたってないのに、

いつもはみんなポスト前で帰っちゃうのに。

あっやばいトイレ行きたい。

どうする?私!今からでもトイレに行くか?…

えい!ちゃちゃっと済ませよ。

私は辻さんがまだ玄関にいることを確認して

トイレにもうダッシュで駆け込んだ。

「園田さん〜?」

部屋入って来た。

どうしよう!もう部屋に戻れない!

「あれっいないのかな〜園田さ〜ん園田真紀さ〜ん」

辻さんは家中探している

「おっ残りは〜」

辻さんは言いノックをしてくる。

「まき〜あなたのクラスの子が来てるわよー」

と辻さんはお母さんの声マネをする。

いません。いません。いません。私はここにいません。

沈黙を貫く。そのあと辻ちゃんは帰っていくこんな感じだったのに、

辻ちゃんは携帯電話で誰かと話しているのか?こんなことを言って

盛り上がっていた。

「もしもし〜お母さん?

えっ?今日、園ちゃん家で私、晩御飯を食べていい?」

「はーいじゃ〜私今日そのちゃん家で晩ご飯食べてきちゃうね〜」

ん?ちょっと待って 私んちでご飯食べて行く?

私は急いでトイレから出ようと立ち上がるだが

いや 待てよ。もしかしたらそれはうそで待ち構えているのかもしれない

「園田さんご飯食べよー」

「・・・」沈黙を貫く。

辻ちゃんは私のお母さんと仲良くなって鍋食べて帰っていったり、

「園ちゃんバーベキューしようよ」

「園ちゃんマックいこうよ。」

「園ちゃんカラオケいこうよ。」

と誘ったりしてくるようになり、

毎日私の家に来るようになった。

「園田さんと私ってさまきって同じ名前だよね。お揃いだねまきって

じゃ私これから園ちゃんって呼ぶね。私のことは辻ちゃんでいいからね。」

最初はしつこいと思っていたけれど、

午後6:30には私はトイレで待機をしていた…

辻ちゃんはよく最初はトイレ…次に自分の部屋…そしてリビングの

ドアの向こうで自分の話を聞いてくれたりしていた。

そして周りの生徒や担任の先生のおかげもあって少しずつ明るさを取り戻していった。

中学三年生の2月下旬ごろになってしまった。その日

「園ちゃん、私ね本気でこのままバスケさ、なんか大人になっても一生やっていきたいなぁと思っているんだ。テレビで取り上げられちゃったりして、

ふふふ 辻真葵選手の活躍ぶり最高でしたねー。」

辻ちゃんはテレビの取材で取り上げるアナウンサーのモノマネをした。

そうなんだ。確かに辻ちゃんなら行ける気がする。頑張れ。

はぁ、辻ちゃんはやりたいことを見つけたんだなぁ。

「ねぇ園ちゃんは何かなりたいものとかってある?」

と辻ちゃんは聞いてきた。

「私は何をしたいかよくわからないんだ。私、考えちゃったことあるんだ。

このまま学校行って、ただ成績をキープするだけで目的もやりたいことが

見つからなくなったらどうしようって

今は思ってないけれど、生きている意味あるのかなって。

委員長だった私が何言ってんのって感じだよね?ごめん」

と私は辻ちゃんに言うと。

「偉い。えらいねそのちゃん。

謝らなくていいよ!すごいね!そんなとこまで考えて!

確かに私たちって同じことの繰り返しだし。そんなこともわからず陰口とか

いじめとか繰り返していたりする人もいるよね。自分を見失っちゃうよね。」

次にはっする辻ちゃんの言葉に私は驚いた。

「もしかして…あの日…いた?私が不登校になる前日」

と辻ちゃんに言われて、あの日を思い出した。

私が学校で忘れ物をした日…陰口を言われた日。

辻ちゃんに全てを話した。

陰口もそうだけど、将来が決まらないこと、大切な人が亡くなってしまったこと。

すると、

「そっか。こんな事があったから気づいたんだ。

同じことを繰り返しの中でも見つけていかないとだめだよね。

もっと見つけやすい場所があるといいよね〜。

私は補習ばっかだし、このままじゃダメって、大人になって社会に出ることだって

わかってるしでもついていけなくて、できるみんなが羨ましくて。

私、本当は競争とか勝負事は苦手なんだ。けれどねバスケは好きなことだし

続けていきたいと思っている。

でも成績を上げて社会の一定のルールに従わないとたどりつくことはできない。

じゃないと大人になれない…」

辻ちゃんの声が小さくなっているのに気がつく。

「あっそうだ。そのちゃん卒業式は…出る?」

「考えてる」

「そっか。」

午後8時になり辻ちゃんを玄関に見送った。

その時、辻ちゃんが話した。

「ねぇ、園ちゃん私、中卒にしようと思っているんだ。」

「えっバスケの夢は?」

と私は聞いた。

「もちろん諦めていないよ!

