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研修病院のエントリシートが手書きの謎

ミステリアスな話ではない。皮肉である。

研修病院のほとんどがエントリーシートを手書きで書かせる。時代遅れ甚だしい。パソコン、インターネットが普及して30年以上経つのに、なぜこのような習慣が続いているのか不思議である。

まず、医学界は最先端技術を積極的に取り込んでいかなくてはならない業界である。人体という膨大な情報を扱う。ITや精密機器を駆使して、医療従事者が患者の情報を正確に把握しなくてはならない。そういった業界でなければならないはずなのに、研修病院は手書きでエントリーシートを作成することを医学生や初期研修医に求めるのだ。

それだけでなく、院内でも手書きの書類が散見する。電子カルテの導入をしていない病院すらある。人体という膨大な情報を扱う組織であり、常に効率を上げなくてならないという認識があるのだろうか。

4月から働き方改革が始まった。それは医者が健康な状態で社会貢献できるようにするための改善策なのだろう。中身はよくわかっていないのだが、それも必要だが、内部の業務の効率化を図るようにするのが第一ではなかろうか。

医療業界だけではない。全業界で効率化に対するマインドが低いように感じる。日本古来の考え方なのであろうか。汗をかいてこその仕事と考えている人が多いように感じる。効率を求めることを悪と考えている節がある。そういった文化が日本をIT後進国に押しやった一つの要因ではないだろうか。

しかし、人類は、特に欧米は効率を常に追求してきた。産業革命に始まり、洗濯機や掃除機などの発明、そしてIT革命。根底にあるのは効率だ。そして、AIにフェーズが移り、富裕層は完全に仕事から解放されようとしていると窺える。

効率を考えることは悪ではない。良い悪いということではなく、人間がより自由に、思考できるために必要なことなのだ。話を戻すと、医療業界も積極的に効率化を図り、より患者さんの健康に貢献していこうではないか、ということなのだ。


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