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戦争を知らずに僕らはそば食べた|Report

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まって一年半が経った昨今、長期化する紛争の影響で、食糧価格の高騰が続いています。その食糧危機はさらに拡大するかもしれません。


実は似たような状況は第二次世界大戦下の沖縄にもあって、われらが沖縄そばもその影響をこうむっています。

ソバ一杯金十五銭也 抜打ち値上停止 十銭へ還元さる ソバ黨よ喜べ

九、一八物◉を尻目に去る廿五日からしないのソバ屋が抜き打ち的に従来の支那ソバ一杯金十五銭也に値上げしてソバ黨をアッと失神させたがソバ屋の値上げ理由は/メリケン粉その他のその他諸材料の値上りと出前による道具の破損その他で失◉で十五銭に値上げしました/これに對し那覇◉経済保安係りでは一八物◉の趣旨を蹂躙するもので他物◉停止へも甚大な悪影響を及ぼすもの・・・と断乎◉◉へ引き据へるべく十五銭値上げを実行したソバ営業主を呼び出し昨日は那覇飲食店営業組合長仲村渠◉◉氏を呼出し、組合員の無届値上げについて時局を説き、十銭への還元を懇談した結果、組合としても各組合員ソバ屋へ十五銭値上げを取消し直ちに従来の十銭とすることになったので市民ソバ黨◉万一十五銭をボルやうな不屈ソバ屋があったら早速最寄交番か警察へ届出て貰へば業者を説諭し五銭だけは払戻さすことになった

【出典】1939.10.29 琉球新報
◉は字が潰れて読めず(以下同)

ChatGPTによる記事要約(筆者による添削あり)
記事の概要は、そば屋が急に値上げを行い、それに対して地元自治体が取り決めの趣旨に反するとして値上げを取り消すよう求めた、といったものです。そば屋の主張では、原材料の値上げや出前による道具の破損などが理由であるとしています。地元飲食店組合もこれを支持し、組合員の値上げを取り消して元の価格に戻すことに決めたとのことです。そば好きの市民に対して、もし十五銭を請求する店があれば速やかに届け出て、五銭だけでも払い戻すように呼びかけられています。

食堂異変! メリケン粉も飯米もなく閉店休業のソバ屋

飯米の切符割実施で一般に不安は解消され生業に精励しているが反面切符割実施のため首里市内の飲食店営業者は家族のお米の割合をうけているのみで営業用の飯米がないためソバ屋の如きはメリケン粉の購入難とともに殆んど休業状態となり首里城内食堂の如き城内観光客の中食の注文にも応ずるだけの米飯がないため営業異変を来し観光客も折角城内で中食を当て込んだのが外れ困惑する等の現象を招いている。

【出典】1940.05.07 琉球新報

ChatGPTによる記事要約(筆者による添削あり)
記事によれば、飯米の切符制が実施され、一般の人々は不安が解消されて生計に励んでいる一方で、首里市内の飲食店営業者は営業用の飯米がなくなり、特にそば屋などはメリケン粉の購入が難しくなり、ほぼ休業状態になっているとのこと。観光客相手の食堂も同様で、昼食用の米飯がなく、営業に変化が生じていると報じられています。

声 そばの暴利

物価は大方戦前の百倍を基準としている、然るにそばは戦前から大衆向として今日も◉食されているが戦前の二百五十倍、三百倍の高値になっているとは、以前メリケン粉が高かった場合は止むを得ないとも思ったがその後粉は安くなり現在は丁度三分の一の値に下ってしまった、其他調味料も同様の値となり肉◉もそう迄は下っていないが四割位は下っている。あらゆる原料が事実の通り下っているのにそば代は一向値下げしようとしないそれでも大衆が文句一つ云わないでやってくるから何も好んで値下げする必要はないと云う気持ちで暴利をむさぼっている、誰が何と弁解してもこれは事実である、そば一ぱいから十圓、十五圓の利益をあげて腰をふとらしているのは現在那覇市内の大衆食堂ではなかろうか、もう少し物事を考えたらどうだ(首里赤田区二班・商業仲里弘)

【出典】1946.07.18 琉球新報

ChatGPTによる記事要約
記事によれば、物価は大方が戦前の100倍を基準としている中、そばは戦前の250〜300倍の高値になっており、これはメリケン粉の高騰によるものだと思われたが、現在は粉が安くなり、他の調味料や肉も下がっている中で、そば代は値下げの兆しはなく、大衆食堂が暴利をむさぼっていると糾弾されています。


記事にみるように、第二次世界大戦下では小麦の供給不足が起こり、国際社会でいくつかの問題が生じました。主な戦地となったヨーロッパでは、連合国と軍事占領下にあった地域で食糧供給が途絶え、特に小麦の不足が深刻でした。イランは第二次世界大戦中に連合国による侵攻や占領を受け、その結果、小麦供給に影響が出ました。

以下は、戦時下での食糧危機の主な要因と影響です。第二次世界大戦前および戦時中の日本における食糧危機は、このような複数の要因により引き起こされました。

①農業生産力の低下

戦地では農地が荒廃し、生産が減少する。また労働力に動員され、農業や食糧生産に従事する人々が減少する。第二次世界大戦下で日本の自給率が低下したのも、戦争の激化により、国内の農地や労働力が戦争のために消費されたからである。

②輸出入路の封鎖や物流の混乱

戦争により海上交通が危険にさらされ、食糧の供給網が遮断されて物流が混乱する。第二次世界大戦中は、連合国はドイツや日本などの枢軸国に対して経済封鎖を行ったので、食糧事情が悪化した。

③食糧の徴発と供給制限

兵糧などのため国が優先的に第一次産品を徴収すると、市場からの供給が減り、配給制度が行われるなど一般市民が食糧不足に直面する。日本もかつて多くの資源を軍需産業に回し、民生品の生産が制約されたため、食糧不足に拍車がかかった。

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