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私を生んだ3冊の愛読書〈改定版〉|#山根あきら様
本日は4投稿を目論んでおります。
3冊の愛読書ですが、
自分にとって大切な大切な本たちなので、何とか頑張ってみようと思います。
1冊めは時代小説、
2冊めは漫画、
3冊めは写真集です。
ご存知のものはあるでしょうか?
いざ、私の偏愛ワールドへ
お越し下さいませ。
1、山本周五郎/
『大炊介始末《おおいのすけしまつ》』より
「おたふく」
町人たちの暮らしの姿、現実を生きてゆく切なさに焦点を絞り、すぐれた「下町もの」を数多く遺した山本周五郎。本書は、自分たちを“おたふく”と決めこんでいる明るく元気のいい姉妹をいきいきと描いた「おたふく物語」三部作(「妹の縁談」「湯治」「おたふく」)をはじめ、身分の垣根を越えた人間の交流を情愛たっぷりに綴った「凍てのあと」、女性の妖しさと哀しさを濃密に綴った「おさん」の全五篇を収載。江戸に暮らす女性たちの姿を見事に切り取った名作短篇集。
DATAベースより
山本周五郎氏は、何人か居る伯父のひとりが本棚に揃えていて、
借りて読んですっかり嵌った作家。
出てくる主な人物すべてが、キャラクターとして推せます。
それまでは翻訳小説ばかりで、時代小説は敬遠して読まなかったのですが…
とにかく語り口が良くて、品の良い落語であったり、講談のように立ちのぼる文章がすとんとお腹に入ってくるイメージ。
よろしければ、朗読の序盤だけでも聴いてみて下さいませ。
↓ ↓ ↓
のちに彫金師貞二郎の妻となる、「おたふく」と自称しているおしずに当時未婚の私は憧れて憧れて、
(絶対こんなお嫁さんになる!!)
と誓いをたてました。
で、(貞二郎みたいな人と結婚したい!!)とも夢見ていました。
おしずは当時の結婚適齢期を越えた年齢なのに、本当に純粋でいじらしくて明るくて、天使みたいな存在なのです。
あまりあらすじを語ると面白くなくなるので、お読み頂くか朗読をお聞き下さると良いかと思います。
―――
私は過去、「朗読ボランティア」をしていて、朗読を学び、伝える機会がありました。
聴覚の障がいのある方にこの
「おたふく」を読んでみたいと思いつつ、結局力不足で勇気が出ずに読まずに終わってしまいました。
もし今後機会があれば、いちど挑戦してみる価値はあるかなと思っております。
ちなみに。何故そうなったか読んで頂くと分かりますが、
結婚してから、「おたふく」に憧れるあまり
夫に洋服を見立てることに夢中になってしまい。
「――身体はひとつしか無いんだけど」
と呆れられました。
(数年後、断捨離させられました)
2、松本大洋/ナンバー吾〈ファイブ〉 全8巻
あらすじ/
国際平和隊幹部組織「虹組」のNo. 苦の遺体が砂漠で発見された! 殺したのは、元メンバーのNo. 吾!?
マトリョーシカという女性を連れて逃亡する吾のもとに、新たな刺客が差し向けられる…(第1話)。
●本巻の特徴/遥かな未来、滅亡に瀕した人類は、選ばれたエリート「虹組」に支配を委ねていた。頂点に立つのは、最新科学で誕生した9人の超人たち。しかし、そのうちの1人、No. 吾が規律を破り逃亡する。狙撃の名手でもある彼の裏切りの真意とは!? 今、壮絶な戦闘が始まる…。
ものすごく平たく言えば、石ノ森章太郎先生の「サイボーグ009」の進化版というと良いのでしょうか。
松本大洋氏にかかるとこれがとんでもないことになります。
最高に格好良いアクションであり、
絵本でもあり。
哲学的な要素もあり、
詩集でもある作品に仕上がっています。
▶Wikipediaの紹介
遠い未来の地球で起こる、人工的に作り出された超人たちの戦いと葛藤を通して、命の宿命とすすむべき未来を描いた作品。
激しくスピーディな戦闘シーンと、幻想的で繊細な世界描写が特徴。
…感じて頂けるでしょうか?
相反しているのです。
こんな本は出会ったことがありません。実写化に耐える漫画だと思います。
何回読んでも楽しめる愛読したい漫画なのです。
松本大洋氏が、この作品でいちばん書きたかったキャラクターは、私はタイトルのスナイパーである“ナンバー吾〈ファイブ〉ではなく、地球を統べる“ナンバー王〈ワン〉”ではないかと思いました。
自分自身を理想の象徴とする王〈ワン〉の孤独、葛藤は哀切で胸に迫ります。描写が素晴らしい。
刺激と思索を求める方におすすめ。
この企画が立ったとき、お高めなので購入を躊躇していましたが、全巻8巻揃えました。またあらたに再読はかないませんでしたが、
娘が狂喜していました。
![](https://assets.st-note.com/img/1705041882278-3aP647eVi1.jpg)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/127413653/picture_pc_a922ef4dc9f062ed119106cd610c39ac.gif)
このセンスが良いのです。
3、F.C.Gundlach/Fashion Photography 1950-1975
ドイツ・ハイムバッハ出身のファッションフォトグラファー、F.C.グンドラッハの写真集。
ハイヒールに張りのあるペチコートスタイルからスキンタイトな1950年代、オプ・アート的なトラウザースーツの60年代、
そしてユニセックスなカジュアルスタイルの70年代まで、
25年間の彼の仕事を総括。
F.C.グンドラッハ氏の、1950-1975までの、Fashion Photographyを、
年代ごとにまとめたもの。
一つひとつの写真にコマーシャル的な力があり、どれもポスターにして飾りたいレベルで撮られています。
この写真集で背景や小物の合わせ、メイク、等々眺めながら、
「やっぱりファッションって
思想なんだ」と思い至りました。
《極私的イメージ》
▶50年代〜
アイコニック(偶像的)だけれど、無個性な時代
▶60年代〜
個人の自由を尊重する時代、統一性はなく、ロマンティーク
▶70年代〜
ファッションはより思想化
ダンディズム、ニヒリズム台頭
このようなイメージが心に焼き付きました。
私が好きなのは60年代だと思いました。自分の思想は自分で好きに決めたいからです。だから、映画でも共感出来るのだな、と手前勝手に思いました。
★Photo Gallery
![](https://assets.st-note.com/img/1705043739443-9WPDyvTpuR.jpg)
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![](https://assets.st-note.com/img/1705043795429-9q9EK8wt0T.jpg)
※個人的な趣味は、 アンナ・カリーナとか
カトリーヌ・ドヌーヴの若い頃の服が好きです。
以上3冊が、「私を生んだ愛読書」
―――ただしほんの一部です。
私を生んだものは、項目ごとに他に多くありますし、語り尽くせません。
頭もくらくらしてきましたので、本日はここまで。
もし需要がありそうなら
続きをご披露したいと思います。
✢✢✢
山根あきら様の課題よりインスパイアされて書き上げました。
#愛読書で自己紹介
#青ブラ文学部
山根あきら様、よろしくお願いいたします。
✢✢✢
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