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2016コロンビアの旅#2|過去の釣り旅を思い出し、閑話休題する話|Travelogue

新型コロナのパンデミックになる前、2017〜2019年あたりの台湾とタイへの釣り堀ツアーを思い出しながら、旅先で出会った魚たちの横顔を紹介しておこうと思う。こうした気軽な釣り旅ができるようになったのは、もっぱらピーチ・アビエーションが那覇発の海外路線を就航するようになって以降のことで、とても感謝している。ずっと前からこうだったら、武石憲貴はオレだった・・・ってことはないな。調子にのってゴメン。

台湾では南部の高雄中心に釣り堀、台湾風に言うと釣魚池を巡っていて、めぼしいところはすべて制覇したと思う。

どこの釣り堀だったかな? 黒い太陽

台北近郊にも昔行ったことはあったけど、ブラックバス池にロコが4,5人いて、日本人がわざわざこんなとこ来てるぜ〜、きっとすごテクみせてくれるよな〜、的な期待でチラ見してくるなかで、バス釣り2回目くらいのオレがプレッシャーに負けてキャストミスを繰り返していると、場のテンションがダダ下がりして、結局一尾も釣れないままスゴスゴと退散したという苦い思い出が詰まっている。

高雄で基本狙っていたのはバラマンディ。台湾名で金目鱸。高知県に生息するアカメはこの近縁種だ。豪州やパプアでメーター超えのネイティブを狙う釣りには憧れるが、東南アジア各国では養殖もされていて、身近に狙えるターゲット。50cmクラスを魚市場でよくみかける。

何年も前のことになるけど、台湾で最初に釣り上げたのも50cmクラスで、手柄をあげたのはレッドヘッドのミノーだったと記憶している。小さな池のあちこちにキャストしたが、食いついたのは岸際をトレースしたときだった。それから行く先々の各池でポツポツと釣れてはいたがみんな小さかった。

やっと大物をかけたのは林邊大金池ってとこで、高雄から台湾鉄路で林邊駅まで行き、そこから徒歩で20分ほどの距離にある。日本人にも有名な釣り堀らしく、2018年の大晦日、オレのほかにも2組の親子連れと1人の単独釣行者がいた。

狭い池だったが魚影は濃く、釣り人はみな70~80cmサイズをコンスタントに釣り上げていた。オレもワームやラパラのアイスジグのような小型ルアーで何尾か釣った。釣りのあとは林邊の海沿いのエアビー宿に泊まったのだが、ちょっとした新年パーティ(旧暦じゃないからね)が開かれていて、お呼ばれしましたとさ。

体高のある一尾

台湾には海水の釣り堀もあってハタ類が釣れる。一度台南近くの釣り堀で、それをかけたことがあって、ふだんのイシミーバイとの引きの違いに驚いたことがある。まあサイズも違うんだけど。

ティラピア釣り堀にも行ったなあ。ちょうど釣具店の親父さんが商品の卸かなにかで来ていて(といっても歳はあまり変わらなかったんだろうな)、炎天下、熱心にワームでのティラピア釣りのコツを教えてくれた。現地語だったので細かいニュアンスはわからなかったが、白いスピンテールワームをボトム付近で早巻きすると釣れるらしく、実際その手口で釣ってみせてくれた。その白いワームもらったけど、オレには釣れなかった(ちゃんとアタリはあったよ)。


タイはこれまた釣り堀天国で、日本人御用達として、ニューブンサムランやアマゾンBKKなんかが超有名だ。そのひとつであるパイロット111を訪れたのが、2018年のゴールデンウィークのことで、近くに宿をとっていたので早朝からの出撃だった。いろんな魚種がそれぞれのポンドに放流されているというスタイルで、チャドーくんやベリーダくん、アマゾン出身のパクーくんも魅力的だったけど、広くて釣り人も多かったバラ池を狙うことにした。

しかし、これがシブかったんだ・・・

どうもここのバラマンディはかなりスレてるらしく、たぶん地元だろう人たちは極小バイブレーションを投げて、ラインであたりをとっている様子。えっ、こんな繊細な釣りなのって感じだったけど、さらに輪をかけてアジングタックルで勝負っていう猛者もいた。彼(マレーシア人)のランディングを手伝ったけど、小さなジグヘッドの細い針をくわえたバラを、6ポンドPEラインでやりとりしてた。

オレは思ったね。おいおいマジかよと。手持ちのハードルアーは最小でも7cmだぜと。ラインにいたっては20ポンドPEだから極小ワームなんか飛ばせんよと。

結局バラマンディは・・・釣れた。ただし、餌やりのフィーディングタイムの出来事で、わずか2尾だった。1尾めでリーダーがザラザラになったのに気づかず、次の魚にリーダーを切られ、ライン組むのに時間をとられたからだ。いわゆる時合いをのがしたってやつだね。この時合いでは魚も気が立っててバシャバシャと暴れまわり、文字どおりの入れ喰い状態だった。そんな釣りが楽しいかどうかは別問題だ。

草原の輝き

タイの釣り堀で印象に残った好敵手はプラーカーホ(パーカーホともいう)だよ。ずんぐりむっくりとした鯉の親玉みたいなやつ。アマゾンの怪魚もいるという小さめのポンドで、最初はルアーを投げていたんだけどまったく反応なく、ドイツ人オーナーに勧められるまま鳥のレバーのぶっこみ釣りに変えてからヒットした。

コイ目の長距離ヒッター

とにかくトルクがあって竿はブチ曲がるし、スタミナも抜群で、寄せては糸が出されるを何度も繰り返した。オーナーは、さてはピラルクーかと期待してランディングネットを身構えたけど、魚の姿が見えたとたんに「なんだおまえかよ↷」とそっぽ向いちゃった。おっと、その態度はこの魚に失礼だろと思ったほど強かった。夜(ここの小洒落たコテージに宿泊したのだよ)に釣ったアリゲーターガーやスルビンよりもタフだった。たぶん在来種だから軽くみられてるのかな。

タイの淡水釣りの主役級といえるメコンオオナマズは、パタヤの街なかのジョムティエン・フィッシングパークで何尾も釣ったけど、これは餌つけて投げ込んどきゃ釣れるイージーな釣りだからおもしろくなかったな。顔もブサイクだし。

顔がタイプじゃないんです・・・

そこで食べたカオパットにあたって、旅の下痢記録を更新したのも印象を悪くした要因だね。付け合わせのきゅうりのサラダがよく水切りされてなかったと分析するしかない。


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