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随想(詩について)

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55年後の「詩の教室」

55年後の「詩の教室」

ぼくは、子どもの頃からずっとひとりで詩を書いていました。九段高校に通っていた頃も、学校で詩の話をする友人は、ひとりもいませんでした。

詩は、家に帰ってから、自分の部屋で、扉を閉め、机に向かって、ひそかに書くものでした。

ですから、高校にいる間は、詩のことは、授業中に窓外の空を見上げながら、堀辰雄や三好達治のことを考えたりはしましたが、誰にもそのことを話すことはしませんでした。

けれど、ぼくの

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