これからは私、自分のやりたいことに専念しようと思って!

中卒という道がずれちゃうかもしれないけれど…

それでも私、諦めないよ!」

と辻ちゃんは笑顔で言った。

「そっか」

と私は言う。

「ねぇ?辻ちゃん?」

と私は辻ちゃんに声をかける。

「ん?なぁに?そのちゃん?」

と辻ちゃんは言う。

「あの…ありがとね?私、今も不登校だけど

元気がなくなっていた時に毎日きてくれて、

そばにいてくれて嬉しかったよ」

と私が言うと

辻ちゃんは

「はっ恥ずかしいなぁ?

というか園ちゃんさ〜最初、うちのことしつこいと思っていたでしょう?」

とニヤニヤと笑いながら言った。

「いやそんなこと…ありました…でも、寄り添ってくれて嬉しかったよ?」

と私は言った。

「あれ素直?そっか。そっか!寄り添っていてよかった!

最初はね、うちなんかが…って思ったんだよ?

でも、園ちゃんのためになって良かった。」

と辻ちゃんは言った。

「そんな、辻ちゃん、私なんかがって思った時があったんだ。

でも、寄り添って、そばにいてもらうだけでも嬉しかったよ!」

と私は言った。

そうだよ、悩んでいた私は、寄り添ってもらってよかった。

私なんかって思わないで、辻ちゃん!

そのあと辻ちゃんは玄関の外へ帰っていった。

玄関を閉めた。

それからある3日後のことだった。

誰かがポストに何かを入れた音がした。

私は玄関のドアをあける。

するとある人物がポストに入れて走っていく。

えっ?辻ちゃん?

私はポストの中を確認する。

中にはパンフレットがはいっていた。

私はパンフレットを広げる。

これって!

そこに書かれていたのは、

【通信制高校】のチラシだった。

そして、パンフレットの上にはクリップで付箋紙が止められていた。

【園ちゃんへ

ねぇ園ちゃん、私、この学校に入ろうと思っているんだ。

中卒か〜と思ったけどこっちに変更!

そのちゃん…子供は学校、大人は仕事、会社

私は〇〇中学校今、所属している学校、集団だけが

世界じゃないと思うんだ。

よかった。ここは自分らしくて自分にピッタリにできる。

世界はもっと広くて私たちが知らないだけなんだと思う。

バスケも諦めないぞ〜

辻真葵より】

と書かれていた。

通信制高校か…辻ちゃん、確かに自分らしくやっていけるみたいだね?

でも、ここのキャンパスって遠くない?

あれ?そんなとこまで通うの?

あれっ?まだ何か書いている。

【園ちゃんへ

実は私、高校生になったら遠くへ引っ越すんだ…

お父さんの転勤で…

園ちゃんと出会えてよかったよ。

辻真紀より】

と書かれていた。

えっ、引っ越すの?そっそんな!

寄り添ってくれた辻ちゃん!気付けば涙を流していた。

私も、自分の道を探さないと、自分で決めないと!

誰かに指示されたり、縛られるより自分で立たないと!!

なのに…私は目を開く、気付けば、知らない図書室、外に繋がる廊下

そしてロボット

私は縛られた世界に転送された。

私は当時、中学3年生だった。あれ…

私小学一年生から高校三年生を繰り返してる?

この世界って!もしかして?ループしている?

今は高校三年生だよ?】

元の世界にいた本当のあなたの記憶を一時切断しました。

子供のあなたに戻ります。

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子供海緒主人公サイド

そうだ…思い出した。

外の世界はあるんだよ。ちゃんと自分らしい場所に行ける場所がある。

よかった…思い出すことができた…あの学校のこと

私が沙由里や愛、紗希…にいじめられてつらかった時…

顔は…まだ…思い出せないけどお母さん…と話しして決めた…

今通っている重苦しい場所から離れて自分らしくなれると思った場所…あの学校…

通信制高校だったんだ。

不登校の時…そういえば通信制高校を決めるまえに、

私は学校にいる担任の先生や保健の先生だけではなく、 

フリースクールとかそんなホームページを見たような?

