見出し画像

アメリカの生活は絶望するほど辛いのかどうか考えてみた

アメリカNYや大都市の家賃や物価がヤバすぎて国民が絶望中というアメリカにも住んでいない日本人発信youtubeを見て思った。

19,570,000 ニューヨークのコスモポリタンエリアの人口。

アメリカの人口 345,426,571

ほとんどの国民はそうでも無いんじゃないかな・・・、と。

まずどうしても都市部に住みたい人っていますよね。
金銭的余裕がないのにも関わらず都市部に住んで苦しんでいる人を見ると経済感覚が少しずれているというかお金の計算が出来ない人なのかな、と思ってしまう。

治安悪くなっている、物価も上がっているって言いながら住み続ける人達は本人の意思ですよね。好きなんですよ、その環境が。生活環境より地名にこだわるから辛いんじゃないでしょうか。

移民一世はなぜか大都市部に群れたがります。
同類で群れたい人々は異国の地で群れているより国に戻って圧倒的な同類で群れた方が安心度は上がります。
しかしなぜかアメリカにいる。
身の安全のためとかでしょうが故郷への憧れは残っている。
結局アメリカ都市部には住みながら故郷を思う中途半端族が増える傾向になりますます治安が怪しくなるという悪循環。

アメリカは色々ひどいと言われますけど居住地は自分で自由に選べますから。むしろ持ち家だった場合は買ったときの値より結構高く売れますから、売れなくて動けないってこともあまりないですし。

2006年からシリコンバレーのGoogle本社のそばのスタジオタイプのアパートに住み始めたのですがその時の家賃が$750、その後2年、一年の更新毎に家賃が上がり$950ぐらいになった頃に1ベッドルームに引っ越したので家賃は$1400へ上がったもののその後2008年のリーマンショック後しばらくは家賃の値上がりはなし。2013年までそこに住みました。その後2015年ごろ同じ部屋の家賃を調べてびっくり。$2800にまで上がっていました。 今HP見てみたら綺麗にリノベーションされていました。値段は書いてなかったのでわかりませんでした。

勤めていた会社もシリコンバレーにあったので自転車で通っても30分以内でした。フリーウェイの大渋滞にも巻き込まれず楽々と会社人生活を楽しめましたがそれでも環境が町過ぎてしんどくなって来たので田舎への引っ越しを決めてシリコンバレーとおさらばさせて頂きました。

私は仕事を辞めてしまいましたが相棒はリモートワークOKの許可を頂けたので仕事はそのまま田舎へ引っ越し。

その当時既に不動産価格がおかしな事になっていたシリコンバレーでしたが所得と生活費のずれが当時から大きくシリコンバレーに拘らないソフトエンジニアはシリコンバレーから脱出して他の州のテック都市へと移動していきました。既に家を保有していた人も売って他の場所に徐々に移って行きました。行った先々で家を購入したため各州で不動産価格高騰が起こりましたがシリコンバレーや都市部に比べればまぁかわいい感じではないでしょうか。

昔からシリコンバレーに不動産を購入していた現在60歳ぐらいの方々は余裕で生活出来ていましたが若い人々や不動産を所有していなかった人はかなり苦労していたと思います。

AppleをはじめGoogleなど大企業は大型バスを何台も雇いシリコンバレーのキャンパスとサンフランシスコを往復させていたため、サンフランシスコ市の家賃が上がりに上がりまくりましたがこれは大学卒業したての若い世代に人気の生活スタイルでした。アパート一室ではなく家の部屋を一部屋借りる形が主でした。

子育て世代はトップレベルのソフトエンジアがかろうじて近くの豪邸を購入出来ましたが多くは片道2時間以上車での通勤をしなければ一般的な家には住めないというギリギリの状態で仕事をしていました。

そこでコロナ禍です。

サンフランシスコ市で賃貸していた人々でリモートワークが許された人々があっという間にどこか他の、もっとのどかな場所に行ってしまったのです。

それによってオレゴン州ポートランドなど規模が小さな町の住宅価格値上がり率が2020年、2021年ごろ全米一になったりしました。

今年はテック企業シリコンバレーをはじめ戻って来い来いブームですがどうなんでしょうね。戻る人もいれば戻らない人もいる。戻らなければいけないと思い込んでいる人々はいる。

