寄り道上手になる方法
「寄り道」とは、精神的な話ではなく、単純な、何か用事の後のついでに立ち寄る遠回りのこと。私はコレが恐ろしいほど苦手です。出先で用事を終えたらなぜか一目散!に帰路についてしまう。帰ってゆっくりする自分時間の確保のためか、まだ考えるには早い夕食作りのプレッシャーか、そのための体力温存を考えてしまうのか、こうやって並べてみるとどれもこれもささいなことなのに、損な性格だ。最近私はホットクックとネットスーパーを利用しているので、以前よりは気持ちと時間と体力に余裕ができた。それなのに、である。仕事のある日の朝は、時間はあっても気持ちの余裕がなくて、楽しいこと一切をゼロにしてしまう。多分習性なんだろうなぁ。
先週の日曜日、長女のキッズケータイの解約、という気が重い手続きのために駅前のdocomoショップへ出かけた。予約していたので30分で終わり、お昼前の春の清々しい陽気と気分。そそくさと家路に向かおうとしていた思考にストップをかけて、家にいる長女を「お茶しに出てこない?」とメールしてみた。「いいよ」と返信があったため、待ち合わせをしてルノアールでお茶をした。メニューで目が合ったのは、生クリームがたっぷり乗ったレトロな昔ながらのプリン。最近飽和脂肪酸を避けてきた私は、禁断の味!と興奮するかと思いきや、以前より欲する気持ちが落ち着いていて、そんな変化に驚きながらも、ここは喫茶店の雰囲気に合ったプリンを楽しみたいと思ったのでコーヒーと一緒に注文。長女は珍しく軽めにブルーベリースムージーだったかな。長女の学校での話や友達の話を楽しく聞き、とってもいいひとときでした。
寄り道できたなぁ。楽しかったなぁ。
今年のテーマになる漢字に「日」を選んだ私。
なんとなく終わっちゃう一日と、特別な一日(大きいな喜びを感じるような)があるとしたら、前者は、なんとなく終えるのではなく、ささやかでもなにかひとつでも「満ち足りた時間を過ごした普通の日」がいい。
そして今日は雑務をする日。
調べ物があったし、
洗濯機の修理業者さんが来てくれるし、
ペット保険に加入するという「やることリスト」をそろそろ実行する必要があった。あとで自分を楽にするために、という考えが暴発するとノンストップでそのまま家事もこなしてしまう。でも結局次々と用事が思い浮かんで、そして時間や体力が尽きて、自分時間がなくなる。心が荒む。うん、わかってきた。だから、家時間でもちょいちょい好きなことを挟んで、ちゃんと寄り道をする癖をつけようと思う。
今日は「雑務と家事をする日」だけではなく「チャイも作る日」にしてみた。大好きなラジオのパーソナリティさんが小腹の空いた夕方にチャイを作るお話をしていて、たちまち「夕方に作るチャイ」に魔法がかかった。クローブはなかったけど、シナモンとカルダモン香る黒砂糖のチャイ。帰宅した次女のおやつ時間に合わせて美味しくできたチャイを飲んだ。それが私の今日の「寄り道」だ。
一日の中での「寄り道」は、寝る前にきっと満足げなため息になるだろうし、長女とのプリンの「寄り道」は、成人していつか巣立った時に振り返ったらきっと宝もののように感じるだろうな。
普通の日、仕事の日、にオプションとして、なにか幸せに感じる種をいつも撒いておきたい。そしてそういうささやかなことを楽しめる力を持っていたい。
今日は
洗濯機も直ったし
調べものも終わったし
ペット保険に加入手続きをして
プラントベースのおやつと
夕方に黒糖チャイを作った
幸せな「普通の日」だ
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