書くことは生きること

　無闇に文章が書きたくなるときはメンタルが弱っていて、書くだけの力が残っているときだ。今から５年ほど前に精神的に救いようが無いほど落ち込んで人生について最悪のことばかり考えていた頃、身辺雑記を書くことが心のセルフケアになっていた。その当時のことや過去、未来のこと。やたらと書きまくっていた。職業作家や同人活動をしている人よりも文字数を打ったかもしれない。オンラインでは公開せずに、少ない数の人々に読んでもらっていた。
　しばらく経った頃、文章を読んでくれていた人生の先輩から「書きすぎだよ。もう少しペースダウンしたほうがいい」と言われた。僕は書くことに狂っていた。書かずにはいられなかった。書くことは生きることだと信じて書いていた。
　久しぶりにnoteを更新しようと思ったのは、あの頃と状況が似ているからだ。人生について最悪の選択が頭をよぎったときに、僕は誰かに救いを求めるように文章を書く。

　人生は一度きりだから、絶望の淵に追いやられたとき、書くエネルギーが残っていたらまた書き始めよう。

　森山直太朗の『生きてることが辛いなら』の歌詞の最後の一行。「生きてることが辛いなら　くたばる喜びとっておけ」を忘れないでおく。