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忌野清志郎とトムブラウンを見て個性とは何かを考えた夜【心は全裸で #14】

皆さんごきげんうるわしゅう。
カイキエンというお笑いコンビで活動しているイチジョウコウタです。
ひとつよしなに。

お久しぶりです。


2ヶ月近くnoteを投稿できなかった訳は諸々あるのですが、とりあえずiPhoneが使えなくなりました。ちなみに今も使えません。

ある朝起きていつものパスコードで画面ロックを解除しようとしたら、あんなに優しかったiPhoneさんが、寝ぼけまなこのオイラを突き飛ばしてきた。


勿論パスコード変更はしてないし、変なウイルスとも考えにくい。
状況証拠としては、起きたら部屋の電気が点いていた事。



結論。

寝ぼけたイチジョウがパスコード変えた。



わしの夢遊病、えらくハイテクっすわ。


てな事で、久しぶりのnote投稿はPCからです。
少々お付き合い願います。


突然だが、個性を考えよう。



多様性を重んじる社会になって久しい。
多様性が可愛がられるのと同時に、個々人の個性の価値も高まったように思う。ましてや芸人なんて個性が乏しいと生きていけないだろう。


個性がないと芸人は売れない。


ドトールのソファ席に自慢の柔らかいおしりを沈めて、ネタ帳の右上にそう書いてみる。そしてカイキエンのイチジョウとトシキが持つ貴重な個性を書き出していく。すると文字を吐き出すペンが止まらない。止まらないのだ。



俺らはなんて個性豊かなコンビなんだ。



売れるやん。


ふふっとこぼれた笑みを224円のアイスコーヒーに混ぜてやる。
おっと、これまた詩的な表現をしてしまった。



俺の中に住む尾崎放哉が、居酒屋の暖簾よろしくのどちんこをひょいっと持ち上げアヒル口をしている様子が目に浮かぶ。



尾崎放哉はかの有名な自由律俳句「咳をしても一人」の作者だ。

画像1
尾崎放哉


というか。



「咳をしても一人」って詩尖りすぎてない?



その当時の俳句シーンがどんな空気感だったのかは知らないけど。
何人かの詩人が詩を披露する、サイファーみたいな場があって。
そこで尾崎放哉がふと呟く。



「咳をしても一人。」



もしそこに私がいたらツッコんじゃうと思うもん。




「お前めちゃくちゃだな!」って。


でも尾崎放哉は真顔でまた「咳をしても一人」と言う。
すかさずイチジョウが「え?」と尋ねる。
そしたら放哉が顔を赤らめて「咳をしても一人。。」と言う。


「ごーめんごめん!!からかっただけだって放哉!!
本気にすんなよ!!な?茶屋でもいこうぜ?」



少しの沈黙。しかしそれは心地よい沈黙だった。



「大体。お前が咳してたら俺がほっとかねーっつーの。」




そうしてふたりは暮れ行く街並みに溶けていった。


あれ。気がついたらキモイ二次創作が爆誕してた。




話を戻します。個性の話ね。
ほんでー、ノートに書き出した個性を落とし込んだネタを考えてみたら、いっこも浮かばんのですわ。平日14時の暖かい空気が流れるドトールに笑顔で「F××K」と言い残して、愛する自宅に帰ったイチジョウ。


個性とは何かを求めて、泣きながら開いたYouTube。


そこには色とりどりの個性たちが軒を連ねていた。


生まれながらにして持つ個性、長年にわたり計算し尽くされた個性、それらを複合的に活かした個性、言語化できない個性。それらはどれも眩しい。


自分たちにそれらが真似できるとはつゆほども思わないが、一旦彼ら彼女らの個性を享受しようと思った。それで個性を正体の残影が見えたらいい。


その夜はありとあらゆるアーティスト、芸人、YouTuber、料理人、表現者を摂取した。とうとう個性の過剰摂取でブラックアウトしかけたその時。


ふと、ある曲が流れた。

ひとつだけ / 矢野顕子with忌野清志郎


暗く濁っていた視界がぱぁっと明るくなって、感じた。

これだ。



それは正に個性の共鳴。忌野清志郎さんの歌い方からファッションから何まで、個性でしかない。それに劣らない矢野顕子さんの演奏や詩や表情。


同時に凄くピュアな個性だな、と思った。




2人がどんな人生を送ってきてその場に立っているのか詳しく知らない。
だが自分の持っている個性、また思いや表現をひどく大切に突き詰めてきたのではないだろうか。他人が揶揄しようともそれを曲げずに。



その真摯な個性こそ、ある種正しいものであり人々を感動させるのかもしれない。不思議とストンと腑に落ちた。個性のしっぽを掴んだかもしれない。
カイキエンが考えるべき個性とはこういうものではないだろうか。



感動冷めやらぬ中、YouTubeは次の動画を自動再生した。


トムブラウンの漫才だ。




トムブラウンのお二人も、芸歴を重ねて苦しみの末結果を出したのを知っている。それこそ最も個性と向き合ってきた芸人じゃないか。



そう思い目を向けた画面の中では、広瀬すずと歯を交換したい男がポンデライオンを野生に返そうとしていた。うん。うん。うん。


とても個性的だ。


だが、つい5分前に掴んだはずの個性のしっぽは、どこかへ行ってしまっていた。


個性って難しい。



◆執筆中に聴いていたグッドミュージック◆
Mountain Top / ELLEGARDEN

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