世にも奇妙な男子高校生
出会い
高2の時、世にも奇妙なことをする男に出会った話。
背が低くてオタクっぽい、暗いのか明るいのか分からない、おそらく人懐っこい、同い年の男子高校生。
ここではOと呼ぶことにしよう。
わたしは彼と隣の県にある小さな塾で出会った。
わたしは当時その塾に彼氏がいて(↓この人)、Oと3人で自習をしたり、一緒に授業を受けたりする機会は多くあった。
Oは男子校だったからか女子に飢えている感が満載で、しょうもないLINEをしてきたり、ちょっかいをかけてきたりと、わたしにとっては軽くあしらうお猿さんみたいな存在だった。
そんな日常で、事件は起きるー。
事件
ある日のこと。
わたしはOに「俺の地元の友達のYっていう女子が、○○(わたし)さんと同じ学部目指してて仲良くなりたいって言ってるから、友達になってくれない?」と言われたのである。
「こんな子なんだけど」とOが見せてくれた写真にうつるYちゃんは、進学校の制服を纏って爽やかに微笑む美少女だった。
へ?と思ったが、わたしは「他校のかわいい女友達」という対象に興味を持ち、快諾した。
そして、Oから“Yちゃん”のLINEの連絡先が送られてきて、1ヶ月くらい毎日メッセージのやりとりをしていた。
内容は恋バナであったり、学校の話であったり。
そのうち、Yちゃんとのトークの内容はどんどん過激になっていく。
「○○(わたし)さんは彼氏とどこまでしたの?」
「水着の写真ある?今度買うから参考にしたくて」
などと言われるので、なんか変な子かも…と警戒したわたしは、「同じ市内なんだし今度一緒に勉強しない?」と会うことを提案したのだが、Yちゃんは「忙しいから…」とはぐらかす。
そんなある日、Oがスマホ以外にiPodを常に携帯していることを知り、わたしの中で全ての合点がいったのである。
Oは美少女Yちゃんになりすましている!!!
きっしょ!!!!!
OはわざわざiPodでLINEのアカウントを作って、Yちゃんになりすましてわたしに接触していたのである。
たしかに、OとYちゃんはいつも同じ時間帯にLINEが返ってきていたし、Oがわたしのことを性的な目で見ているのは薄々感じていた。
Yちゃんという美少女を経由して、わたしのことを探ろうとしていた、世にも奇妙な男の話。
P.S. 気づいてるよとは言わずにしばらくOを泳がせた後、両方から(?)フェードアウトしました。大学でYちゃんと同じ高校だったという人に出会い、咄嗟にYちゃんって知ってる!?って聞いたら、Yちゃんは確かに実在する人物で、他校の友達なんか要らないくらい人気者だったそうですwww
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