ひと足早い、ちびっこサンタからのプレゼント
就寝前、スマホでブラックフライデー真っ盛りの某海外ブランドのサイトを眺めながら自分用のクリスマスプレゼントを物色中だった僕に向かって、突然、隣の布団で寝ていた息子が話しかけてきた。
「お父さん、何探してるの?」
「ああ、お父さんは大人でサンタさんからプレゼントもらえないから、自分でプレゼント探してるんだよ。」
「そっか、大人はもらえないんだもんね。でも、今年のサンタへの手紙に僕のプレゼントのお願いのあとに、こっそりお父さんのもお願いしてみてもいいよ。」
思いがけない息子の提案に僕が言葉を失っていると、
彼は
「僕のお父さんはこんなにもお仕事頑張ってるから、サンタさん、ついでにお願いしますって頼むんだ。」
と続けた。
僕は
「ありがとう。でも、大人は子供と違って自分で稼いだお金でプレゼント買えるから、その気持ちだけで充分だよ〜。」
と彼の提案を丁重に断りながら、内心では、
「一足早く、最高のクリスマスプレゼントもらっちゃったなあ…。」
と感無量になった。
うん、知能指数とかギフテッドとか本当はどうでもよくて、僕にとっては、そんな彼だから今までもこれからもずっとかけがえのないギフトであり続けるんだろう。
ああ、お父さんは君のことが食べちゃいたいくらい大好きだ。
そして、これはずっと内緒にするつもりだけど、君を笑顔にするのが実はお父さんの一番の仕事なんだよ。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?