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短編小説「49」 完結済み

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以前連載していた小説をマガジンでまとめました。「10」という続編も別のマガジンでまとめてます。 弟を亡くした男、サカド。 姉の恩人を探す少年、ナズ。 心を閉ざして生きていたサカ…
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記事一覧

連載小説「49」第1話

【蓋をあける】 三ヶ月前に弟が死んだ 大雨で増水した川に流された 幼い頃に両親を亡くしてる…

ヒツジ
3か月前
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連載小説「49」第2話

【穏やかな夜】 「日暮れまでになんとか村に着いたな」 良かった良かったと言いながら宿を目…

ヒツジ
3か月前

連載小説「49」第3話

【涙】 前日しっかり情報を仕入れられたおかげで、翌日は予定通り次の村に着くことができた。…

ヒツジ
3か月前

連載小説「49」第4話

【知らないほうがいいこと】 「本当に晴れたな」 ナズの予報は大当たりで、翌朝は澄み渡る青…

ヒツジ
3か月前
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連載小説「49」第5話

【箱の中身】 「この後はうちの村まで帰るのか?どこかへ行くのか?」 「特に決めてない」 「…

ヒツジ
3か月前

連載小説「49」第6話

【空の器】 この星の寿命はとっくに尽きている 天災が大地を蝕みいずれ死の星になる それに抗…

ヒツジ
3か月前

連載小説「49」第7話

【穏やかに変わりゆく】 その夜はサトさんという男性の家に泊まった。子供達が独立して夫婦2人というその家は、温かく俺を迎えてくれた。外の人間というのはみなこうなのだろうか。俺は必要な接触しかない村の人間達を思い出していた。 「サカドには弟がいたんだがな……」 大雨で亡くなったんだとサトさんは教えてくれた。知っていることだったが人から聞くのはまた違う印象を持つな。村を出てから初めて体験することばかりだ。 次の朝、迎えにきたサカドと簡単な準備をして村を出た。サカドは手際良く旅程

連載小説「49」第8話

【願い】 旅は順調だった。 予定通りについた次の村の宿で、休んでいる時のことだった。 あ…

ヒツジ
3か月前

連載小説「49」第9話

【言ってはいけないこと】 先読みの通り、翌朝は澄み渡る青い空が広がった。昨夜気づいた仄暗…

ヒツジ
3か月前

連載小説「49」第10話

【溢れる】 穏やかな日々だった。 家事も。山の散策も。畑仕事も。生活していくということは…

ヒツジ
3か月前

連載小説「49」第11話

【こんにちは】 ナズは何を言っているのだろう。 明日死ぬ?そしたら天災が起きなくなる? ま…

ヒツジ
3か月前

連載小説「49」第12話 完結

【さようなら】 ナズが村を去って1ヶ月が経った。 別れ際はあっさりしたもので、村の入り口ま…

ヒツジ
3か月前