BTS旋風に見るアジア人男性はモテはじめた?
一昨日(6/20)Twitterでオーストラリア国営放送Channel9が『20 to One』の番組に出演したコメディアンが、BTSに対して人種差別的な発言だったとしてトピックスになっている。
具体的には「一度も聞いたことがない。本当に大したことない」「アメリカで1位を獲得したくせに、英語を話せるメンバーが1人しかいない」「メンバー7人のうち1人は確実にゲイ」「ダンスは上手いけど歌は…(メンバーが音を外してしまった映像を流す)」「BTSが国連で演説をしたが、その内容はたぶんヘアスプレーに関するもの」(…色々なニュースサイトから引用させて頂きました)
これらの発言はBTSグループに対する差別だけではなく、人種差別や性的マイノリティーへの差別発言と言われ問題になっています。
後に、放送局側は差別的な意図は無かったとして公式Twitterで謝罪しました。
で、
このコメディアンが言いたかったことは、
そもそもあんな見るからにひ弱そうでゲイっぽくてカラフルな髪の毛にお化粧までして全然男らしくない人種層の底辺のアジア人の何がいいの??バカじゃね?
…とかなり強引ですが、私はそう解釈しています。
他にもアメリカ、メキシコ、コロンビア、オランダ、ギリシャやトルコでも同じ様に見た目からゲイグループだとか、目が細いなどのジェスチャーをしてアジア人蔑視の差別発言があります。(ここでいうアジア人は主に東アジア人)
そしてこれらを発言しているのは、ほとんどがおっさんです。(ギリシャではおばさん)
彼らの男のモテる価値観として、非アジア人で背が高くてムキムキで彫りの深い端正なルックスというのが常識ではなかろうか?
アメリカのドラマや映画に出てくる主人公は白人か黒人かヒスパニックで先ほど述べたような体格の良い男性モテキャラなのに対し、アジア人男性といえば必ず脇役で体が小さくて少しオタクっぽいイメージで決してモテキャラではない。
過去にアメリカとイギリスに留学経験がある知人男性がいうには、アジア人女性はモテるのにアジア人男性は本当にモテないと嘆いていた。
モテるモテない以前にアジア人自体が人種的に下位に見られている現実もある。
では、そんな脇役テッパンなアジア人で、おまけに化粧をして髪も染めて体の線が細くてフェミニンなBTSを本当に欧米の女性たちは好きなのか?
ここに全米でチケット販売を行っている「Vivid Seats」が発表したデータによると
女性ファンが多いのがわかり、女性ファンの年齢構成をみると、2018年は、ほとんどが10代から20代前半だったのに対し、2019年にはこの割合は39%にまで減少する一方で、20代後半から30代のファンの割合が増加している。
さすがに人種の割合を示すデータはないが、ロンドンのWembley Stadiumでツアーをした様子を見てみよう。
ザッと見る限り、人種に偏ったところは見受けられない。
ちょうどオーストラリアに来るタイミングでTwitterのトレンドを日本トレンドから世界トレンドに変更して、携帯の言語を英語に設定して、VPNもオーストラリアになっているせいか、TwitterではやたらとBTS関連のトピックスがトレンドになり、全て英文で、バズってたら他の言語のものも引っかかるが、BTS関連のトレンドでは日本語や韓国語はほとんど見ない。
それらを読む限り本当に多種多様な女性たちがBTSについてつぶやいている。
昨年に引き続き今年もものすごい勢いで人気を博している彼らなので話題になるのだろうが、それらを見た世界中の女性がまたBTSに興味を持ちファンとなるのかもしれない。
しかし、これらの現象は最初に出てきた差別発言をするおじさん達には、全くどうでもいいことなのだ。あえて意識しないからこそ、これほどの現象は若者の一時的なブームであるだろうから認めないし気にも留めないといった感じであろう。
そんなおっさん達が作る映画やドラマや音楽はもうとっくの昔に若者達から無視されているのだ。
若者達は、YouTubeやSNSを通じて独自のルートで興味あるものを探し出し、共有し、楽しんでいるのだ。
そして好きになる価値観まで変化している。
その親世代からしたら全くもって理解できないのだろうが。
海外に住んだことのある人ならわかると思うが、アジア人が欧米でこれほどの人気を博すのは天変地異のことなのだ。
音楽だけではなく、そういう意味でも
BTSは世界を変えたのかもしれない。
今までは変わり者で脇役ばかりだったアジア人が、他の人種を押しのけてモテキャラ役を演じる日が来るのだろうか。
我が息子たちよ。未来は明るい!
かもよ。
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