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四十にして職業訓練

四十を目前に長く勤めた職を離れ、四十にして職業訓練生となった。

離職当初はすぐ働き口を探すつもりでいたが、
ふと、この際そんな道もありかもと思って申し込んだところ、選考通過。

学科はWeb系の内容だが、基礎的なビジネスマナーやスキルなどの授業も含まれており、改めてこれまでの自分と向き合う棚卸しのような機会にもなっている。

まず、基本的なオフィス系ソフトは一通り使えるつもりでいたが、それは「つもり」でしかなかったことに今さら気付かされる。
参考書片手にほぼ独学で覚え、業務外の機能は使えなくても問題なく済んできたことが理由のひとつ。
そんな自分の実力を知ると同時に、基礎から学び直し、スキルと知識を最新の状態にアップデートできるのはこの先の強みにもなり、とてもありがたい。

そして特に、ビジネスマナーについて。
大した就職対策も苦労もなく高卒で就職し、倒産やらリストラやらで何度か転職はしたものの、そのたび運よくぬるりぬるりと滑りこんできた。
そんなこんなでまともな新入社員研修なども経験せずにきてしまったので、20代の頃は若さで許されてきたものが、歳を重ねるごとに世間知らずの恥として重みを増していった。

総じて、見て見ぬフリをしてきたものと今になって真正面からガッチリ向き合わされる感覚。
自分と向き合うということは苦痛をともなう作業でもあるが、今のところは有意義に感じて充実している。
社会人として突っ走り続け、この歳で、という躊躇は少しあったが、この歳だからこそ、取りこぼしてきたモノを回収するよい機会だと思う。

人生の回り道、しばし楽しんでまいります。

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