スペイン語解説 porとparaの違い

「〜のために」とか「〜まで」とか、なんとなく使っていたporとpara。スペイン語を使う上では超頻出の表現ですが、実はよくわからず使っていて、この二つの前置詞の使い分けがちょいちょい難しいことを知ったので、忘れないうちに備忘録として残しておく。スペインの先生曰く「今はちょいムズに感じると思うけど、1,2ヶ月後には自動的に分かるようになってるさ」(←乱暴な和訳)らしいです。

要点としては、porは理由、手段、金額、経由地、漠然とした場所などを示す。
paraは目的地、目的、期日、(手紙などの)宛名を示す。
下に具体例と共に詳細な説明を書いていきます。
もしも表現とか間違ってたらごめんなさい。


por


① 〜のために(理由)
これは割と簡単。”por que”と一緒。理由を示す用法。porの後ろに理由を示す表現を置けば良い。
例1
Estudio español por quiero trabajar en España.
私はスペインで働きたいので、スペイン語を勉強している。
例2
Compré una chaqueta por está frío últimamente.
最近寒いので、私はジャケットを買いました。

②〜を使って(手段)
これは手段を示す。この場合、porの後ろには物しか入れない。
例1
Escribí un diario por el ordenador ayer.
昨日私はパソコンを使って日記を書きました。
例2
Tengo las clases españolas por Skype todos los lunes.
私は毎週月曜日にSkypeスペイン語の授業があります。

③〜で(金額)
これも簡単。金額を示す。porの後ろに金額が入る。疑問形の時は文頭に置いてcuánto cuestaと続ける。(この場合は実はporは無くても通じる)
例1
Has comprado eso diccionario electrónico por 200 euros.
君はその電子辞書を200ユーロ買った。
例2
¿Por cuánto cuesta este móvil? ーPor 400 euros.
この携帯電話の値段はいくらですか? 400ユーロだよ

④〜を通って・〜の辺りで(経由・周辺)
この場合ではいずれにしても場所を示すが、経由する場所を示す場合と、漠然とその近辺を指し示す時に使われる。近辺を示す言い方は”cerca de 〜” (〜の近く)とほぼ同じ用法。
例1
Cuando vamos a Sevilla en el AVE desde Madrid, pasamos por Córdoba.
マドリードからAVE(スペインの高速鉄道)でセビリアに行く時、コルドバを通ります。
例2
Río Tajó pasa por Aranjuez y Toledo.
タホ川はアランフェスとトレドを通る。
例3
Mi amigo vive por Plaza Mayor.
私の友人はマヨール広場の辺りに住んでいます。(マヨール広場に住んでいる訳ではない)

para


①〜まで(目的地) 
これは結構簡単。先ほどのporが経由地を示すのとは異なり、(最終的な)目的地を示す。
例1
¿Vas en autobús para la universidad?
バスで大学まで行くのかい?
例2
Este tren va por Nagoya y Kioto para Shin-Osaka.
この列車は名古屋と京都を経由し、新大阪に行きます。

②〜のために(目的)
これはとても重要。因果関係や理由を示すporとごっちゃになりがちだけど、こちらはparaの後ろで行動の目的を示す。
例1
Tienes que estudiar español mucho para vivís en España.
スペインに住むためには、スペイン語をたくさん勉強しなければなりません。
例2
Voy a Taiwán para me quedo con mi novia.
私はガールフレンドと過ごすために台湾へ行きます。

③〜まで(期日)
これは簡単。期日(締切)を示す表現。paraの後ろには時間や年月日を置く。
例1
Tiene que hacer deberes para mañana.
あなたは明日までに宿題をしなければなりません。
例2
Tienes que volver a tu casa para a las 5 por la tarde.
君は午後5時までに家に戻らなければならない。

④〜へ(宛名)
これも簡単。手紙などの宛名や、誰かに向けた表現の際に用いる。ゆえにこの場合はparaの後にもっぱら人を置く。
例1
Recibí un correo electrónico para Diego en error.
私は誤ってディエゴ宛ての電子メールを受け取りました。
例2
Estas flores son regalo para ti.
この花束は君へのプレゼントだよ。
(※この場合のparaは目的のparaとも解釈できる)

以上、porとparaの違いでした。
前置詞はほかにもcon(〜と一緒に)、en(〜において)、a , hasta(〜へ)、de , desde(〜から)などがあります。

スペイン語は勉強中なので、少しずつ勉強したことを記事にできると良いなと思います。

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