コロナ禍前までのシリコンバレーは中国人やインド人などで溢れていてもはやここはどこ?という環境ではありました。

友人の子供の同級生などは将来は中国人かインド人になりたいな、と親につぶやいてしまうほどに・・・

アメリカの学生でも本当に優秀な人達にはかなり沢山の奨学金制度がありますのでローンなどに苦しまされず大切に育てられています。

テック企業、FAGAですがキャンパスが超一流の場所にあるにもかかわらず給料はそれほど良いという訳ではないです。
もちろんすごい人はいますがそれもほんの一握りです。
アメリカの社会の分布とそれは同じです。
数年前までは超一流大学卒の青田買いが流行っていましたので、卒業ぴちぴちで2千万円とかありましたが流石アメリカ企業、その個人に価値が無ければ昇給昇進は自動的では無いため多くが大卒時の給料が最高だったというエンジニアも沢山います。
Amazonなども大きなレイオフとは別に常に下10%は解雇されるとも言われています。

会社に必要と思われる人材は株がボーナスとして結構もらえるのでここ15年はそれが大きな収入になっている人も多くいるはずです。

現在テック企業のvisaのスポンサーが減ってきています。アメリカの企業は欲しい人材には瞬速で永住権のサポートに入りますし、そうなると他の企業でも働けるようになる。その自由競争さの中、引き止めるためにどんどんサラリーやボーナスを上げてくる。この手の人材になるべきですがそれは大学教育ではなせないものであります。良い成績を取りたいではなく、学びたいという情熱は必要です。

アメリカのテック企業にはMITやスタンフォード大学のみならず世界各国の工科大学の卒業生がたくさん集まっています。少なくない国々が学費を国税で賄っているため学生は非常に安く大学修士課程や博士課程まで進めたりします。学費の高いアメリカの学生にはなかなか出来ないので多くのアメリカ企業が高学歴の外国人を採用します。逆に自国では学歴だけは高くなるものの見合った就職が見つかりにくいためせっかく国費で教育した人材をアメリカに持っていかれるという皮肉な面も。

アメリカでも大企業は有名大学が大好きです。
しかし使えない人材は好きではないのでそのうち頑張って大学にだけは行けました系の人は自然淘汰されてゆきます。

有名大学&大企業主義はやはり外国人に多く、アメリカ生まれアメリカ育ちのアメリカ人はこつこつ自分の道を開拓していたりしています。

因みにアメリカでは株の配当にモノ配当はありえません。
キックスターターなどで商品を先に買うことで商品開発の資金を集めたりするイベント的な集金&デスカウントはありますが投資に対してのリターンはお金に近い形で行われます。

ボーナスとして支給されたりストックオプションなど企業福利などで少し安く購入した株の支給された時期とそれをどれだけの期間保有したか、それによって資産が形成され豊かになり不動産購入が出来た人とそうでない人にはっきり分かれます。

最近ではほとんど見なくなった企業年金制度ですが401Kなどに移行し引退後のことを考えて積み立ててる人も年金と合わせかなり優雅な老後が過ごせます。

医療費ですがこれも日本のように利用したいのであれば高いと感じるのでしょうが、そもそも同じように利用しようと思ってないのでそこに大きなずれが生じるのでしょう。
特に生活習慣病に対しての認識が違っていると思われます。
病院で治してもらえると思っている人はその医療費で苦しんでいるけれども、ある程度は自分の生活管理で軽減または回避出来ると思っている人は医療に頼りませんから自然と医療費で困るようなことがないのです。

メキシコに医療旅行へ行くという人もいますし。歯の治療なんかもメキシコ国境付近には良い歯医者が揃っていると言います。自国で解決するのが理想とも言えますが税金をばら撒かれるよりは自分達でコントロールしたいという考えも大切かなと思います。

事故による怪我は別ですけど・・・アメリカの治療費の値段も高いが技術も高いので皆保険の国々よりは良質の医療にアクセス出来るため後遺症などが少なかったりもするとか、しないとか・・・なんとかのなんとかも金次第なアメリカらしさはあります。

これから10年がどうなるのか、今までの10年とは異なりますが、ここでは過去の話でいきますが、生活費の高いシリコンバレーの給料はその分高くなっておりますがその高さは絶対的には高いですが相対的に見ればそうでは無かったと言えます。

もっと生活費が低い地域の気楽なソフトエンジニアの職へと転職してそこで家を購入し家族や友達との時間をたくさんとってのんびり生活していた方がもっと資産が増える可能性があったはずです。

