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分子栄養学とメチレーション回路。DNA低メチル化と高メチル化についての疑問点。答えに近づいて来ました。嬉しいです🙂自己学習3

※2022.6月3日 図の下の説明の一部訂正、疑問点➃一部追記修正(説明内容は変わりなし)

皆さんお元気ですか?
Kaoriです👶

私達の身体の細胞内の代謝回路であるメチレーション回路の働きの中でも重要な遺伝子発見制御に関係する。DNAメチル化の低メチル化、高メチル化についてメカニズムは、理解できるようになったものの

疑問点がいくつか出てきたので、前回の投稿では考察してみました。

難しい話ですが、理解が深まれば深まるほどに、
より身近な身体の仕組みであると感じられるようになり、
当たり前の日常生活を大切にしていくことで、より良くしていけることが、わかるようになります
✨✨

前回の投稿

メチレーションの基本的な働きをまとめた投稿
私自身が難しかったので、メチレーション回路のそれぞれの代謝回路についてを学ぶ前に理解しておくと、良いのではないかと思ったことをまとめてみました。

疑問点

①遺伝子発現(転写)領域のCpGアイランドで、70〜80%シトシンでのメチル化されるのは、人間にとって基本であるのか?

➁分子栄養学とメチレーション回路を捉えている方が詳しい説明はなかったのですが、

『ヒトの遺伝子は、8割は発現されるべきではない』と仰っていた。

これは、ヒトゲノムのシトシンメチル化の70〜80%(約8割)についてを指すのか?

➂シトシンメチル化が70〜80%(約8割)が基本ならば、
低メチレーションタイプは、それを基準に考えて、メチル基が少なく代謝(回転と表現している場合もあり)が遅い。
高メチレーションタイプは、メチル基が過剰でメチレーションの代謝が過剰。
ということなのか?

(メチレーションのタイプは、メチレーション検査をしなくても、簡易チェックでヒスタミン量を計算によって、低メチレーションと高メチレーションの可能性についての指標になる)

➃高メチル化のメカニズムは、シトシンメチル化により、遺伝子制御されるのは、シンプルに理解できるが、

DNA低メチル化は

なぜメチル化されないのか?メチル化が少ないのか?

が曖昧で、私にはわかりませんでした。

低メチル化は、
単純にたんぱく質不足で、メチル基の原料になるメチオニンやメチル基供与体のSAMeが少ない、代謝酵素不足や一塩基多型SNPs(塩基文字が1つ置き換わる遺伝子変異)がある、
SAMeはメチル化促進、ホモシステインはメチル化抑制に働きバランスをとっているため、高ホモシステインで、メチル化が抑制されてしまう
、その他なども考えられますが、

そのようなこととはまた違うのかもしれないと、疑問に感じたこと。

この疑問に関しての情報が集まって来ました。

DNAメチル化を理解する上で、低メチル化を理解するには

脱メチル化を理解する

必要があったのが解りました✨

毎回おさらいをしていますが

DNA高メチル化とDNA低メチル化


(1)DNA高メチル化

DNA高メチル化
抑制型ヒストン修飾増加(脱アセチル化とメチル化)
クロマチン凝集
RNAポリメラーゼが結合しづらく転写因子抑制
MBDたんぱく質による転写抑制(調べていたら新たにわかりました)

遺伝子発現の活性抑制される

遺伝子制御


(2)DNA低メチル化

DNA低メチル化
活性型ヒストン修飾増加(アセチル化(活性/促進)、脱メチル化によるメチル化減少)
クロマチン緩む
RNAポリメラーゼが結合しやすいので、転写因子が結合しやすくなり、遺伝子の効率的な転写が起こる

遺伝子発現が活性化

遺伝子発現


ここでは、高メチル化と低メチル化は、遺伝子の発現と制御のメカニズムを説明しているだけで、良い悪いを説明はしていません。
先ずは、遺伝子の発現と制御の違いを理解するための説明と捉えて頂けたらと思います。

DNAメチル化に関係するメチレーション回路の一部の図

メチオニン回路と葉酸回路が上手く代謝できないと、DNAメチル化に影響する。ゴチャゴチャしてますごめんなさい!DNA高メチル化、DNA低メチル化のキーワードや酵素の種類がわかるようにしています。
実際にクロマチン構造で行われているDNAメチル化とヒストン修飾。必要な酵素や今回説明する脱メチル化についても書いています。解ることが増えたので、今までの中で最新版の図です。


