受験生よ、案ずるなかれ!

~ラスト1か月を有意義に過ごすために~

こんにちは、学楽塾プレインズの佐藤です。

ついに、埼玉県立高校入試まで1か月を切りました。
毎年この時期になると、
「もっと勉強しておけばよかった」
「志望校を変えようかな」

と悩みだす子がいます。

悩みが出てくるのは分かりますが、
講師としては「悩むより勉強した方が良い」と思っています。

そこで、少しでも受験前の悩みを消せるよう、ありがちな悩みと、
その対処法や考え方を伝授します。
※基本的には『埼玉県立高校を受験する子』向けに書いていますが、
受験をするなら誰にでも参考になります。

※これから受験をする子どもたちにむかって書きますので、
口調が断定口調になっています。

1.倍率は本当の敵じゃない

「倍率が高いから、志望校を変えようか迷っている」
間違いなく受験前で一番多い悩みがこれじゃないだろうか。

志望校の倍率が高くて、このまま受けてよいのだろうか・・・
もしかしたら落ちちゃうかも・・・

と不安に思っている受験生、案ずるなかれ!
真の敵は倍率ではない!
一番大事なことは、自分が合格点をとれるかどうかだ!


一つ例を出そう。

ここに偏差値が50で前年の倍率が1倍の学校があったとしよう。

前年の合格点が500点中250点だったとして
今年いきなり倍率2倍になったとしても、
合格点は倍の500点(全科目満点!)にはならない!

恐らく270-280点くらいだろう。

なぜなら偏差値50の学校は
偏差値50前後の受験生が受験するはずで、
つまり得点力が250点前後の学生が集まって試験をしても
合格点の上り幅はそこまで大きくないと予想できるからである。

よく考えてみてほしい、
偏差値60の学生が偏差値50の学校をわざわざ受けるだろうか?
学校数の少ない地域によっては、
学校数の関係でそういったこともあるだろうが、
基本的に都市部などではそういったことは起こりにくいだろう。

つまり、大事なことは

自分がその学校に合格できる点数を取れるかどうか

である。

当たり前の話だが、5教科の入試であれば
合格点が500点以上になることはないし、
偏差値70以上の高校でもない限り、400点を超えることもめったにない。

この1ヶ月で受験生が考えることは、

今現在の実力が志望校に到達しているか

であり、到達していないのであれば

どうやったら合格点を獲得できるか

である。

枝葉に惑わされず、根幹を見つめ直そう。
そしてすぐに勉強を開始しよう。

2.もっと勉強しておけばよかったは後で


次に多い悩みは
「もっと勉強しておけばよかった」
「時間が足りない」

などのこれまでの勉強を後悔するパターンである。

とりあえず、後悔は後でもできるので
「今自分に必要な勉強は何か」を考えよう。

周りに勉強のことについて頼れる人がいるはずなので
・自分が入試本番で取りたい点数
・現在の自分の実力(得点力)
を提示して、アドバイスを受けよう。

もし、周りに頼れる人がいない場合は
正答率は高いのに、自分がテストで失点をしているところ、や
失点しやすい所
を重点的に勉強しよう。

何故なら、テストで一番やってはいけないことは、

周りは出来ているけど、自分が失点すること

だからだ。
皆が出来ている問題で失点した場合、
皆が出来ていない問題を正答しないと追いつけなくなる。
そして皆が出来ていない問題は、基本的に難易度が高い。

数学の計算問題や国語の漢字、英語の単語など、覚えていれば確実に点数が取れる問題での失点を無くすことを一番最初に考えよう。

3.新しい参考書に手を出すな


切羽詰まったこの時期にやりがちなことは、
新しい参考書を買って最初からすべてを解こうとすることだ。
特に「〇〇(教科)の総まとめ」などを購入することだ。
そんな行動をしている人たちに是非聞きたい、

あなたは、いま持っている参考書を完璧にやり終えたんですか?

と。
完璧とはいかなくても、どこの単元のどのページのどの問題でも、ぱっと出されて9割以上答えられるなら、その参考書にもう用は無い。
新しい参考書が必要になる。
しかし、9割以上正答出来ないならば、
あなたはまだ持っている参考書をやり終えてはいない。

参考書は1冊を骨の髄までしゃぶり尽くすものである。

もちろん、本番の正答率が50%で良いのであれば、浅く広く様々な問題を解くことにも意味があるかもしれない。

もう一つ、
新しく参考書を買って解き始めるということは、間違えた問題を復習することも含まなければ意味はない。

最期の1か月の時間をすべて使えばそれも可能かもしれないが、

最期の1か月は過去問題が一番最適なテキストとなる。
過去問題はその学校が何を重視して問題を出しているか、を
一番表している問題集だからだ。

過去問題を解く時間はもちろん、
過去問題を復習する時間、
過去問題で出てきた苦手範囲をもう一度復習する時間
を考えると、

最期の1か月に新しい参考書をしゃぶり尽くす時間はない
と言える。

中途半端に手を出して、解いていない空白のページを見ながら、
やってないところがあるけど大丈夫かな?
この問題が出たらどうしよう・・・

などと、新しい不安を呼び起こしてしまったら、
それこそ本末転倒であろう。

4.とにかく手を動かせ


これまでは陥りやすい不安と、それに対処する方法を話してきたが
最後は
「とにかく不安で、何も手につかない」
と漠然とした不安を抱えている人に向けたものをお話する。

結論は単純で
考えても仕方のないことは考えず、手を動かせ
ということだ。

入試までは1ヵ月しかなくて、何かの不安に襲われていても、
結局試験本番はやってくる。
それなら、試験本番で少しでも特になることをしておいた方が身のためだ。

そんなことは分かっている、それでも不安でどうしようもないんだ

と思っている人もいるかもしれない、その気持ちも分かる。

そんな時は
不安に思っていることを外に書きだしてみよう

例えば
試験に受かるか不安
であれば、
「どうしたら試験に受かるか」
を考えてみる
そうすると、
「合格点をとる」
「周りより高い点を取る」
など、すこしだけ具体的な対処法が見えてくる
「じゃあ、合格点って何点くらいだろう」
と考えられれば、自分の今の成績と照らし合わせて、
「それなら国語であと5点確実に取れるように漢字や文法の問題をやろう」
と、かなり具体的な対処が出来るかもしれない。

ここで大事なのは、

不安になることが悪いと言っているわけではない

ということだ

不安になるのは、これまでやってきたことで、
自分の望まない結果だったら嫌だ
という気持ちの裏返しのはずで、
これまで努力してきたから、不安になる、
というのは至極まっとうな感情だ。
(特に努力もしてないのに不安になるのは、単純に怖いからだけである)

問題なのは、不安になるだけで、時間を浪費すること

である。

不安に思っても、自分で
「何が不安か」
「どうすれば良いか」
を考えられれば、それは一つ対処が出来たことになる。

どんどん不安になって(この言い方が正しいかは分からないが)、
一つずつ対処を出来れば、本番での不安もかなり軽減できるはず。

不安になっても、これまでやってきたことを信じて、手を動かそう。

まとめ


講師をしていてよく見る不安とその対処法を簡単に書かせていただいた。

これ以外の不安やお困りのことも多々あるだろう

その場合は、周りの頼りになる人に話を聞いてもらったり、
不安を書きだして、
何が不安か
を考えてみよう。

皆さんの受験が幸多からんことを祈ります。

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