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株価を意識しない企業は社名が公表されるようですね ー 東証の市場区分の見直しに関するフォローアップ会議より


東証は株価向上を強く企業に求めています


本日の日経平均株価の終値は前日比+558円の32,494円でした。上がっていますね。色々と要因がありますが、その1つはやはり東証が企業に求めている株価を意識した経営かと思います。

10月11日に東証の市場区分の見直しに関するフォローアップ会議の第12回が開催されました。この会議は、株価を意識した経営が議論された会議体ですね。今回の会議での資料は次のURLのとおりです。

https://www.jpx.co.jp/equities/improvements/follow-up/nlsgeu000006gevo-att/jr4eth0000004086.pdf

東証が今後考える具体的な施策と実施時期

東証が今後考える具体的な施策と実施時期を整理すると次のようなことかと思います。

<ポイント1>株価を意識した経営対応を進めている企業の状況を投資家に周知し、企業の取組みを後押しする観点から要請に基づき開示している企業の一覧表を公表 。年明けを目途に開始、毎月1回更新予定

<ポイント2>投資者の視点を踏まえた対応のポイントや、投資者の高い支持が得られた取組みの事例について、企業の規模や状況に応じていくつかのパターンを取りまとめ、年明けを目途に公表

<ポイント3>企業の開示状況や投資家等からのフィードバック等を概ね半年に1回程度集計

東証も粘り強いですね、というか、日本企業の株価を上げることに必死ということです。特にポイント1は企業にとって結構インパクトが大きい気がします。要請に従っていない企業は分かってしまうということです。

投資家にとっては絶好のチャンス

でも、これって投資家にとって絶好のチャンスです。PBR1倍超の企業も含めて株価を向上せよと東証は強くいっているわけです。

この要請に対応できていない企業は、それだけで株主からつつかれるリスク大ということになります。また、開示したらしたで、株主から施策の進捗を常に聞かれることになります。

年明けから企業は総会モードに徐々に入ってきます。株主総会対策を考えた場合、それまでに何らかの対策を講じようと考える企業は増えてくるのではないでしょうか? PBR1倍割れ、機関投資家の株式保有比率が大の大型銘柄の企業は、世間体もあるので今後、株価向上をより強く意識せざるを得ないと思います。逆にいうと、そういう銘柄は、株式投資という観点からは狙い目ということかなと思います。