そうだよね、外食の楽しみってそこにある『モノから学びます』イム・ジーナ

気持ちのいいモノは暮らしを育ててくれます。知らなかったことを教えてくれるのです。わざわざ外食したり、コーヒーいっぱいのために外に出る理由もそのため。購入しなくても、手にしたり見つめて過ごした時間は、確かに自分の中に残ります。そして、最後は自分の暮らしのテーブルを自分の好みの方へとみちびいてくれる。誰かとの経験だけが視野を広げてくれるわけじゃないのだと、美しいモノとの経験がいつもわたしに教えてくれます。
 もしかしたら、モノとの経験をもっと集めるために旅に出るのかも知れません。わたしの知らないわたしの好みは、どこまでも広がっていくのかな。すべてはわからなくても、自分の好みに新しい発見があるというのは年齢にかかわらずうれしいことです。今この瞬間の自分の好みを大切にしたいと思うのです。

イム・ジーナ『モノから学びます』、〈テーブル〉の時間、KADOKAWA、2021年より

外出先の食事やお酒(私は飲まないが)が楽しいのって、結局は自分では集められない器やインテリアに囲まれる、非日常というか空間ごとを味わえるから。
と、思う人は多いのではないか。でもその経験を集めるために旅に出るっていう感性がなんか良い。旅をすること醍醐味っって知らないことを見聞きする、感覚の経験を集めることでもある。
半分ほどしか読んでいないが、この著者に勝手に握手してぐっと挨拶している気分になる。

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