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映画感想文「孤狼の血LEVEL2」

孤狼の血LEVEL2をやっと見たので感想を書いてみる。

前作の原作には続編があるのだけれども、本作はその続編につながるオリジナル作品だそうな。

(この感想は主に映画秘宝での監督インタビューを元にしております)


昭和の終わりの広島暴力団抗争を描いた前作。
仁義なき戦いリスペクトなのは間違いなく、
任侠的なフェイスをした皆様方を見るのがとても楽しかった。
それは今作でも同じで、時代は平成になったけれどもやはり任侠フェイス。
すばらしい。

役者さんたち皆よかったが、特に良かったのが3名。
まずは主役の松坂桃李。
前作から引き続きの登場だけど打って変わってのやさぐれた感じ。
さわやかさは微塵もない。
狼の血を継承するという感じでなにかあるとジッポライターをいじくるのが良かったです。

続いて猟奇犯罪893の鈴木亮平。
朝ドラヒロインの夫役や大河ドラマ主演をした人とは思えない、狂いまくっている演技。猟奇に至る悲しい過去はあるけれどもそれにしたって恐ろしい目玉くり抜き。シャブ極道。
在日っていうのがキーポイントになりますね。

3人目はチンタを演じた村上虹郎。
今この瞬間しかできない瑞々しい演技でした。
なんでチンタって呼ばれているのか気になって調べたら、韓国語で「バカ」とかそんな意味なんだそうな。なるほど。
たしかに劇中でも本名が韓国名だってことがわかりました。

監督のインタビューによると、撮影が新型コロナ禍の初期の頃で、役者さんたちは仕事がなかったから本作の脚本に集中してたとのこと。
「ビックリドッキリ栗まんじゅう」のセリフがあった毎熊克哉は前作の「ビックリドッキリクリ○○○」のセリフをどうしても言いたくて監督に直訴したそうな。
白石組の常連俳優、音尾琢真は監督にとって癒やしの存在とのこと。
出るたびに体が欠損するけど。
松坂桃李のバディとなる中村梅雀はミスリードを誘う存在感がすごい。
前作から続いての登場の滝藤賢一と中村獅童もとってもよい。
是非とも3に二人揃って出てほしい。

だいたい満足だったけど、なんとなく物足りなさを感じた。
何故か?
それはピエール瀧がいなかったからだと気がついた。
前作で右翼役だったピエール瀧。
鈴木亮平と殺し合うピエール瀧を見たかったなー。


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