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ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ、ド!

【ぶれるめん】メンバーが
好き勝手に映画を紹介していく、この企画

ワタクシ、合唱隊員を名乗るひつじが
その作品愛をぶちまけるのは……

(すでにタイトルでおわかりでしょうが……)

サウンドオブミュージック


はい、でました、ミュージカル!

ミュージカルが嫌いな人は
必ずといっていいほど、こう言います。

「なんで突然歌いだすんだよぉ。
フツーに生活してて、急に歌ったりしねーじゃん」

おっしゃる通りー!
まー、いくらミュージカルが好きなわたしでも
街中で突然歌ったりはしませんて。(鼻歌なら時々)

でも、ですよ。
嬉しいとき、心の中でメロディーが鳴ってたりしませんか?
メロディーにならずとも、なんかこうウキウキしてたり……。
悲しいときも同様に、しゅーんとしてしまった心の底で、なにか表現しがたいもやもやが淀んでいて……。

そんな思いを
(現実では、そんなことしないけど)
主人公(=自分)は
心を全開放して、歌ってくれる……

カタルシス、ここに極まれり!!!

これぞミュージカルの魅力です!

さて、サウンドオブミュージック。

1965年公開ですから、もー、かなり昔の作品ですが、
いまだ色褪せない名作中の名作であります。

「サウンドオブミュージック」のミュージカルナンバーは、
超有名な歌ばかり。
「ドレミの歌」「エーデルワイス」
知らない人はいないでしょう。
それから、そうと知らずにCMで耳にしていたり。
(「わたしのお気に入り」を聞けば、きっと京都に行きたくなるはず。笑)

※以下、ネタバレです

舞台は1938年のオーストリア。
主人公・修道女見習いのマリアは、七人の子どもたちの家庭教師として、トラップ家にやってきます。

軍隊さながら厳格に育てられた子どもたちに、マリアは歌を教えます。
それが、この「ドレミの歌」

雄大な自然の中を駆けまわり、
街中を闊歩して、
くったくなく笑って、心を思いっきり開放させて……

最っ高―!
心に翼が生えるとは、このこと!!

はいもう、ここで音楽そのものの魅力にどっぷりです。

さて、子どもたちとマリアの心が通い合ったところで、問題は、トラップ家の父親である大佐。
妻を亡くした後ずっと閉ざしていた大佐ですが、
子どもたちの歌声により、何かを思い出したように心は解き放たれ、
この子たちに愛情を注いでくれたマリアのことも、気になり始め……。

という展開になっていきます。

ですが、時は1938年。ナチスは、いまやオーストリアを飲みこもうとしているところ。
軍部が見張っているコンクールの舞台で、
トラップファミリーは、顔をこわばらせながらも堂々と歌います。
そこで歌う「エーデルワイス」には、ただただ、愛する人との幸せを望む、平和への祈りが込められているのでした。
(トラップ大佐が歌えなくなってしまったシーンからの、マリア、子どもたち、そして会場にいるオーストリアの人々の「エーデルワイス」の大合唱……、くぅっ……(泣))

いやー、思い出しだけで、胸に熱いものがこみあげてきます。

音楽がいいということだけでなく、脚本ももちろんいい!

主人公マリアに引き寄せられ、
子どもたちとの仲は、大佐との恋は、亡命は……と、
最後まで心を持って行かれたまま。

メイン以外の人物も魅力的なんです。
マリアを導く修道院長、
修道女見習いらしからぬマリアの行動に頭を悩ませたり、味方になってくれたりする修道女たち。
どこかいい加減なマックスおじさん。国際情勢に対する市民の態度は、こういう人が多かったんじゃないかなと思わせてくれます。
そんなマックスに対し、トラップ大佐が確固たる自身の考えを吐露する短いシーンがあって、だからこそ、終盤、マックスは協力するのです。
(「さようなら、ごきげんよう」が、またいい!)
細かい伏線もあり、納得させられるセリフの、なんと多いことでしょう。

また、ミュージカルって歌そのもの、メロディーそのものが、伏線になったりするんですよね。
同じメロディーを、1回目と2回目(リプライズ)では、ちょっと変化した心情で歌わせてみたり。
(「もうすぐ17才」1回目は青春真っ只中のリーズルとロルフで歌いますが、リプライズでは、リーズルの心情を汲んだマリアが優しく歌います。)

雄大な自然
生き生きとしたマリアと子どもたち
心を解き放つ音楽
ロマンス
平和への願い

サウンドオブミュージックは
深呼吸して、
胸いっぱいに いい空気を満たしてくれるみたいな、
そんな映画です。

ドレミファソラシド、ソ、ド!

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