家を出た時のこと

祖母が亡くなって、更にモラハラが激しく
なった。
私の方が精神的におかしくなってきて、
家を出ようと決意した。

まだ祖母が亡くなる前に、祖母も連れて行く
つもりで部屋を借りていた。
そこに、毎日、少しずつ荷物を運んだ。
使わないものから順に。

そして明日出ようと決めた日、
布団を車に載せ、そのまま帰らなかった。
母は一度家に戻って、最後の荷物を持って、
「お世話になりました」
と書き置きをして出てきたらしい。

夜逃げだ。

でもそうしないと、多分暴力とか暴言とか、
叩き出される形になっていたと思う。

よくバレなかったなと思う。
私の部屋は、最後の日は布団と次の日の
洋服しか置いてなかったのに。

メールや電話が怖かったので、拒否した。
車のナンバーから家がバレたら困るので、
車のシートを買った。

家を出た日は怖くて、母親の友人の家に避難させてもらっていた。

今思えばすごいことしたなと思う。
自分が夜逃げをすることになるとは思わなかった。

そして自由な生活を手に入れた。
が、なかなか染み付いた恐怖は消えなかった。

10年経った今でも、父が追いかけてくる夢を
みることがあるくらいに。

多分父はわkっていない。
私と母が家を出た理由を。
幸せな人だと思う。


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