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Sustainable Development(持続可能な開発)との出会い

PEARでプロジェクト開発を行っている佐々木一雄です。私は、1973年から1990年10月まで三井石炭工業株式会社三池鉱業所(三池炭鉱)で働いていた炭鉱マンです。閉山対策で JATEC(現JCOAL)に出向、三池炭鉱は、1997年に閉山しました。Sustainable Development(持続可能な開発・発展)との出会いを紹介します。

三池炭鉱三川鉱の現況

その頃(1995年3月28日〜4月7日)、ドイツのベルリンにて第1回締約国会議(COP1、 以下同様に省略)が開催されました。そして、1997年、日本の京都でCOP3が開催され、「京都議定書」が採択されました。
京都議定書では、各国の数値目標を達成するための補助的手段として、市場原理を活用する京都メカニズム(共同実施:JI、クリーン開発メカニズム:CDM、排出量取引:ET)が導入されました。それに合わせて、NEDOで共同実施等推進基礎調査が1998年からスタートしました。
石炭採掘に伴ってメタンガス(CH4)が湧出します。当時のCH4の地球温暖化係数(GWP:Global Warming Potential)は21倍でした。CH4 1tCO2eを発電等で酸化(燃焼)利用すれば、20tCO2の温室効果ガス削減になります。
そこで、私は、NEDO事業で1998年から中国、ロシア、ポーランドで炭鉱メタンガスのCDM、JIプロジェクトの発掘・形成を始めました。
CDMの大きな特徴は、京都議定書第12条第2項のCDMの目的の筆頭に、「非附属書Iの締約国が持続可能な開発の達成を支援する」ものであることが明記されている点です。これが、私のSustainable Developmentとの出会いでした。
石炭は、採掘すれば地盤沈下を起こし、筑豊では長年にわたって公害復旧が行われて来ました。三池炭鉱では、1963年には三川鉱炭塵爆発事故で458名が死亡、1984年には三井有明鉱火災事故で83人が死亡するなど人命が失われて来ました。中国の2021年の石炭生産量は41億3000万トンに達し、その大半が環境対策を行うことなく火力発電所等で燃焼されて大気汚染をもたらしています。温暖化の元凶とも言われています。そして、いつかは閉山します。

2012年山西省炭鉱地域の石炭火力発電所

Sustainable Developmentなことをやりたいと思いました。2003年に退職、そして2007年にPEAR設立、Sustainable Developmentへのチャレンジが始まりました。
私の今までのチャレンジ、そして現在のチャレンジをご紹介していきます。

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