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日本語で書かれたコントラクトブリッジの書籍やテキストあれこれ

コントラクトブリッジは少々複雑なルールを持ったカードゲームですが、「トランプゲームの王様」なんて言われることがあるほど戦略性があり、思考力を必要とするゲームでもあります。
そのブリッジのルールやセオリーを学べるようにとこれまで書籍が出版されてきましたが、今からブリッジをやってみようという人やルールを覚えたての初級者の人の中には「どんな本を選べばいいのかわからない」とお思いの方もいらっしゃるかと思います。
そこで今回は様々なブリッジ教本をご紹介したいと思います。当方が入手・閲覧できた本の中からのご紹介にはなりますが、何かの参考になれば幸いですー。

初心者向けの本

LET’S PLAY BRIDGE

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こちらは日本コントラクトブリッジ連盟さんが「無料」で公開しているデジタルブックです。pdf形式にて配布されています。下記のリンク先から入手できます。

この「LET’S PLAY BRIDGE」は当方のnoteで何度もご紹介しているのですが、コントラクトブリッジの複雑なルールを簡潔に、要点をかいつまんでまとめられているので、とてもオススメです。
(個人的なエピソードを言えば、ブリッジの体験会に参加する際、事前にこの「LET’S PLAY BRIDGE」でルールを予習してから参加しましたが、ルールの概要を知った上で体験会で実習できたので、すぐにゲームの流れを掴むことができました。)

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ちなみに、「凄トランプ コントラクトブリッジ」というプラスチック製のトランプカードには「LET’S PLAY BRIDGE」の冊子版が付属しています。

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(画像は当方私物です。)

ブリッジを全く遊んだことがなく、この先繰り返し遊ぶかどうか分からない初心者の方が、いきなり書籍を購入するのはハードルが高いと思うので、まずはこの無料冊子を読んでブリッジをやってみることをオススメしたいです。


『ミニブリッジで遊びながら身につく コントラクトブリッジプレイテクニック』

こちらは「LET’S PLAY BRIDGE」と同じく日本コントラクトブリッジ連盟さんが監修されている初心者向けのブリッジ教本です。

ぶっちゃけて言うと、この本の初めの方は「LET’S PLAY BRIDGE」の内容をグレードアップさせたようなものになっています。(連盟さんスミマセン)
なので、「LET’S PLAY BRIDGE」を読んでブリッジに興味を持った方が続けてこの本を読むと、スムーズにブリッジの遊び方を学ぶことができると思います。
また、本の後半はブリッジの戦略的な考え方をレクチャーする内容となっています。

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初心者向けとはいっても専門用語が多いので、家族や友達と遊んでみたいだけの人には堅苦しさを感じさせるところもあるかもしれません。ですが、ブリッジのセオリーを本格的に学んでいきたい、将来的には競技会へも参加してみたいとお考えであれば、最初の1冊としてオススメしたいです。


『ブリッジ プレイ&オークションの基本』

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「ブリッジには興味があるけど、もっと気楽な遊びとしてやってみたいんだよね」という方にはこちらの本をオススメします。著者は日本コントラクトブリッジ連盟事務局長を務められていた檜川哲次さんという方です。この本では、ブリッジの遊び方を平易な言葉遣いで分かりやすく説明されています。

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専門用語も使われていますが、読者に語りかけるようなやさしい文章で書かれているので、10代の若い人たちにも読みやすいのではないでしょうか。

この本は別の記事でもご紹介したことがありますが、遊びの一種としてブリッジを覚えたいと思っている人にも、ルールを覚えるのはこれからだけど本格的にブリッジをやってみたいと考えている人にも、どんな人にでもオススメできる本だと思います。

『NHK短期集中講座 コントラクトブリッジ入門』テキスト

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こちらは入手や閲覧がやや難しいかもしれないのですが、初心者の方にはとても読みやすい本なのでご紹介させていただきます。1989年にNHK教育テレビ(当時)で放送された「コントラクトブリッジ入門」という番組のテキストブックです。初心者向けのテレビ講座のテキストということもあり、説明も分かりやすく、本の判型も大きくて見やすいレイアウトとなっています。

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また、こちらの番組は先述の本の著者である檜川哲次さんが講師をされていたということで、とても分かりやすい解説となっています。こういう番組がまたテレビで放送されるといいんですけどねー。


『コントラクトブリッジ入門』

こちらは日本コントラクトブリッジ連盟さんの理事を務められていた水谷営三さんという方が書かれた初心者向けの本です。タイトルに「入門」とある通り、基本ルールを中心とした内容で、分かりやすい言葉遣いと楽しいイラストで読みやすいものとなっています。こちらも檜川さんの本と同様に幅広い層の方にオススメできる1冊です。

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余談ですが、冒頭にある「ブリッジに向く人、向かない人」のページが面白すぎるんですよね。「こんな人はブリッジに向かない」ってお笑い芸人のネタですかという。

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中級者向けの本

ここからは、ブリッジの基本ルールを分かった上で上級プレイを目指したいという方向けの本をご紹介します。ある程度ブリッジに慣れてきたところで「もっと上手くなりたい」と思ったら、こういう本を読んでみるのも良いかもしれません。

『ゼロからのコントラクトブリッジ』

こちらは初心者向けの本としてご紹介した『ミニブリッジで遊びながら身につく コントラクトブリッジプレイテクニック』と同じシリーズの本となります。『ミニブリッジで〜』の本に書かれていることをマスターしたら、こちらの本にレベルアップするのがオススメです。

タイトルに「ゼロからの」とあるので、初学者の方がこの本を手に取ることがあるかもしれませんが、「ブリッジのルールなんて全く分からない」という状態の方が読んでも内容を理解するのは難しいかもしれません。

ミニブリッジを遊びつくして「本格的なコントラクトブリッジをやってみたい」と思うようになってから読んでみることをオススメします。

さらに、『新しい基礎ブリッジ ストラテジックアプローチ』『初歩からのコントラクトブリッジ 信頼のビディング』『基礎からのコントラクトブリッジ プレイのカタチ』といったシリーズ本もあるので、「様々なセオリーやテクニックを習得したい」という方はこれらもあわせて読んでみてください。


『ブリッジ上達法 初心者から上級者まで 見てわかる・読んでわかる カラー版』

こちらの本はタイトルに「ブリッジ上達法」とあるように、ブリッジのゲームにおける様々な場面にどのように対応するかを学べる充実した内容の1冊です。表紙に「練習問題で力がつく」とも書かれているように、例題のハンド(手札)を見ながら「自分だったらどうするか」を考えながら読むことができます。

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タイトルには「初心者から上級者まで」とありますが、ブリッジのルールを全く知らない人には不向きと思いましたので、中級者向けとさせていただきました。ある程度コントラクトブリッジに慣れたところから上達を目指す方に役立ちます。


『デュプリケートブリッジ入門』

こちらの本はブリッジの競技会でも用いられる「デュプリケートブリッジ」の入門書です。冒頭の「序」に「初心者を勇気づけて早くトーナメントに出場できるようにすることを主眼にしました」とあるように、競技会への参加を目指す人たちが読者対象となっています。

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というわけで、今回はブリッジ教本のご紹介でした。これだけ見比べても興味深くは思っているのですが、ブリッジに関する書籍は他にもあるんじゃないかと思っているので、引き続き調査をしていきたい所存です。発行年が古いものが多いので、気になった方は公共図書館や古書・中古品市場で探してみてくださいーではー。

(余談)これより古いブリッジ本について、国立国会図書館デジタルコレクションで公開されているものを紹介する記事も書きました。

【インターネット公開資料編】

【図書館・個人送信資料編】


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