通信制高校って

真紀の子供の頃の時代…昭和からあったんだ。

ちゃんと…言わないと…外の世界はあるよ。

ところで…どうして真紀のお母さん…

      私のことをいじめていたあの子…

       相園沙由里に似てるの?

沙由里の秘密って?

うっんん!

私はゆっくりと目を開ける。

そういえば、私、頭痛と幻聴で倒れてしまったんだ。

はっ!ここは?図書室?真紀はどうなったの?

私は起き上がる。

すると私の隣には真紀は図書室の床に座っていた。

私より先に起きていたのか

真紀は辻ちゃんからの手紙をポロポロと涙を浮かべながら読んでいた。

その手紙の中には、

【そのちゃんへ

やっほーそのちゃん!高校はどうだい!ってまだ高校生にもなっていないのに

早とちりかい!

ってこの前…園ちゃん家に訪れて3日しか経ってないのに

もう私手紙送っているし!

 

うち…さ離れていても、ずっと園ちゃんの味方だよ…

だから大丈夫だよ

園ちゃん…

うちらまきって後ろの一文字は違うけど同じ名前だよね。

うちねお母さんから聞いたんだけどまきってね

どんなことがあってもまっすぐに育つっていう意味で 名付けられたんだよね。

ほんと親に感謝だよね。

うちは園ちゃんみたいに勉強はできなくてそこそこだけど楽しいよ。

そのせいでみんなにウザがられてるけれど…

というかまだ3日目だけど…

園ちゃんが困ったことがあったら私、飛んでいくよ?

うちら離れていても、これから先… 同じ方向じゃなくても大丈夫

だってまきだもん

ずっ友だよ!

辻ちゃんより】

と書かれていた。

「同じ方向じゃ…なくても…」

と言う真紀。

私は真紀を抱きしめこう言った。

「真紀ちゃん、

自分を捨てないで!あったんだよ。

自分になれる居場所や外の世界は!もう合わせなくていいんだよ。」

「そっか。私、外の世界…元の世界があったんだ。」

真紀もそう言い私を抱きしめ返した。

「海緒〜、この世界で初めて真紀、って呼んでくれたのに、ごめんね〜」

と真紀は謝る

初めて…名前を…

「生徒会長!会長!って呼ばれていたもんね…ちゃんと自分の名前があるのに…

ちゃんと…真紀…って呼んでもらいたかったもんね?

もう…これからは大丈夫だよ。園田…真紀ちゃん!」

と私はそう言った。

すると真紀は笑顔で「うん!」と言った。

真紀ははっとしたのか?龍鬼の方に顔を向ける。

「ごめんなさい。あの時、首を締めてしまって、怖かったよね?」

と龍鬼の方を見る。

龍鬼は頭をかきながらこう言った。

「あっああ…」

ドクン!

と図書室中に大きな音が響き渡る。

「えっ何?」

と真紀は驚いてそう言った。

とどこからか心臓のような音が聞こえてきた。

あれ?これ…前に…ゆりこの時にも!

その音はどんどんと大きくなっていった。

ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!

ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!

また、あのゆりこのときにも見たあの胎児のような何かが、

真紀と私の目の前に現れた。

「なんだろう。この妖精たちは?なんかかわいい。」

と真紀は言う。

あ、ああ確かにそうだね?

するとその妖精は目を開けて声をあげた。

「きゃはははってゃーうーうーばぶー」

その妖精は私と真紀に笑顔で微笑むと図書室の床を少しずつする抜けてやがて消えた。

「真下には何かあるのか?」

と龍鬼は不思議そうに言った

「あっ、そうだ…地下室にいた時に確認してみたらよかったのかも〜」

と私はそう言いまたムンクの叫びのポーズをした。

他の学生たち三人の声が聞こえてきた。

「何だったの今の妖精?」

「外の世界ってある…」

「あっ大丈夫ですか?生徒会長?」

三人の学生たちは真紀に駆け寄ろうとする。

「ちがう!」

と真紀は小さくつぶやくように言った。

「えっ?」

と三人の学生たちはそう言い一生に真紀を見る

真紀…

「ちがう!私は真紀!園田真紀なの!ちゃんと名前で呼んで欲しい!」

と三人の学生たちにそう叫んだ。

「ごめん…園田…真紀ちゃん!」

と一人の学生が謝った。

図書室のみんなの寝場所の二階で声が聞こえてきた。

「ちっ!我々の作った忘却空間装置が!

おまえら!こいつ(真紀)の記憶を思い出させたなぁ?

誰だ?誰が触れた?」

図書室の二階を見ると黒服のNo1先生がいた。

「だがバレたならいいおまえらは…処分される身だ。教えてやろう!

