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あなたは介護をやりますか? できますか?④≪介護が始まるのはいつ?≫

急な坂を転がり落ちるように、食事をはじめ、排せつや入浴などの日常生活に介助が必要になっていったわたしの父。

これ、特殊な例だと思いますか?

わたしの父のように、元気だった方が病気や事故での入院を機に、介護が必要になるというケース、実は少なくはないのです。

わたしの知人のお母さま、Sさんはご主人が亡くなってから10年以上独り暮らしをされていました。そんなSさん、80歳を過ぎているとは思えない、とても元気な方だったそうです。
趣味は買物で、とにかく外出が大好き。毎日スーパーに行くことが日課でした。

エレベーターのない団地の4階に住んでいましたが、健康のためと進んで階段の昇り降りをするほどの健脚が自慢。ところがある日、自宅の室内で転倒! 大腿部という、ふとももにある大きな骨を骨折して入院することとなってしまいました。

足の大きな骨の骨折・入院ですから、しばらく身動きをすることができません。退院したらまた買物や散歩に行きたい、そうおっしゃっていたそうです。

骨折から数か月、お医者さまも驚くような目覚ましい回復で、自宅に戻れることとなったSさん。それから数週間は娘さんが自宅へ通われ、本調子ではないSさんの家事を手伝っていました。

Sさんは自分の体が動くようになると、「自分でできるから」と言い、娘さんに来る回数を減らすことを提案されたそうです。毎週通っていた娘さんは、頻度を月1回に減らしました。

ところがある日、娘さんは衝撃の光景を目にします。
それは久しぶりに訪問したときのこと。玄関に入った瞬間、新聞・雑誌が廊下に、無造作に置かれていたのだそうです。

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