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結果につなげる平常心

<焦った状況を平常心にする>
 
レースが佳境を迎えると経験値のない選手は展開について来るのが必死になります。そうなると必ずミスを起こします。
 
レース中に動きがあると思って伝えた後に、本当にレースが動いた時、焦ってアタックしてしまいそのカウンターがレースを決めることは多々あります。終わった後に、その原因を選手自身に聞くと、
 
「多分、焦ってしまって動いてしまったと思います」
 
と答えました。ここで僕は自分が若かりし頃の気持ちを思い出します。
それは
 
レースをしている状況で焦っている状況と、焦らない状況ってあったっけ???
 
と思うのです。
 
僕が選手の時はずっと展開以外にこの先の道の状況、想定される展開の数、周りで話している選手の会話に追われているので、焦っている状況しか存在しないのです。焦っていない状況ってどんな状況??
 
焦って状況、判断=ミスが起きてしまう
 
とすると、レース時間はすべて焦った状況下なので、常にダメな結果を生むための時間になってしまいます。しかし、そんなことはないと思うのです。
 
焦っている状況が常に続いていれば、そこが判断に影響することはありません。
常に普通の判断ができるようになっています。ので、焦っている状況下において
 
平常心で居られる
 
ことがデフォルトなのです。
 
平常心は、
 
どんな時でも平常な心を保つ
 
と使われることから、心をコントロールする感じに使われていることが多いですが、急な反応に対して心を落ち着かせるということは意外と難しいと思うのです。それよりも、レース中は焦っている状況だけにしてしまって
 
良い判断をするか
悪い判断をするか
 
の2択にした方がブレがないのです。
 
そのためには、自分が出場するレース環境に慣れてしまうことが大切です。
 
プロのスポーツ選手が大観衆がいる場所で、毎回その空気に飲まれて、舞い上がってしまっていてはレースにならないわけで、観客が当たり前にならないといけません。
選手は、プレッシャーとストレスが長時間かかり続け、さらに判断のスピードと作戦の正確性が求められる状況が当たり前です。なので、その状況に早く慣れることによって、レースに集中するようにしなければならないのです。
 
大切なことは平常心よりも、異常な状況を平常にしてしまえるかどうかということだと思います。そこからがプロとしての入り口なのではないでしょうか。
 

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