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高校野球でデータ活用を導入する意義

データ活用を高校野球に導入すると何が良いか

高校野球の特に部活動でデータ活用を導入することのメリットは大きく2つあると思っています。


① 選手の成長と自己理解を深める

部活動やスポーツを通して人格形成に繋げたいと言う思いから選手の自主性、主体的な行動を促したいと思う一方で、
突然やることを自分で考えてみろと言っても、学生にとっては何をすべきかがわからないというのが現実かと思います。

では、どうしたら選手自ら考えることができるようになるか。
そのためには選手自身が自分を理解する必要があります。そこで、自己理解のために必要になるのがデータです。

例えば打球速度をあげるために、目指すべき除脂肪体重と自分との差はどのくらいあるか。関連する筋力データに対して、自分はどの程度足りていないか。
数値に基づいて定量的に比較することで自分の現在地を把握して、理解を深める。
目標数値に近づけるには、何をすべきかが具体化され考える力を育むことができ、なおかつ成長に繋げることができるのではと思っています。


② 選手のモチベーション向上

2つめのメリットは、選手のモチベーション向上にあると思います。

例えば以下のように試合で勝利することシンプルにブレイクダウンしてみます。

試合に勝利する
→ 得点を増やす
→ ヒットを増やす
→ 打球速度を上げる
→ 自分が達成していない数値を追う


このように考えてみると選手にとってやるべきことが明確になるのではないでしょうか。

日々の練習の目的が抽象的なままなんとなく練習することよりも、長期的な目標をブレイクダウンして、短期的な目標を設定するとその練習で何を達成しようとしているのか。何に焦点を当てるべきか方向性が明確になります。

データ分析からは少し逸れますが、アメリカの心理学者エドウィン・ロックが提唱した「目標設定理論」と言うものがあります。
目標の難易度、目標の具体性、フィードバックの有無の3要素が大切という理論です。

・抽象的な目標をデータに基づいて具体化する。
・数値で自分を把握することで、基準とする目標と自分の成長過程との差でフィードバックができる。

データ活用が個人のモチベーション維持・向上にとってどれだけ大切かということです。

まとめ

なんでもデータを活用することでいまよりも技術を上達しようという部分に注目してしまいがちですが、部活動という教育の場面においては、選手個人の主体性やモチベーションといった部分にもプラスの効果があると言うお話しでした。

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