金ある男すなわち正義
ー2022年秋。
わたしの恋愛は「金ある男すなわち正義」時代を迎えていた。
ここ数年の恋愛
シスコン、マザコン、浮気者、
ヤリ捨て、束縛、歯なし、モラハラ…。
ここ数年間の恋愛歴を振り返ると、
「ダメ男スタンプラリーを制覇したのでは?」
と思うほど、出会う男が揃いも揃ってクズだった。
「○○(わたし)の話聞いてると世の中に本当にそんなゴミみたいなやついるんだ!って思う」
と何人の友達に言われたか分からない。
こんなにクズばっかり寄ってくるって、わたしに原因があるのかな…。
調子の悪い時はそんなふうに自責的になってしまうくらい、クズとばかり恋愛をしている…。
このままでいいのか
これまでは「結果クズだったとしても一瞬一瞬が楽しかったなら良いじゃない!」「何事も経験!」というマインドのもと生きていたのだが、わたしはまともな男に出会えないまま、気がつくと25歳になっていた。
同級生の中には結婚の報告をする子もちらほらいる。
わたしだって結婚願望はある…というかもともと強い方で、幸せな家庭の素敵な奥さんになることが一番の目標なのに。
あれ?
わたしってこのままだともしかしてクズと一生結ばれてしまう感じ?
そんなの絶対に嫌!!!!!
クズを避けるためには
結婚を意識し始める年齢に差し掛かっているわたしには、クズに引っかかっている時間など1分たりともない。
わたしが求めている人材は「結婚願望のある非クズ」である。
どうにかしてクズを避けなくては…。
複数のマッチングアプリに手を出し、恋愛のPDCAをぶん回しにする中で、わたしはひとつの見解に辿り着いていた。
それは「金」である。
わたしはクズを避けるためのひとつの指標として「経済力」に可能性を感じ、価値を見出すようになっていた。
金のある男がいい理由
わたしが金のある男を求めるようになった主な理由は以下の通りである。
金のある男は社会的信用があるから人として尊敬できる。
万が一クズだった場合でも金はあるからこちらが損した気持ちになりづらい。
老いたらイケメンもブサメンも大差ない。金しか勝たん。
結婚して家庭を築いた時のことを考えると金はあるに越したことはない。
わたしの職業がそこまで稼げる仕事ではない。
男性アイドルの推しができたので、ビジュでのキュンキュンは外注することが可能になった。
デヴィ夫人のこの言葉を聞いた時、雷に打たれたような衝撃が走ったのを覚えている。
経済力と愛を比べることはいけないことだと感じていたし、愛がないと何も始まらないと思っていたけれど、愛はあとから生まれるものなんだ。
アプリを通して異性と出会うことの多い現代。
“年収がいくらか”というのは、見た目や性格よりも簡潔な情報であり、最初の判断材料としてふるいにかけやすいように感じる。
こうしてわたしは満を辞して金持ち男を探しに出かけるようになったのである。
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