疑問点①

DNAメチル化は通常
【遺伝子発現(転写)領域】の

【CpGアイランド】ジヌクレオチド結合部位
(シトシン−ホスホジエステル結合−グアニン)で起こる。
シトシンとグアニンが集中している【CG配列】でシトシンのピリミジン環5位炭素原子がメチル化される

5mc

ファイブメチルシトシンという。

哺乳類の60%〜90%は、CpGアイランドでシトシンがメチル化されている。

CpGアイランドでの出現頻度は、たったの21%だけれど

その中でも

ヒトゲノムの70〜80%(75%や60〜90%と説明する方もいる)は、メチル化されている。

他には

たんぱく質は、80%〜90%はアセチル化されていて人間が生存して行くために、維持されて来たとのことなので


生存のためにも通常は、70〜80%遺伝子の発現制御されていることが好ましい状態なのだと理解しましました。

これが

エピジェネティクス的な遺伝子制御になるのだと思います。

(通常の遺伝子制御とは違う)
※【エピジェネティクス】
DNAの塩基配列の変化は無い状態での(突然変異、一塩基多型SNPsの無い)遺伝子の発現・制御のメカニズム、細胞の発生・分化のメカニズム


その結果、

DNAの70〜80%シトシンメチル化により遺伝子制御されるということは

基本で

ウィルスなど外来遺伝子から身を守る上でも、無駄な遺伝子発現や病気の遺伝子を持っていても、それを発現させないためにも、新たな病気の発現を予防する上でも、大切な機能である 

という意味がよりしっくり来るようになって来ました。

これがエピジェネティクス的制御なんだと

やっと解りました。

エピジェネティクスは、細胞の分化については沢山研究がされていましたが

現在は、エピジェネティクスの主なメカニズムDNAメチル化とヒストン修飾と各種病気の研究も沢山されています。


シトシンメチル化と遺伝子の発現と制御について書いたもの

やった~解決です😀



疑問点➁

『ヒトの遺伝子は、8割は発現されるべきではない』

これは、ヒトゲノムのシトシンメチル化の70〜80%(約8割)についてを指すのか?

①の内容から、やはりこのことを指しているように思います。

発現されるべきではないというより、
もう一度登場しますが

DNAの70〜80%(約8割)シトシンメチル化により遺伝子制御されるということは

基本で

ウィルスなど外来遺伝子から身を守る上でも、無駄な遺伝子発現や病気の遺伝子を持っていても、それを発現させないためにも、新たな病気の発現を予防する上でも、大切な機能である 

このことを説明するための表現であったのではないかと思います。

私達は、
DNAメチル化が少な過ぎず、過剰にならず
バランスをとり、病気の遺伝子がメチル化され遺伝子制御されていれば、病気にならない可能性があり、何らかの形で、脱メチル化して病気が発現しやすい状態にならないように、メチレーションの代謝を整えて行くことが大切なのだと思います。

ここで違いを理解しておきたいのは、

エピジェネティクス的制御(DNAシトシンメチル化70〜80%)と

通常の遺伝子制御の意味が違うということです。

遺伝子の種類によっては、
(1)発現してほしいもの(制御されてしまうと困る)
(2)発現しないでほしいもの(制御してほしいもの)
があります。

例えば、(1)がん抑制遺伝子(2)がん遺伝子など。

エピジェネティクス的制御(DNAシトシンメチル化70〜80%)の目的は、

もう一度

ウィルスなど外来遺伝子から身を守る上でも、無駄な遺伝子発現や病気の遺伝子を持っていても、それを発現させないためにも、新たな病気の発現を予防する上でも、大切な機能である 

ということです✨

遺伝子治療のような特別なことをしないと駄目なのではないかと思う方もいるかもしれませんが

当たり前の日常生活を大切にして生活していくこと

これが大切になります。

エピジェネティクスは、後天的な環境要因、ストレス、食事、睡眠、休息、適度な運動などや
生活習慣、嗜好品、人間関係、加齢、意識や思考、感情などのエネルギーが大きく影響します。

