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データで野球の常識を疑ってみる② 〜高校野球でのバントの有効性

今回はセイバーメトリクスが発展してから特に良く聞くようになったバントの有効性についてです。

ただ、バントの有効性に関しては様々なセイバーメトリクスについての本や有能なアナリストの方々より示されています。

ここでは、高校野球においてバントの有効性について考える際に理解しておくべき点をかなりシンプルに整理します。


大切なこと


何点狙うかでバントの有効性を整理する!

どう整理するかというと、

  1. 複数得点を狙う

  2. 1点を狙う

この2つを分けて考える必要があるということです。
今回は0死1塁のシチュエーションに絞った話をします。

具体的な話

バントの有効性について、セイバーメトリクスで示される根拠は『得点期待値』と『得点確率』です。

得点期待値:その状況から何点入るか
得点確率:その状況から1点が入る確率

0死1塁の状況で送りバントをすると、
1死2塁の状況に変わります。
それぞれの状況での『得点期待値』は
0死1塁:0.804
1死2塁:0.674
値が小さいと得点できる点数が小さくなるので、わざわざバントする必要ないよねと議論されているのがバントの有効性についてです。

また、上記と同じ状況で『得点確率』を見てみると
0死1塁:40.2%
1死2塁:39.4%
こちらも同様に、送りバントで進めても統計的には1点が入る確率も下がります。

(数値参考:セイバーメトリクス入門)

まとめ

今回一番お話したかったことは、「バントは有効でない」という話ばかりが先行している印象がありますが、
複数得点を狙う状況と1点を狙う状況とは分けて考える必要があるよという点です。

なお先程の『得点期待値』や『得点確率』の数値はNPBのデータです。

確かに複数得点を狙うのにアウトカウントが増えることは、良くないと思いますが、

個人的には、NPBでも『得点確率』に関してはそこまで違わないんだと思いました。

特に高校野球においては、精神的な面などの要因から『得点確率』(1点が入る確率)は2塁にいる方が上がるのかなと想像します。

(1点を狙うことが適した戦略かは別の話ですが、)高校野球においては、
バントは有効でない』という大見出しだけに、囚われず、

目的に応じてその有効性を自分なりに検討して、戦略を立てることが良いかと思います。

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