四十を目前に長く勤めた職を離れ、四十にして職業訓練生となった。 離職当初はすぐ働き口を探すつもりでいたが、 ふと、この際そんな道もありかもと思って申し込んだところ、選考通過。 学科はWeb系の内容だが、基礎的なビジネスマナーやスキルなどの授業も含まれており、改めてこれまでの自分と向き合う棚卸しのような機会にもなっている。 まず、基本的なオフィス系ソフトは一通り使えるつもりでいたが、それは「つもり」でしかなかったことに今さら気付かされる。 参考書片手にほぼ独学で覚え、業務
朝、夫を送り出したあとで家中をひとしきり掃除し、 車で隣町の図書館と農産物直売所へ。 月に一度の習慣であり、わたしのささやかな楽しみのひとつ。 このところ車内で聴く音楽は、paris matchのtype III。 私の中でちょうど今の季節のイメージ。 一般的な休日はどこも人が多いので、気ままにゆったりと行動したい時は休みをとって平日に動きたい民。そして断然ひとりがいい。 馴染みは近所の古くからある県立図書館だが、隣町の新しい図書館は広くてゆったりでき、蔵書も比較的新し
わたしがオバさんになったら、などと歌っているうちに、 わたしもオバさんになっていた。 どうせオバサンになるなら、 尊敬する糸井重里氏の会社、ほぼ日の行動指針をそのままお借りして、 「やさしく、つよく、おもしろく」 なオバサンになりたいと思う。 まずは「やさしく」。 これが前提。 優しくあるためには時間と体力とお金のゆとりが重要だと近年実感したので、まずは自分のゆとりを確保することを優先している。 つぎに「つよく」。 自分で自分の面倒をみる力。やさしさを実現する力。 そ
先達の言葉に “十有五にして学に志し、三十にして立ち、四十にして惑わず” というのがあるらしい。 私は四十にしてワクワクしている。 40歳を迎える少し前まではその数字にズンと重みを感じていたが、 いざ迎えてみると何だかスカッと晴れやか。 それなりに人生経験を積んで、 心と生活に少しゆとりが持てるようになったことが大きいかもしれない。 そのゆとりから、 学ぶことがようやく楽しく思えるようになった。 知りたいことが列をなして順番待ちしている。 遠くの人に興味を持てるように
結論としては、「考える力を鍛え直す自主トレのため」である。 交換日記やらSNSやらで、文章を書くことはそこそこ好きだったつもりの10代20代。 30代になって発信することに飽きたり面倒になったりで、もっぱら読み手側にまわることが多くなる。 ある時ふと、自分の文章力が衰えていることに気付いた。 文章がうまくまとまらない。 自分の考えや思いが頭の中でフワフワしたまま、文章として表現することに時間がかかるようになっていた。 文章がまとまらないのではなくて、考えがまとまらなくな
四十路を機に、書くことをはじめてみる。 女、四十、既婚、共働き、子はおらず。 誰にでも出来るような事務職と、趣味程度のダブルワークでお小遣い稼ぎを少々。 家事も炊事もそこそこ好きだが、気力と体力次第で質素な範囲。 好きなものはミニマル思考、デザイン、ひとり時間。 趣味は本を読むこと、歩くこと、絵を描くこと。 ドラマチックなことなどひとつもない私の、なんてことのない随筆である。