それらがDNAに影響します。


メチレーション回路の代謝を正常化し、遺伝子の発現を促進するか、抑制するか。
代謝酵素の働きを活性化するか抑制するのか

遺伝子に問題があったとしても
食事による栄養素やサプリメントでも代謝を本来の状況に戻し、正常化することもできるということ。

それが可能になるのがエピジェネティクス、分子栄養学とメチレーションの理解があれば可能なのだろうなと思いました。

先天的に問題がある場合や急性期には薬物治療が必要になることもありますし、個体差もあるから簡単にはいかず試行錯誤する方もいる場合もあるとは思います。

私も実際は、そうでした。

ですが根本原因を考えることに繋がるので、大切なんだと思っています。

ですが完璧な治療は、ないと思うし、それぞれ限界はあると思います。他の治療法と協力しながら、ホリスティックにトータルで身体を捉えて行けたらと本当に思います。

さらには、

ボディ・マインド・スピリットの視点やエネルギーレベルで捉えて行くことの大切さも私は実感しています🌟


95%ぐらい解決😀

なぜ『ヒトの遺伝子は、8割は発現されるべきではない』と仰る方から詳しい説明を聞くことができないので。

教えて下さいと問いかけたり、疑問点を言語化すると、実際のコミュニケーションをとる取らないは別としても、情報は集まって来るように思うので、残りの5%は、頭の片隅にでも置いておきます👶


疑問点➂

シトシンメチル化が70〜80%(約8割)が基本ならば、
低メチレーションタイプは、それを基準に考えて、低メチル化に偏っていて、メチル基が少なく代謝(回転と表現している場合もあり)が遅いのか?
高メチレーションタイプは、高メチル化に偏っていて、メチル基が過剰でメチレーションの代謝が過剰。
ということなのか?

答えは

そうでした!

DNA高メチル化に偏ることを

ハイパーメチレーション
オーバーメチレーション
高メチレーション

DNA低メチル化に偏ることを

ハイポメチレーション
アンダーメチレーション
低メチレーション

以前メチレーション回路を調べていた時に、
メチレーションのタイプには、

アンダーメチレーション(低メチレーション)タイプ
オーバーメチレーション(高メチレーション)タイプがいて

がんは

ハイパーメチレーション

だと説明していた方がいました。

私はここでも疑問を感じましたが、答えが探せずにいました。

正確には、ハイパーメチレーションとハイポメチレーションのタイプのがんがあります。

また、ハイパーメチレーション、オーバーメチレーション、高メチレーション
それぞれ言い方が違うだけで同じこともわかりました。

DNA高メチル化(遺伝子制御)が過剰になりやすいタイプが
高メチレーションタイプ(葉酸欠乏タイプとも)と呼ばれているタイプ
メチル基過剰で回転(代謝)しすぎ
葉酸は、メチレーション抑制に働く

DNA低メチル化(遺伝子発現)が過剰になりやすいタイプが
低メチレーションタイプと呼ばれているタイプ
メチル基が少なく回転(代謝)が遅い
メチオニンやSAMeはメチレーション促進に働く
 

健常なメチレーションの代謝であっても、コンディションを崩した結果、
高メチレーションに偏る方
低メチレーションに偏る方もいる。

このような感じになるのでしょうか?


ですが、双極性障害の研究では、遺伝子発現(転写)領域は、全体的に低メチル化で、神経に重要な遺伝子は、高メチル化の状態が混在しているなどという場合もあるようです。

その背景には、何があるのかを考えることが出来るのが分子栄養学やメチレーションの代謝回路のように思います。

  1. 代謝を回すための
    基質(アミノ酸、葉酸、その他)
    酵素 代謝酵素
    補酵素(栄養素やエネルギー、その他)
    メチル基供与体
    メチル基受容体
    メチル化や脱メチル化に必要な酵素
    などの過不足

  2. 代謝酵素などの遺伝子多型があると
    活性が過剰になったり、低下することがあるので
    この辺がどうなのか?

各種検査やメチレーション検査などを通して、患者さんの状態を先生方は診てらっしゃるのだということなんだと思いました。

謎が解けて

スッキリしました🌟


様々な方を観察して思うのは、病気によっては性格的な傾向が現れていたり、病気は、その方にとっての弱いところに現われているように思うことがあります。

メチレーションの代謝でも性格的な傾向が現れます。

また、高メチレーションだから、低メチレーションだから全員が全員がんになる訳ではなく、その方のコンディションや様々な要因によって違うのだと思います。

こちらも解決😀


最後の疑問点➃

DNA低メチル化は、

なぜメチル化されないのか?メチル化が少ないのか?


