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ワークショップの開催って焼肉いくより高いんやで?

皆さんのチームのワークショップ、美味しい焼肉以上の価値ありますか?業務後に焼肉いくより、業務時間内にワークショップする方がいいよね!ってみんな言ってくれますか??
私がいまマネジメントしているチームではまだワークショップらしいワークショップをしたことはありません。いつか焼肉いくよりワークショップの方がいいかな!って言ってくれるといいな。(…いいのか?)

ワークショップは好きですか?

この5年ほど、スクラム開発を中心にソフトウェア開発に取り組んできました。スクラム開発は自律したチームをつくるためのフレームワークだったりするわけで、スクラムを導入しているチームではワークショップの開催に積極的な印象です。特に、自社プロダクトを開発しているようなケースだとなおさらかな。複数社が集まって開発するSIer系の案件だと、ワークショップやろう!とはならなさそうですよね。もちろん、スクラムチームでもワークショップなんて時間の無駄だからそんなことする暇あったら開発すべきだ!という意見もあるでしょう。

私は個人的にワークショップが好きです。私をワークショップ好きにさせたのは、この方です。チームのマネージャーとして、折に触れてワークショップを開催してくれました。

なぜワークショップをするのか?

ワークショップって、決して安くないんですよね。1回やるのに、チーム8人 x 2時間とすると、16時間です。1時間あたりのコストを7,000円とすると、112,000円です。 ひとり1万円の美味しい焼肉を食べてもお釣りが来ちゃいます🍖🍖
ここで冒頭の問いですが、皆さんのチームのワークショップ、美味しい焼肉以上の価値ありますか?

前述のDさんは、焼肉よりも価値のあるワークショップを教えてくれました。開催したワークショップは物珍しいものではなく「ジョハリの窓」「片想いマッピング」「ムービング・モチベーターズ」などです。
実は私は当初はこれするなら焼肉行った方がよくね?っていうスタンスでした。しかし、あるとき「あぁ、焼肉いくよりワークショップの方がいいな」とDさんの言葉により気づきました。ありがとうDさん。

"推論のはしご"を駆け上がる

「チームの中で対立が起こるとき、相手がなぜその考えに至ったのかを知らないことが多い。このとき、私たちは"推論のはしご"を駆け上がってしまっているのです。」「感情にまかせて推論を飛躍させてはいけません。まずは事実だけを集めてください。あなたの主張は本当に事実に基づいていますか?」

Dさんのありがたいお言葉

ここになぜ私たちがワークショップをするのかの答えが詰まっていると当時の私は受け取りました。実は、私たちはいつもお互いのことを知らないのです。知らないということを理解するために、ワークショップをするのです。
「あの人はゲームが好きだから…」「派手な髪型しているから…」すぐに推論をしていませんか?

推論のはしご

ワークショップよりも長い時間ってなーんだ

ところで、ワークショップより長い時間ってなんでしょうね。そうですね、日々の業務時間です。
ワークショップなんざ日々の開発業務の中のほーーーんの一部にしか過ぎないのです。焼肉より高いだのなんだの言っていますが、それは他の業務でも一緒です。こうしたコスト意識はワークショップとか関係なく常日頃持っておきましょう。こうしたコスト意識はワークショップとか関係なく常日頃持っておきましょう。大事なことなので2回言いました。

ワークショップというのは、我々がお互いのことを知らないことを理解し、推論のはしごを駆け上がることを抑制するための装置であると言えるのではないでしょうか。また、日々の業務を通じて、よりお互いのことを知っていくためのきっかけ作りに過ぎないとも言えます。お互いのことを理解するための時間として高々2時間のワークショップなんざ短すぎるのですよ。何十年も生きてきた大人のことを知るのに2時間?そんなバカな話はないでしょう。
すこし表現を変えるとワークショップとは日々の業務の成果に対してレバレッジをかけるものとも言えそうですね。そうすると、2時間程度の投資はすぐ回収できる気がしてきませんか?

内発的動機づけをつくるワークショップ

ここまで述べたような内発的動機づけを促すワークショップを作るにはどうすればよいのか。メンバーがお互いのことを知らないことを自ずから理解し、日々の業務を通じて相互理解を試みるようになるには、どうすればよいのか。
ここは先人たちの知恵を借りて、色々なワークショップを実施してみるのがよいのではないかなと思います。しかし、ただ実施するのではなくて、メンバーに向けるメッセージ性を考えなくてはなりません。なんだかアーティスティックですね。
本記事の中で触れた「ジョハリの窓」「ムービング・モチベーターズ」などは直接的に相手が知らない部分を知ることができるワークショップなので、私が主張する考えに至りやすいものかもしれません。

ここまで書いていて思いましたが、ジョハリの窓などは単品でも自己拡張のためのフレームワークとしても優秀です。しかし、やはりワークショップの結果を日々の業務に落とし込んでいくことこそが重要な点は変わらないでしょう。日々の業務レバレッジを効かせるワークショップ。マネージャークラスの人間としては、一発バシッとかましたいものですね。

それでは、皆様どうぞ良いワークショップを!


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