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【パワーハラスメント】の防止指針①優越的な関係を背景とした言動

 パワーハラスメントの法律上の定義は、次のようになっています。
①優越的な関係を背景とした言動
②業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの
③労働者の就業環境が害されるもの
①~③までの要素をすべて満たすものがパワハラと定義されています。
 
(1)優越的な関係を背景とした言動とは?
 「優越的な関係」とは、行為者とされる者に対して、逆らえない、断れないような関係です。
上司と部下の関係はわかりやすいですが、社員と派遣社員など、さまざまな関係において優越性が存在していることがあります。
優越性は、部下のほうに存在することもあります。
 例えば、業務を仕切っているベテランの部下がいて、その部署に新任の上司が赴任してきたとします。上司は、その部下に協力してもらわなければ円滑に仕事を進めることができません。
業務に関しては部下のほうが力を持っていると言えますから、部下が意図的に上司に協力しなければ、部下による上司に対するパワハラということもあり得ます。
 また、集団というのは力を持っていますので、集団で特定の人に対して嫌がらせをしたり、無視をしたりすることも、優越的な関係を背景にした嫌がらせとみなされることがあります。


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