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読書日記『乱世の天皇 観応の擾乱から応仁の乱まで』(秦野裕介、東京堂出版)

飢饉で苦しむ民衆をよそに、御所を造営する足利義政。後花園天皇は、そんな彼を漢詩で諫める―――

歴史の本で何度か見かけたこの逸話。
真偽のほどはともかく、このエピソードの意味するものとは。
ややこしく皇位の移り変わる南北朝を経て、天皇の役割はどのように変化したのか。
後花園天皇をメインに、歴代天皇で辿る室町史。
室町時代好きとしては非常に興味深く、楽しく読み進めました。

後花園天皇の名前は知っていたけど、想像以上に主体的に政治に関わっていたんだね~。
実の父親との見解の相違が印象に残りました。

同時代の琉球や朝鮮王朝についても少し記述があるんだけど、
室町将軍から琉球国王への国書が残存しているとは知らなかった。
九州の大名経由かと勝手に思い込んでたけど、直接やり取りしてたんですね。驚き。

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