脱メチル化というサイクルが関係していました。

脱メチル化には

(1)能動的脱メチル化(アクティブ)
(2)受動的脱メチル化(パッシブ)
というサイクルがあったから。

※DNAメチル化に比べると脱メチル化の研究は、まだまだのようです。


もしくは
(3)基質(メチル化に重要なメチオニンやSAMe不足)や酵素、補酵素の不足、代謝酵素の遺伝子多型などの問題からメチレーションの代謝が上手く行かない、その他から、DNA低メチル化の状態になることもある

※逆に、DNA高メチル化が過剰になる場合は、葉酸不足、その他同様

ということでしょうか。

ここからは能動的脱メチル化と、受動的脱メチル化についてお話したいと思います。

DNAメチル化と脱メチル化のサイクルについての図です。その際に使われる酵素やそれぞれの化学反応についてが書いてあります。新たな疑問も出てきました。

(1)能動的脱メチル化

細胞分裂には依存しない脱メチル化

酵素TET(10−11転座酵素)により
能動的修飾(目印)をする

5mcをTETにより酸化することで酸化誘導体へ変換

5hmc

(5ヒドロキシメチル化シトシン)をTETにより酸化する

5fc

(5ホルミルシトシン)をTETにより酸化する

5cac

(5カルボキシルシトシン)をTETにより酸化する

5fcと5cacは

TDG(チミンDNAグルコシラーゼ)とBER(塩基除去修復)を使い

DNAの塩基損傷を修復し、積極的にメチル化シトシンから、シトシンへ戻すことができる。

遺伝子は制御から発現へ

🌟DNAを構成する塩基は、恒常的に活性酸素種やアルキル化剤
または、自発的な加水分解などにより、損傷をうけているので、これらの損傷が放置されると、突然変異など細胞にとって、有害な影響を及ぼす可能性がある。
生体内では、一塩基の損傷は、塩基除去修復機構により修復される

(2)受動的脱メチル化

①受動的脱メチル化され、細胞分裂によって新しく合成されるDNAは、メチル化されないため、細胞分裂の度に、メチル化されたDNAが減少(枯渇)していく

DMNT1(DNAメチルトランスフェラーゼ1/メチル基転移酵素)の不足

DNA複製に伴いそれを維持する、メチル化維持酵素といわれている。

細胞が分化していく際に、例えば、肝臓の細胞が肝臓の細胞になる過程で、肝臓では発現しない遺伝子は、そのプロモーター領域のシトシンにメチル化が入り、

DNAの配列は変わらないけれど、肝臓では必要としないたんぱく質を発現できないようにしている

この状況が維持されて、肝臓は肝臓のままになる。

複製した側にメチル基を見つけて維持するのが
DNMT1の役割

これによって、細胞が分裂しても親の形状や発現を維持して分化する。

必要な臓器に必要なものを発現するという機構が備わっている。

こちらは細胞の分化の話ですが


遺伝子制御においても同様に働いています。


このメチル化維持酵素が不足したり、何らかの形で働かないことにより、メチル化が希釈されるプロセスを経る

5mc/5hmc/5fc/5cacの複製依存的希釈
と説明がありました。

ごめんなさい!このことは今の私には説明できませんが、メチル化が減少していくことには変わりなさそうです。

DNMT3a、DNMT3b

こちらはメチル基を導入するためのメチル化酵素で、
新規メチル化酵素と言われている。

この説明をまとめたもの

右側が脱メチル化の説明です。
もう一度登場🌟メチレーション回路に照らし合わせてイメージできるようにした図です。基質や酵素の不足など分子栄養学的な観点での高メチル化や低メチル化については、書いていませんがそれも含みます。



DNA低メチル化の状態で、遺伝子発現に働いている場合

(1)能動的脱メチル化(アクティブ)
(2)受動的脱メチル化(パッシブ)
(3)基質(メチル化に重要なメチオニンやSAMe不足)や酵素、補酵素の不足、代謝酵素の遺伝子多型など、その他の問題からメチレーションの代謝が上手く行かないことなどによる低メチル化

などにより、遺伝子発現となる。

この3つが考えられそうです。

(3)は、分子栄養学とメチレーション回路について捉えていなければ、わからない話になるのでしょうか?

(2)は、細胞分裂を繰り返し脱メチル化されていくということは、いろいろと沢山要因はあると思いますが、加齢によりメチル化が外れるなどということもありそうですよね。

まだまたよくわからないので
引き続き勉強したいと思いますが、こちらも頭の片隅に置いておき、次のお話をしたいと思います。

読んで頂いてありがとうございました👶✨

Brilliant Beauty Message Kaori







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