とは言ってもシリコンバレー2008年に8千万円ほどの家が買えたならば10年ほど保有したのち売れば最低でも1億円ほどの儲けになったとは思います。

当時住宅ローンの金利がまだ3%以下だったので生活にはゆとりがあったはずです。

今は住宅ローンの30年固定金利6.27%

都市部は値上げ率も高かったので住み続けると固定資産税もかなり高くなってきます。固定資産税含め不動産関連で苦しい思いをしていたならなぜ売らなかったのか?そして現在更に苦しんでいる。意味がわからない。余裕があるならそのままで全く問題ないですが、生活キツいなら幾らでも抜け出せたはず。

住宅を投資と見るか消費とみるか。
それはご自身で決めて良いことです。
値上がったら速攻で売っている人もいます。
大切に思い出と共に住んでる人もいます。
でも家と共に絶望的になるのは変ですよね。

固定資産税は1%前後。州によって異なるうえに住んでいるcityによって色々上乗せされているので結構違いは出る。1億円の家は100万円の固定資産税。家の価値は近所の売買価格に引きずられるので下がることはありますが基本は年々上がります。5千万円で20年前に買っても現在周りが1.6億円で取引なら法で定められた年間上昇限度内で引き上げられ続けます。老後も月10万円以上は固定資産税を確保しておかないといけない。ローンが無くても最低これくらいかかります。プラス維持費です。都市部はこれがまたとても高額で・・・

生活費が安い地域へと生活場所を移行できたグループが結構いてその人たちはこのインフレでそれほど困っている訳ではないと思います。

都市部の保育料がやばい額になっているそうですが、多くの家庭が家族とはなんだろうと考えた結果子供達と過ごす時間を増やすために仕事を辞めたり変えたりしました。

アメリカで生活していくにあたり一番大切なことはどれだけ余剰金があるかであってどれだけサラリーを貰えているかではありません

アメリカ限定ではなくどこでも投資の常識ではあるのですけど。

不動産価格が高くて手が出ないなら他の投資先を探せばいくらでもありました。不動産投資は素人には難しいと思うので通常はもっと優しい投資がいいと思います。

学生ローンもそうですがアメリカには一定数計算が非常に苦手な人々がいてその人たちが分不相応な生活をして自爆していっているのをそこにだけ瞬間的にスポットライトを当てるのでひどい国だってなる傾向がある。

現在私が住んでいる町は圧倒的に白人が多いですがお隣さんたちはポーランド人や中国人との国際結婚、オーストラリア人とアメリカ人のカップルもいれば北欧からのご夫婦もいる。とても静かで安全でいつも鍵もかけずに過ごしている。お互いに名前で呼び合い適度な距離感で安定した生活がある。

確かにここ数年物価上昇がすごいとは感じるがそれはコロナに関連したバブルでありすぐに弾けるだろうし弾ければそれはそれで辛い。

2008年から16年右肩上がりに続いた好景気、流石にそろそろ何かしらの歪みが出てくることでしょう。このまま行ってくれればそれは御の字。

好景気でも住みずらい大都市、大不況でも住みづらくなるであろう大都市。
でもそれはアメリカがひどいとか大変だとかそういう問題ではなくて好景気とはそういうものではないのでしょうか?

日本もバブル期すごかったですよね。
乗った人乗れなかった人いたと思います。

日本のバブル経済と違う点はアメリカの多くの地域で不動産乱開発は行われていないため例え不況が来ても普通の住宅ローンにはそれほど影響が出ないであろうし出ても復活までにはそれほど時間がかからないと思われる。そしてなんと言ってもアメリカの最高の強みは今後も増えていく人口。

いずれにせよ過去20年ほどアメリカに住んでいて現状が辛いと言っている人は自身にとって正しい選択が出来なかったと言えます。彼らが自身にとっての正解を見つけられるようになるまではこれからどこへ行っても辛いのではないでしょうか。

無意識か意識してか、大都市から離れられる人はアメリカはそう悪いところではないと思っていると思います。

人が優しくゆっくり生活を楽しんでいます。

そういうのもまたアメリカ。

今日は非常に長々と主観的に書いたもので下調べ殆どしていません。
アメリカがどこの国よりも優れているとも思っていません。
ですが、そこまで絶望している国でもないです。
恩恵を受けたのは50%くらいなのかなぁ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?