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ヴォイトレの論点

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ここには、福島英が、最近のQに対して、自分の考えを述べています。1つの問いから本質的に深めて説いていますので、一般向きでない回答もあります。福島の持論もあります。わからないときは…
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ヴォイトレの論点 目次

本文の題と一部変更あります。特論は、特別論点の表記です。 94.自分の身体に基づく声、感性…

論94.自分の身体に基づく声、感性に基づく歌唱と表現

〇上達法とは 上達法というのは、基本的には、自分の理想とする目標に対し、現状を把握して…

論93.日本人の声と音楽教育(12244字)

〇歌と芸能・芸術 声と歌の間で問題となるのは、歌を芸術として捉えたときだと思います。 歌…

論92.心身が声にもたらす影響と対処法〜腰痛に学ぶ(8760字)

〇老化は原因ではない たとえば、腰痛は老化が原因だと思っている人が多いようです。しかし…

論91.発声と健康法(14277字)

〇体力とメンタル 私自身は、若いときには、かなり無茶をしてきたと思います。 徹夜続きで、…

論90.日常での感性と声での表現(9680字)

○感じることについて 何かを表現するためには、感じたことが元になります。自分が強く心を動…

論89. 歌の判断と個性を活かすレッスン(12600字)

〇声の基礎づくりとオリジナルな歌唱 私は、歌い手をレッスンする立場として、与えることは、2つあると思っています。 一つは、声がしっかりと体から出るようにすること、 もう一つは、優れた歌というのはどういうものかを見極め、それに対して、自分の歌を自分自身のオリジナリティある表現として確立させることです。 歌というのは、どんどん、楽器や音響技術の発達とともに、総合的なエンターテイメントとなってきたので、この2つのことは、かなり疎かになっています。 原点としては、何もないところ

論88.役者や声優の歌唱指導(11000字)

〇役者、声優と歌 役者や声優がいらしたときには、声のトレーニングのなかに、できるだけ歌を…

論87.基本と応用の関係 応用を基本を深めるのに使う(6956字)

〇類似本 島津ひろしさんという人が、「実践ブレスヴォイストレーニング」という本を出してい…

論86.研究所とブレスヴォイストレーニング(7823字)

○二つのパターン 声について、ずっと、研修や出版をしてきました。 結局、人に教えるときに…

論85.声で自由な表現をめざすために~ラップ、即興、アレンジ、フェイクのためのトレ…

〇日本語ラップの可能性 1980年代は、日本語ラップが始められてきましたが、ヒップホップの…

論84.フィジカルとヴォイストレーニング~歌の上達のための本当の基礎とは(巷のヴォ…

○筋肉とフォーム 私たちが、直接にコントロールできるものは筋肉です。骨や皮膚などは、そ…

論83.シティポップの世界的流行とこれからの歌~歌と歌い手の行方。2023版(8833字)

以前、私は、拙書の「読むだけで、、」で、今後の歌手と歌の行方について述べたことがあります…

論82.本当に基礎である声をとりだすコア・ヴォイストレーニング(6872字)

〇お腹の力 お腹に力が入らなくなったときに、声のプロの職から引退するというのは、海外では、よく聞いた話です。お腹から声が出なくなったとき、つまり呼吸でコントロールできなくなったらと、いってもよいでしょう。本格的な歌い手なら、そのギャップはわかっているものです。つまり心身と一体にならないのです。 もちろん、今は音響技術でフォローできます。高いほうは、強めずにコントロールして、マイクとリヴァーブを使うことによってしのぐことができます。 大きく歌おうとすると、どうしても