ホットライン。ショートショート
とある朝。
ワールドブルー本社『お先します部』に陽気な着信音が響き渡った。
「蒼林さん、あの電話って…」
隣でメガネのレンズを念入りに磨いていた男は、爽やかに応えた。
「あれかい?社長からのホットライン」
「あぁ、そうなんだ」
「今日はなんだろうね?新人くん。楽しみだねぇ」
間もなく部長が受話器を取った。
「おはようございます蒼木です。…はい。…はい。…テーマパーク。…はい…」
「聞いたかい、新人くん。面白くなりそうだ」
爽やかに二カッと笑う。
そんな簡単に社長の一