✝️⛪️教会の少女✝️⛪️
毎月
13日の金曜日
少女はお母さんの
言いつけ通り
教会でお祈りします
少女は本当は
お祈りなんてしたくなかったけど
お母さんが
お祈りしない子は
神様が
おしおきをするから
お祈りしなくては
駄目ですからね…
ってとっても怖い顔で
睨むから
仕方なく
お祈りしていました
そして
いつもの
13日の金曜日
襟のつまった
ワンピース
に
白い3つ折りの靴下
艶のある
腰まで伸びた
女の子の髪を
高い位置でキツく
結わかくと
お母さんは
走ったり
大声を出したり
してはいけませんよ
と言うと
あと
もうひとつ…
お祈りをしたら
祭壇の方を
振り返っては
いけませんよ!
そのまま
振り返えらずに
まっすぐに
家に帰って来なさい
女の子は
お母さんの表情が
心なしか淋しそうに感じましたが
気のせいだと思い
大きなリボンを揺らしながら
スキップをしながら
教会まで続く
ラベンダー畑を通りすぎると
いつものように
教会の重たい扉を開き
中へと
歩いて行きました
コツコツ…
コツコツ…
女の子の靴音だけが
響き渡ります
コツコツ…
コツコツ…
女の子の靴音だけが
聞こえます
女の子は祭壇の前に跪くと
両手を重ね
目を閉じました
神様…
今日もお祈りに来ました
でも
本当は
お友達と遊びに行きたいんです
でも
本当は
お祈りなんて好きじゃないんです
でも…
でも…
お母さんがお祈りしないと
神様がおしおきするから
って言うから
お祈りに来てるけど
もう
お祈りしたくないんです
女の子は立ち上がると
しわになった
ワンピースの裾をパンパンと叩き
そのまま
お母さんの言いつけ通り
祭壇の方を振り替えないように
扉の方へと歩いて行きます
でも
お母さんは何で?
振り返ったらいけないって
言ったんだろう…
女の子はお母さんの
言葉がだんだん気になって
しょうがなくなりました
お母さんったら
変なの…
そうつぶやくと
女の子は…
お母さんとの約束を
破ってしまいました
少しだけ
ほんの
少しだけなら
いいわよね…
女の子が
振り返えると
そこには
手錠を持ちながら
不気味に微笑む
牧師と
手錠を嵌められたまま
身動きの取れない
13人の女の子たちが
声にならない嗚咽を
漏らしていたのです
振り返ってしまった
女の子は
そのまま
2度と
家に戻ることはなく
そのまま
どうなってしまったのかは
分かりませんが
噂では
その教会は
元々存在などしておらず
女の子のお母さんも
実在していなくて
このお話さえ
誰かの
妄想かも
想像かも
しれないのかもしれません
でも…
でも…
神様は
お祈りをしない子は
あんまり
好きじゃないかも
しれません
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