#2 家を出ようと決めた出来事
どこの夫婦も一度は『離婚』がよぎることがあるでしょう。でも、子供がいるから、子供が可哀想だから、お金が無いから、自分だけで稼げないから、などなど、普通は自分が我慢するしかないなんて思って、どうにか気持ちを抑えながら、頑張っている家族はどこにでもあるでしょう。
私もそういう主婦の1人でした。
でもそんな私が(もう我慢は辞めよう)と決めた出来事がありました。
それは夫に背中を蹴られたこと。
ある朝、子供にご飯を食べさせたり、幼稚園の支度、学校の支度をしていた私に夫は言いました。『会社に着ていくワイシャツにアイロンがされていない』
でもワイシャツは約7枚ほどあり、アイロンされているワイシャツもあるのだが、夫の言う『無い』は(俺のいつも気に入っているワイシャツにアイロンがされて)『無い』と言う意味である。
『あれとあれはアイロンしてあるよ』と伝えてももう時すでに遅し、夫は逆上している。
『俺が仕事に行き稼いで来ているから家が成り立っている』『誰のおかげで飯が食えてると思ってんの?』『仕事に行く、つまり戦闘服が用意されていないということは妻として専業主婦としてどうなのか?』と顔を赤らめ息を荒げている。
『そのお気に入りだったワイシャツの中の1枚を黄ばみ、カビで捨てた』と伝えると、さらに激昂!
『なぜ俺に許可無く捨てたのか?』『そもそもワイシャツに黄ばみやカビを生やす妻は家事が出来ないダメな妻なのではないか?』『もう仕事に行けないじゃないか!』と怒鳴り出したので、
ゴミ袋からその黄ばみを見せようと捨てたワイシャツを拾おうとしたその時、
背後から私の背中を夫が蹴ったのだ。
その瞬間、心の中の何かがガラガラと崩れて壊れた。蹴られるって私はこの人の何なんだろう。女として妻として私はそんなにダメな人間なのか。全部私が悪いのか。動悸がして呼吸が苦しくなる。
夫は仕事に遅刻すると言って、とりあえず他のワイシャツを着て仕事へ行った。
その朝、私は家を出ることを強く決意したのであった。
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