見出し画像

失われつつある「ケルト」という概念

どうも皆さんおはこんばんにちは、らっしーと申します。

突然ですが皆さん、「ケルト音楽」好きですか〜?
無印良品とかファイナルファンタジー、タイタニックとかで流れるあれです

今回は自分の趣味である歴史のお勉強をしている最中、興味深い論文を見つけたので軽く紹介していけたらな〜と思います

参考文献

「ケルト」ってそもそもなんぞ?

ケルトという言葉、最近何かと耳にする機会が増えつつあるんじゃないでしょうか?
先ほど話したケルト音楽に始まり、その他にも「ケルティック」なんて形容詞があったりします

私がケルトに対して抱いているイメージは、「幻想的」「物語みたいな世界」「森の中で暮らす人々」

まあざっくり話すとこんな感じでしょうか
Youtubeにはケルト音楽に関する動画が数多く投稿され、人々に愛されてもいます

ケルト文化が今も残る地域として有名なのは、アイルランド、ウェールズ、スコットランドの3カ国ですね

アイルランドに関しては、唯一の「ケルトの国」として有名だったりもします
ケルト音楽が別名「アイリッシュ音楽」と呼ばれるのにはこういった理由があるわけですね

これらの地域に住む人々は「島のケルト人」とも呼ばれ、ケルト人の末裔として認識されています

実際、ケルト教会やケルト修道院なども多く見られます
そんな「ケルト」ブランドを用いてきた国々なのですが、実は最近の研究で悲しい事実が発覚していくことになるのです

ケルトってそもそも存在しなくね?

なんと、ここ最近の研究で「ケルト」という概念がそもそも存在しなかった可能性マシマシになってきたのです

一応今までの学説を本当にざっくりとまとめると(要所要所雑です。今度この学説についてまとめたnote出しますね)

1.ケルト人は鉄器時代にヨーロッパ大陸で生まれ、そこからブリテン島へと向かってどんどん広がっていった
2.その過程で彼らはブリテン島に移り住んだ「島のケルト」と、大陸に残った「大陸のケルト」に分断された
3.大陸ケルトはゲルマン民族とローマとかいうクソ強勢力に挟まれていなくなったが、島のケルトは今も残っている
4.特にアイルランドとかにはその文化が強く見られる。ならこいつらはケルトの末裔だな!

っていう学説が主な論調で、それを疑わない人々も多かったしなんならアイルランドの人々は「俺らまじケルト!」ってな感じでちょっと誇らしく思ったりもしてたわけです

ただ、近年の研究(1980年代以降からその流れはあった)によると、「島のケルトってそもそも捏造じゃね?」ってなってきてるんだそうで

お次の章では、ケルトが捏造された理由について急足でまとめてみようと思います

「ケルト」という言葉は人々の煽動に便利

まずケルトが捏造しやすかった理由は、彼らが文字を使わない文化を持っていたからなんだそうです

ほとんど記録に残っていないから、「こんな感じ〜?」ってな具合でブランドイメージを弄っても誰もあんま気にしなかったんですね

そんな捏造の土壌の整ったアイルランドに、「政治的問題」とかいうきな臭すぎるワードが飛び込んできた!

元々アイルランドって、12世紀ごろにアングロ・ノルマン人っていう人々から侵攻を受けて、その後イングランドやブリカスによって800年間も支配された経緯があるんです

そんなに支配されたら流石のアイルランドくんもやさぐれて反抗を始めます

というわけでアイルランドの政治家は考えた!
どこかに「都合よく」「人々の意識に根付いていて」「国民をまとめられるようなツールないかな~…」

あった!!!!

というわけで見出されたのが「ケルト」だったわけですよ
「俺らの祖先は誇り高きケルトだ!」って煽動すると人々はそれなりに団結したわけですね

実際これ世の中の政治運動でもよくあって、「あなたのルーツにはこれがある!」って話して周囲と仲間意識をつくらせ、目的をすげかえて共有するっていう常套手段なのです

元々この時期より前から「ケルト」についてはアイルランドに根付いていて、この出来事がそのイメージをより強固にしちゃったんですよ

まとめ

てなわけで、今回は「ケルト」という概念が人々の妄想によってつくられたんじゃね?ってなってきているというお話をさせていただきました。

ただ、これ留意しといて欲しいのが文化が消えたわけじゃないんですよね。
ケルト音楽、ケルト文化からアイリッシュ音楽やアイリッシュの文化っていう名前に変わっただけっていうお話です

まあ政治的なナショナリズムに関わる話なんで、「ケルト」が世の中からいなくなるにはもう少しかかるんじゃないでしょうか?

今回の記事は最近の調べ物を自分なりに相当雑にまとめたものです。
ご意見等全然受け付けますので、「ん?」って思うところあったらバンバンコメントしてくださいな

それではご拝読ありがとうございました。らっしーでした!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?