元の世界の記憶の過去のきっかけを我々は学校の外にある白い空間の

忘却空間装置を起動させて思い出さないようにしていた。

この学校のあらゆる物や人に

おまえらの過去の元の世界の記憶のデータを入れて管理…隠していたんだ

思い出さないよう学校の中のあちこちに隠していたというのに…。

誰かが他の子の記憶のきっかけを触ってもそのことを忘れるように大丈夫なように厳重に隠していたというのに…

クラスだって色々変えていたんだ。

見つけたやつは誰だ?どうやって思い出した?」

と黒服のNo1先生は言い焦るように私たちを見回している。

ん?忘却空間装置?

そういえば…私は黒服の先生に背中を向けてポケットから

ゆりこにもらった手紙をこっそりと取り出した。

【もしもこの世界の秘密にきづいた人がいたら。

記憶を取り戻すには、過去のきっかけを見つけることです。

調べてわかったことがあります。この世界の住人

はなんらかの過去があり連れてこられたのだと考えています。

そして過去のきっかけは学校の至るところに隠れています。

どうかそれを見つけ、みんなを救ってください。】

そういえば、ゆりこの手紙もそ

過去の記憶を隠しているって…

龍鬼は

「ああそうだ。思い出した…姉貴そんな事言っていたような?

学校の外に忘却空間がかかっていて

学生のみんなそれぞれ思い出せないきっかけの…なんか

先生が隠しているって」

と言った。

私はこの図書室に来る前廊下で頭痛がして座り込んでしまったことを思い出す。

【そういえば、真紀と出会った前に…自分が処分間際で

麗華と薫に自分の私物、スーツケースとバックを体育館の外に出され

それを持って寝場所探す前に勉強をしようとしていた時…

私物を置き日本昔話集という本の最初のページの浦島太郎の物語を少しだけページを

読んでいるとあれっページとページに何かあるような、なにこれ?

手紙の封筒?

その封筒を触った瞬間、ビリリッと音がして、

えっ?なっなんで!?封筒が勝手に動いてる?

その封筒は日本昔話集という本のページの間に挟まり

元の置いてあった位置に戻ってしまった。

そういえば、この後、

頭が何かに打たれたかのように痛みが走って目の前が真っ暗になった。】

そこから…色々あって

この図書室に来る前廊下で頭痛がするまで私…覚えていないんだ。

そのことを思い出す。

「誰だ?誰がきっかけに触れた?

誰が触ったんだ。

誰が思い出したんだ。

とりあえず…」

と黒服の先生は言った。

あの時触っていた…私…

私が…真紀の元の世界にいた時の記憶のきっかけに触れていた…

でもさっき黒服の先生は…

誰かが他の子の記憶のきっかけを触ってもそのことを忘れるように大丈夫なように厳重に隠していたというのにって言っていた。

なら…真紀と会う前にあった出来事、封筒を見つけた記憶は覚えてないはずだ。

なのにどうして私は思い出すことができたんだろう?

黒服の先生は真紀に視線を向けこう言った。

「生徒会長!君がそこのねずみと関わればこれまでの生徒会長での地位が

なくなってしまうんだぞ?この世界の全てが」

真紀はまっすぐな瞳をしてこう言った。

「辻ちゃんがいってた。

学校や会社、一つの組織が全ての人生じゃないって、

世界はもっと広いよ。

自分らしくなれる場所…居場所はあるんだよ。

私も確かにそう思うよ!

地位なんてそんなの関係ない!

それに…

誰かに指示されたり、縛られるより自分で私は立つよ!

支えてくれる人は遠くにいってしまうけれど、

大丈夫なくらいに自分をしっかり持とうと思う。

私、駒やめる。  海緒たちと一緒に外に出る!」

真紀はチラッと私の方を見て言った。

「それに…つらいときは

またわかってくれる人と出会えて仲良くなれたしね。」

真紀…

「わかった」と言い

No.1黒服の先生は去っていった。

と思ったら

ヴーヴーヴー!処分者!処分者!

と図書室全体に機械である女性の声がし

また図書室絶対に赤いランプが出る。

ゴゴゴッドドド〜ン

二階の学生たちが本来寝場所として使っていた場所から

大きな処分用ロボットが飛び出してきた。

そのせいで図書室の二階建ての寝場所の壁や床が徐々に崩れ落ちる。

ゴゴゴッ

「うわぁ〜〜〜〜!!みんな逃げろ!下敷きになるぞ!!」

と叫ぶ学生の声が聞こえてきた。


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