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【ジャーナリズム】山口周さんが本当に伝えたかったこととは。「世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」 」を読んで。

この本が出版され、今ほどではないがそれなりに巷で話題となっていた頃、大学院で芸術を専攻していた私は「俺たちの時代が来た」と感じていた。

ただ、その考えがいかに能天気なものだったか。今となると反省しかない。

本来この本が提唱したビジネスにおける美意識やアートの重要性は、経済や論理(この本で言うところのサイエンス)に基づいた幸福でなく、倫理や情に基づいた幸福を追求するためにあったはずなのに、気がついたら経済を発展させるために美意識を使うという、奇妙な展開になってしまった。

その当時は作り手にとっての幸せな未来を想像したけど、現実は作り手にとって不幸せな未来しかやってこなかった。

私は21世紀という時代が、「新しいルネサンス」になればいいのになあ、と思っています。

本書より引用

この本の締めにおいて著者はそう語っている。

山口周さんが本当に伝えたかったことは何か?

考え直す必要がある。

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