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留学生としてキャンプに行った話

僕の留学先で学んでいることは、簡単にいえば教育ですが、特に野外教育(児童が野外教育で身につけられること、例えばチャレンジする精神やポジティブ思考など)を専門としている学科であり、その体験として、留学生全員でキャンプ場で色々なアクティビティをする、2泊3日の実習がありました。このことで感じた違和感について書こうと思います。


集団での活動における日本との違い

 留学生のクラスの中で、僕が最年少なのですが、他の留学生は僕よりずっと好奇心旺盛で、気になること(例えばうさぎの住処や変わったきのこなど)を見つけるとすぐにそれに飛びつき、集団行動ができません。常に集団は3,4つに分かれ、先生も全ては把握できていない様子でした。僕より年上の大学生でこれなのだから、小学校などではもっと大変なこと(教員にとって)になっていることが容易に想像できます。
 しかし、児童にとってはどうでしょうか?日本での遠足を想像してみましょう。常に列になって、決められた場所を回り、友達とお弁当を食べ、先生と一緒に行動しますよね。これは「安全」ではありますが、児童の好奇心が無視されており、楽しい「思い出」はできるかもしれませんが、「学び」はできてないと感じます。どちらの特徴にもメリット、デメリットがあり、教員不足の日本だと難しいかもしれませんが、より自由に自分の知的好奇心を満たす野外教育の実現をしたいものです。

徹底的な議論

みんなでピザを作りました。結果美味しくできて、皆満足できました。しかし、その作る過程での議論で僕は「ああ、自分はもう何もしたくないな、、、。みんなに任せよう。」と思い、ピザ作りに参加するのを諦めてしまいました。というのも、みんな自分の考えを強く持っていて、なかなか妥協しないのです。以下に一例を紹介します。

ピザにクッキングシートを敷くときに、一人が水をつけていました。
「ねえ、なんで水つけてるの?クッキングシートあるんだから別に生地はくっつかないわよ。」
「私の実家ではこうしてたの。こうしないと焦げちゃうじゃない。」
「私んちだったら水なんてつけてなかったけど、もうつけちゃったからしょうがないわね。これで行きましょう。」

クッキングシートの上に一人が油を敷いていました。
「ねえ、ここに小麦粉があるわ。普通は小麦粉を使うでしょう。」
「いや、この場合は油を使うわ。この具材は油のほうがいいのよ。」
「この油は新鮮じゃないわ。私だったら小麦粉を使う」
「いや、この場合は油よ。」
「それは理由にならないわ。ほら、小麦粉よ。」

ここで僕が驚いたのは、みんな物事をはっきり言うということと、議論して絶対結論を出してから先に進むことです。自分の意見に説得力を持たせるために、根拠をbecauseのあとに続けて、どちらかの意見が妥当かをこんなにも些細なことにすら行っているのです。(この場合小麦粉の例はかなり強引ですが)僕としてはもうどっちでもいいから、そんなに相手の意見を否定しなくても、、、なんか怖いな。と感じてしまい、その場をあとにしてしまいました。そりゃディベート強いよな。僕が留学生と距離を感じてしまう大きな要因であり、慣れるまで時間がかかりそうです。

まとめ

今回のキャンプはクラスのみんなや先生とかなり密に関わるいい機会でした。教育という分野の特色かもしれませんが、日本にいるとどうしても海外の実践例が素晴らしく、完璧に思えてしまいますが、このように実際に海外に行ってみることでいい意味での短所や問題点が浮き彫りになり、自分の中の教育の実践方法がより具体的になる気がします。(逆に見えなくなってしまうことがほとんどですが笑)ですが、こういったことを考えるきっかけをくれるという意味でも留学は有意義だと改めて感じます。

ともかく、ここまで読んでいただいてありがとうございました!




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